第三百十八話 みんなちゃんとチェック出来たかな?
今度は、みんなで食堂に移動します。
この屋敷に採用される予定の料理人がサンプルを作っていて、みんなで試食することになりました。
アーサーちゃんたちが座る子ども用の椅子も用意してあり、我先にと座っていますね。
「皆さま、お料理のご用意ができました」
「「「わあ、おいしそー!」」」
「キュキュー!」
さっそく使用人が料理の乗ったワゴンを運んできて、素早くテーブルに配膳します。
試食なので量は少しだけど、食欲をそそるとても美味しそうな匂いがしていますね。
料理が揃ったところで、さっそく試食開始です。
「「「もぐもぐもぐ、おいしー!」」」
「キュー!」
アーサーちゃんたちに加えて、ドラちゃんたちは料理を食べて直ぐに満面の笑みを浮かべました。
僕もパスタを一口食べたけど、トマトの美味しさが口いっぱいに広がってとっても美味しいです。
「うむ、とてもいい味だ。これなら文句はない」
「お褒め頂き、ありがとうございます」
ヘンリーさんの賛辞に、料理人は恭しく頭を下げていました。
試食後は各部屋を確認したけど、ヘンリーさんとシンシアさんが暮らすには全く問題ないですね。
今度は、客室にみんなで向かいます。
ガチャ。
「こちらになります」
「「「わあ!」」」
客室も十分な広さを誇っていて、とっても立派なベッドも置いてありました。
ちびっこたちがベッドにダイブしても問題ないくらい大きくて、一度に何人も寝ることができますね。
更に取っておきのところがあるそうで、みんなで向かいました。
「玄関ホールから二階にかけて、ダンスパーティーなどを開くことが可能となっております。旦那様と奥様がお屋敷に入居頂いた後に、ウェルカムパーティーを開く予定となっております」
「「「わー! ひろーい!」」」
僕たちは、二階から玄関ホールを見渡しています。
とっても広い空間が広がっていて、きっと素敵なパーティーを開くことができるはずです。
こうして屋敷見学も一通り終わりました。
「近日中に引っ越し作業を始める。落ち着いたら、ウェルカムパーティーの案内状を作成しよう」
「畏まりました」
ヘンリーさんと執事が、今後の打ち合わせをしています。
引っ越し作業なら、僕やスラちゃんのアイテムボックスで一気に荷物を運べますね。
こうして、新しいお屋敷見学も無事に終了しました。
僕たちは、王城に行って報告してきます。
「みんな、お屋敷はどうだったかしら?」
「「「楽しかったー!」」」
僕たちを出迎えてくれたマリアさんに、ちびっこたちが笑顔で報告をしていました。
回答としては微妙な感じだけど、良いところだというのは伝わったみたいですね。
「じゃあ、今度はブレアとナンシーのお屋敷も決まったら見に行かないといけないわね。ナオ君とエミリーの屋敷は、まだまだ先だね」
「「「チェックするー!」」」
ということで、今度はブレアさんとナンシーさんへの屋敷が下賜されたらみんなで見に行くことになりました。
今年中に屋敷が下賜されるそうなので、お屋敷探検隊はまた活動しそうですね。




