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【419】 風船
聞きたいことが
山ほどあって
話したいことも
山ほどある
久しぶりの会話は
距離や時間を
忘れさせてくれる
いつもと同じその声音
変わらぬその笑顔
尽きることない会話に
ふと我に返って
お互い笑い合った
何気ないほんのひととき
今まではこれが日常で
当たり前のことだった
だけど時間を隔てて
今思うことは
それらはみな
かけがえのない
大切な時間
人との繋がりは
強くもあり儚くもある
だからこそ
しっかりと育んで
大切にしなければ
でないと風船のように
どこかに飛んで行ってしまう
弾けてからでは
もう戻らない
お読み下さりありがとうございました。




