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幼馴染冒険者パーティを追放されたら、勇者パーティに拾われちゃった  作者: 藤なごみ


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第二百二十九話 オカネスキー伯爵家への強制捜査

 急いで後始末を終えた僕たちは、直ぐに馬車に乗り込んでオカネスキー伯爵家に向かいます。

 軍の施設から別の軍がオカネスキー伯爵家に向かっているそうなので、僕たちも現地で合流します。

 そして、スラム街を出発して程なくして、オカネスキー伯爵家の屋敷前に到着しました。

 すると、既に屋敷を囲む柵の門が開いていて、兵が屋敷の周辺に集まっていました。


「ヘンリー殿下、報告いたします。現在、屋敷の玄関ドアは開いていない状況です」

「そうか。なら、こちらで玄関ドアを開けよう」


 どうやら、兵が玄関ドアを開けるように通告しても全部無視されているそうです。

 ということで、ヘンリーさんの話を聞いたタイミングで、スラちゃんが玄関ドアにぴょいっとくっついて触手を鍵穴に差し込みました。


 ガチャガチャ、ガチャ!

 ギギギギ。


 うん、本当にスラちゃんの鍵開けの技術は凄いよね。

 何事もなかったかのように、玄関ドアは音を立てながら開きました。

 すると、驚きの表情をしたまま固まっている豪華な服とアクセサリーを身に着けた中年女性がいた。

 多分、鑑定しなくてもこの女性がオカネスキー伯爵夫人だね。

 念のために鑑定したら、やっぱりオカネスキー伯爵夫人だった。

 そして、ヘンリーさんがオカネスキー伯爵夫人にある紙を突きつけました。


「オカネスキー伯爵を、闇組織並びに犯罪組織に関する法律違反で捕縛した。これより強制捜査を行う。家の者は、全員応接室に集まるように」

「はっ、えっ、はあ?!」


 突然の展開に、オカネスキー伯爵夫人は動揺を隠せません。

 でも、実際にはオカネスキー伯爵はヘンリーさんへの殺人未遂とかの罪状もあるので、結構な重罪での捜索になるんだよね。

 隠されているものを全部見つけると、スラちゃん、クロちゃん、ギンちゃんがとても張り切っていました。

 応接室にぞろぞろとオカネスキー伯爵家の人々が入っていったけど、若い御婦人と小さな男の子が眠そうにしていました。

 小さな男の子は、そのままソファーに寝てもらいます。


「エミリー、ナオ君、応接室いるように」

「「はい!」

「キュー」


 ヘンリーさんに、僕とエミリーさんだけでなくドラちゃんも返事をしていました。

 そして、応接室に軍の兵とともに入っていきました。

 すると、ここからオカネスキー伯爵夫人の暴言が止まらなくなりました。


「こんな時間に押しかけて、非常識ザマス! 全く、王家の若者は躾がなっていないザマスね。さっさと旦那様を解放するザマス!」


 えーっと、エミリーさんの目の前で王家に対する暴言を吐いちゃったよ。

 しかも、嫡男と思わしき人物もウンウンとオカネスキー伯爵夫人の意見に同意していた。

 堪らずエミリーさんの怒気が膨れ上がっているけど、暴言はこれで終わらなかった。


「全く、カタルシス男爵というちびのパーティーに入れないばかりか、軍まで出動させやがったし。最近の王族は、本当に使えないものばかりザンス。さっさと消えちまえばいいザンス」


 ぷっつーん。

 あっ、エミリーさんの堪忍袋の緒が切れた音が聞こえたよ。

 僕とドラちゃんは、慌てて殺気が溢れ出たエミリーさんを止めました。


「エミリーさん、落ち着いて、落ち着いて!」

「キュー!」

「ナオ、ドラちゃん、私を離して! この馬鹿は、私だけでなくナオのことまで馬鹿にしたのよ!」


 僕がエミリーさんを後ろから止め、ドラちゃんがエミリーを前から止めています。

 ブチギレたエミリーさんを見て、オカネスキー伯爵夫人は思わずぽかーんとしちゃいました。

 そして、何とか落ち着いてもらったところで、簡単に自己紹介をします。


「えっと、僕はカタルシス男爵のナオです。こちらの方は、エミリー王女殿下です」

「えっ?!」

「そして、現時点で王族への不敬罪が適用されますので、オカネスキー伯爵夫人と息子は現行犯逮捕です」

「「はっ?!」」


 この辺は、刑法の勉強をして覚えたことなんだよね。

 というか、本人の目の前で暴言を吐くばかりか、王族を排除する発言までしたのだ。

 恐らく罪がこれからポコポコと出てきそうだけど、絶対に反省しないだろうなあ。

 ギャーギャー騒ぎながら兵に連行されていく二人を見て、僕はある意味確信めいたものがありました。

 そして、息子の妻が顔を真っ青にしながらエミリーさんに謝ってきました。


「え、え、エミリー殿下、我が家のものが、本当に失礼をいたしました。深くお詫びいたします」

「ふう、私も興奮してしまい失礼しました。あなたからの謝罪を受け取りましょう」


 どうやら、息子のお嫁さんはとても良い人で常識があるみたいですね。

 そして、応接室のドアが閉まる際にたくさんの使用人が連行されていったけど、この辺りはスラちゃん、クロちゃん、ギンちゃんチェックが入ったんだろうね。

 そして、僕はアイテムボックスから毛布を取り出して、スヤスヤと寝ている小さな男の子にかけてあげました。


「すみません、現行犯でオカネスキー伯爵を逮捕したので、家族による証拠隠滅を防ぐためにこの時間に強制捜査を行うことになりました」

「その、ナオ様が謝らないで下さい。最近ご両親と旦那様が不穏な動きを見せていたので、いつかはこうなるのではと覚悟しておりました」


 息子のお嫁さん曰く、嫁ぐ前から色々と怪しい噂はあったそうです。

 そして、最近オカネスキー伯爵が夜な夜などこかに出かけていて、たまにオカネスキー伯爵夫人と息子の姿もなかった時があったそうです。

 もしかしたら、オカネスキー伯爵夫人は邪神教の拠点に行こうとして着飾っていた可能性がありますね。

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