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【488】 万年雪に春告鳥

うぐいすが遠くで鳴いているのが聞こえたので。

降り積もる雪の

切なさに

あなたを忘れて

しまえたなら


いつかこころは

冷めるもの

永遠に続く愛なんて

二人の間にはなかった


ただそれだけのこと



凍りついた

万年雪のこころ


いつかは大地を踏みしめて

ひとりで歩いて行けるはずと

自分を励ましこころをだま


まだ来ぬ春を待ちわびて



溶けゆく雪の

やるせなさに

忘れることを

思い出し

見渡す未来


乾いた地面

吹き抜ける風

閉ざした心に春告鳥はるつげどり


顔を上げて光を浴びて

一歩踏み出せば

そこは春


あなたを忘れて

歩き出す



春告鳥はるつげどり――うぐいす

・作中の「こころ」と「心」の表現は意図的なものです。


お読み下さりありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
【488】 万年雪に春告鳥 読みました。 切なくも美しい作品ですね。 ぐっとくるものがあり魅了されました。
しみじみと感じ入る詩ですね。 切ないです。忘れられない想い。 うぐいす残酷だなあ、となぜだか思ってしまいました。でも前を見なければ……。 後書きの「こころ」と「心」がとても気になり、何度も読み返しま…
凍りついた万年雪のこころと、忘れてしまいたい気持ち。冷たく閉ざした心の大地に、溶けゆく雪と吹き抜ける風とともに訪れる春が、じんわりと伝わってきました。 その心に舞い降りるような、春告鳥が印象的です。…
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