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幼馴染冒険者パーティを追放されたら、勇者パーティに拾われちゃった  作者: 藤なごみ


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第百九十六話 来週の予定

 その後も少し話をして、僕たちはスラム街の奉仕活動に行こうとしました。

 しかし、陛下が僕たちにストップをかけました。


「いつまでも、ヘンリーたちがスラム街の対応をしているわけにはいかぬ。犯罪組織もほぼ潰したし、よどみの浄化も終えている。なら、一日教会と軍で対応にあたらせ、状況の推移を確認させよう」

「父上、畏まりました」


 確かに、あのスラム街は危険が少なくなってきた。

 シャーロットさんもずっと奉仕活動をしていたし、休ませる意味もあるのかもしれない。

 教会も聖騎士を派遣するらしいし、ヘンリーさんも承諾したからきっと大丈夫でしょう。

 でも、今日は何をすればいいのだろうか。

 すると、ヘンリーさんがあることを提案してきました。


「これから、私とスラちゃんは拘束したものの聴取を行う。場合によっては動くこともあるから、オラクル公爵家にいてくれると助かる。せっかくだから、きょうだい仲良く遊んだらどうかな?」

「「わーい」」


 ヘンリーさんの提案に、カエラとキースは両手を上げて喜んでいました。

 確かに、二人と一緒に過ごす時間は少なかったかも。

 ランディさんはお仕事があるし、ナンシーさんはこのままブレアさんと一緒にいるそうなので、僕たち三人がオラクル公爵家に帰ることになりました。


「「ただいまー!」」

「おかえりー!」

「あぶー!」


 馬車に乗ってオラクル公爵家に戻ると、庭でセードルフちゃんとルルちゃんが一緒に遊んでいました。

 カエラとキースも、二人に抱きついていますね。

 一緒に遊んでいたリーフちゃんやドラちゃんたちも、近くに寄ってきました。


「この様子を見ると、無事に勲章授与式は終わったみたいね」


 ちびっ子たちを見守っていたイザベルさんも、僕にニコリとしながら話しかけました。

 応接室で言われたことを説明すると、イザベルさんはふむふむと頷きました。


「じゃあ、屋敷の中にいた方がよさそうね。どのみち着替えをしないとならないし、ついでだからナオ君も冒険者服に着替えましょう」


 ということで、僕とカエラ、そしてキースは一度部屋の中に戻りました。

 そして、ぱぱっと着替えて今度は屋敷の書斎で遊びます。


「じゃあ、交代でルルちゃんに絵本を読んであげましょうね」

「「「はーい」」」


 イザベルさんが、うまくセードルフちゃん、カエラ、キースを誘導してくれました。

 何気にリーフちゃんも手を上げていたけど、ここはルルちゃんのスライムのソラちゃんとお話をすることにしたみたいです。

 ドラちゃん、クロちゃん、ギンちゃんは、いつの間にか日当たりの良い窓辺で寝ていますね。

 僕も、椅子に座ってみんなを眺めながらアイテムボックスから本を取り出しました。

 ヘンリーさんがくれた本はとても難しいので、集中して読まないと。

 イザベルさんにもヘンリーさんがくれた本を見せたけど、オラクル公爵家の書斎にも似たような本があるので、今読んでいる本を読み終えたら勧められた本を読む予定です。


「むかしむかし、あるところに……」

「あぶー」


 そして、ルルちゃんへの絵本の読み聞かせはカエラが担当しています。

 ルルちゃんもカエラの膝の上にちょこんと乗って、興味津々に絵本を読んでいますね。

 何だか、とってもほっこりする光景です。

 こうして、みんなで書斎にいたまま午前中が過ぎていきました。

 昼食後、ナンシーさんとスラちゃんが王城から帰ってきました。

 どうやら、午後も何もないようです。


「実際には何かあったんだけど、軍で十分に対応できるレベルだから任せたわ。だから、ナオ君も午後はゆっくり休んだ方がいいわ」


 ナンシーさんだけでなく、スラちゃんも触手をふりふりしながら大丈夫だと言ってくれました。

 スラム街の方も問題なく奉仕活動が行われていて、来週からは週一回奉仕活動を行うそうです。

 そうなると、また別のスラム街で活動するのかなと思ったら、ナンシーさんがあることを教えてくれました。


「王都は比較的安定して来たわ。去年会った教会の聖職者も頑張っているのよ。実は、王都に近い侯爵領から浄化の依頼が来たわ。日帰りで行ける距離だから、来週はその侯爵領に行くことになるわ」


 色々手を広げずに、二箇所のスラム街を確実に対応するそうです。

 その間に、どういうことが必要なのかを教会と共に整理するそうです。

 そして、次にどこを対応するのかを調べるそうです。

 その間、僕たちは地方の問題を対応するそうです。


「でも、休む時に休むのもとても大事よ。午後は、みんなと一緒にお昼寝でもしたらどうかしら?」

「「「一緒に寝るー!」」」

「あうー!」


 ナンシーさんの提案に、僕ではなくちびっ子たちが元気よく手を上げていました。

 これには、レガリアさんも僕たちのことを微笑ましく見ていました。

 そして、またまた僕の部屋に集まってお昼寝をすることになりました。

 今日はいつもよりも早く起きたからか、僕もベッドに入ると直ぐに眠っちゃいました。

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