421/499
【420】 薄曇り
薄曇りの空のした
車を走らせた
街並みは少しぼやけて
想い出も雲の中
セピア色の風景
キミの姿を探したよ
あの頃の輝きも
いまは霧の中
こころのままに
言葉にできていたなら
もっと違ったのだろうか
もっと大きな声で
想いを伝えればよかったのか
薄曇りの空のした
車を走らせた
街並みは少しぼやけて
想い出も雲の中
ガラス越しに流れゆく景色は
途切れ途切れの想いを
繋ぐことを拒んでいるよう
セピア色の世界
楽しかった気持ちも
あの頃の輝きも
いまは霧の中
薄曇りのこころ乗せて
流れる時間の中
たどり着いたところは
キミのいない場所
だけどもそこは
やけに清々しかった
お読み下さりありがとうございました。