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『十二星天の裏支配者 〜追放された雑用係、実は星座を喰らう最後の蛇でした〜』  作者: パーカー
第四章『観測と選択』

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44/52

第41話 『正式観測対象』

“生存確率 55%”

水瓶王国を包む空は、静かだった。

だが静けさは、嵐の前のものに近い。

観測塔の上空。

透明だった亀裂が、明確な白に変わっている。

細い光が、縦に走る。

水瓶王が低く言った。

「来たか」

俺も空を見上げる。

圧が違う。

今までの“測られている感覚”とは別物。

世界そのものが、目を開けたような気配。

亀裂の奥から、声が降りてくる。

無機質。

重なった無数の音。

「正式観測対象、承認」

広場が凍りつく。

セイルが膝をつく。

リゼの天秤が強く震える。

俺の胸の五つが、同時に脈打つ。

蛇。

牡羊。

蠍。

王毒。

獅子。

それぞれが反応している。

「十三番目、評価更新」

声が続く。

「五割突破、自己分岐形成確認」

「観測干渉段階へ移行」

水瓶王が一歩前に出る。

「ここは我が国だ」

「直接干渉は許可していない」

白い光が王へ向く。

一瞬、空間が歪む。

だが干渉は止まる。

「限定観測とする」

声が冷たく響く。

俺は笑う。

「ずいぶん上からだな」

亀裂が、わずかに広がる。

白い“目”のようなものが覗く。

具体的な形はない。

だが明確な意志がある。

「七つ到達時、起動確率 92%」

数値が告げられる。

広場がざわめく。

水瓶王が呟く。

「……上がっている」

俺は肩をすくめる。

「五割越えたからな」

「安定域へ移行」

「危険度増加」

評価。

まるで実験対象だ。

蛇が低く唸る。

――奪え。

六つ目を奪えば、この干渉に対抗できる。

だが今は触れない。

俺は空を見上げたまま言う。

「聞いてるか、管理者」

沈黙。

だが視線は外れない。

「七つに届くかどうかは、俺が決める」

胸の奥が熱くなる。

「起動するかどうかも、俺が決める」

空気が震える。

亀裂が一瞬、強く光る。

“生存確率 54%”

わずかに下がる。

観測圧が増した証拠だ。

水瓶王が低く告げる。

「刺激するな」

「上等だろ」

俺は笑う。

「選択権はこっちにある」

沈黙。

やがて、声が再び響く。

「観測継続」

「干渉準備、保留」

亀裂が、ゆっくり閉じ始める。

だが消えない。

以前より濃く、近い。

空が静まり返る。

“生存確率 54%”

下がったが、五割は維持している。

水瓶王が俺を見る。

「正式観測対象」

「おめでとう、と言うべきか」

俺は苦笑する。

「最悪だな」

だが。

逃げるつもりはない。

リゼが隣に立つ。

「怖い?」

「少しな」

正直に答える。

「でも止まらない」

空の亀裂は、確実にそこにある。

六つ目はまだ触れていない。

だが、もう逃げ道はない。

水瓶編は、静かに次章へ繋がる。

観測は続く。

干渉は保留。

そして七つは、確実に近づいている。

第41話まで読んでくださり、本当にありがとうございます。

ついに――

正式観測対象へ。

・管理者の直接宣言

・干渉段階へ移行

・危険度上昇

・五割維持

ここから物語はさらに一段階上がります。

水瓶編は“準備章”でした。

次は、より世界規模の揺らぎへ入ります。

もしここまで読んで

「展開アツい」

「管理者いい」

「続きが気になる」

と思っていただけたら、

ぜひ評価・感想で応援していただけると嬉しいです。

読者の反応が、この物語の未来を広げます。

次話、

水瓶王国を出るか、六つ目に触れるか。

大きな分岐が待っています。

引き続きよろしくお願いします

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