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幼馴染冒険者パーティを追放されたら、勇者パーティに拾われちゃった  作者: 藤なごみ


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第百八十三話 妹と弟が遊びに来た

 こうして、スラム街に些細潜んでいた邪神教の拠点を潰し終え、一週間かけてよどみのある建物を浄化し終えました。

 スラム街の治安も相当良くなったけど、普通の町のようになるにはまだまだ長い道のりがあります。

 それでも、炊き出しや無料治療も月一回で済むレベルになりました。

 でも、まだスラム街は存在しているので、順々に対応していきます。

 ということで、今日は久しぶりの安息日です。

 二週間以上ぶっ続けで活動していたので、休む時はしっかりと休むことになりました。

 でも、この二人の登場で僕のゆっくりとした一日がなくなっちゃいました。


「「「わーい」」」


 オラクル公爵家の庭で、セードルフちゃんと一緒に僕の妹と弟であるカエラとキースが追いかけっこをして遊んでいました。

 実は前々から妹と弟はオラクル公爵家に遊びに行きたいと言っていたのだけど、今朝久しぶりにドラちゃんに乗って実家に遊びに行ったら二人が一緒に着いてくることになりました。

 ちなみに、サマンサお姉ちゃんは元々幼馴染パーティで冒険者活動する予定だったそうで、泣く泣く断念していました。

 一週間オラクル公爵家に滞在することが決まったけど、二人はまだ冒険者登録していないので僕たちと一緒に活動はできません。

 なので、こうしてセードルフちゃんやルルちゃんと一緒に賑やかに遊んでいます。

 もちろん「お兄ちゃんも一緒!」と、僕もつきあわされていました。

 スラちゃんとドラちゃんは、いつの間にかヘンリーさんの事情聴取の手伝いに軍の施設に行っちゃいました。

 クロちゃんは、三人と仲良く遊んでいますね。


「あぶぶ!」

「ルルちゃん、こっちだよ!」

「「こっちー」」


 そして、屋敷に戻ればルルちゃんのことをみんなで呼んでいました。

 リーフちゃんがソラちゃんに話をしていたけど、ルルちゃんはいつも通りよく食べよく遊んでよく寝ているそうです。

 ルルちゃんもカエラとキースに会ったことがあるので、普通に遊び相手として認識していました。


「ふふ、今日はナオお兄ちゃん大忙しね」


 ルルちゃんを抱っこしている僕のことを、イザベルさんが微笑ましく見ていました。

 ルルちゃんも、僕に構ってとアピールが凄いもんね。

 こんな感じで、午前中はちびっ子たちの相手をして過ごしていました。


「「おいしー!」」

「そう、よかったわね。いっぱい食べるのよ」


 昼食の時間になれば、カエラとキースがセードルフちゃんとルルちゃんに負けじと、もりもりとお肉を食べていました。

 お母さんの作る料理もとても美味しいけど、オラクル公爵家の料理人が作る料理も美味しいもんね。

 二人とも、レガリアさんにいい笑顔で返事をしていました。


「レガリアさん、急に二人が泊まることになってすみません」

「ナオ君、このくらいは全然構わないわ。しかも、二人ともナオ君の部屋で寝るみたいだし、こちらとしても助かっちゃったわ」


 サマンサお姉ちゃんの時もそうだったけど、カエラとキースも僕の部屋に泊まると宣言していました。

 実家にいる時も、僕はよく二人と寝ていたもんね。

 着替えとかもマジックバッグに入れてあったので、何も問題ありません。

 客室を一から準備するよりも、僕の部屋に泊まったほうがずっと準備が楽だそうです。

 そして、昼食が終わればちびっ子たちはお昼寝の時間です。


「「「すー」」」


 うん、何故全員僕の部屋のベッドで寝ているのでしょうか。

 何だか、前にも見た光景だなって思いました。


「こればっかりは仕方ないわね。侍従もいるし、私もナオ君の部屋にいて子どもたちの面倒を見るわ」


 レガリアさんのありがたいお言葉に、僕は甘えることにしました。

 リーフちゃんとソラちゃんもいるし、多分大丈夫ですね。

 でも、午前中全く勉強できなかったので、僕も部屋に残って勉強をすることにしました。

 ちなみに、クロちゃんもちびっ子と一緒にスヤスヤとお昼寝中です。

 こうして、ちびっ子たちがお昼寝から起きてくるまで、僕はようやく静かに勉強できました。


「ただいまー!」

「「「おかえりー!」」」


 夕方になり、王城に行っていたナンシーさんが屋敷に帰ってきました。

 そして、三人のちびっ子が笑顔でナンシーさんに抱きついていきました。

 ナンシーさんは僕の方を見て、「ナオ君も私に抱きつく?」とニヤリとしてきたよ。

 僕は、流石に抱きつきませんよ。

 ついでといわんばかりに、スラちゃんとドラちゃんも帰ってきました。

 どうやら、二匹ともかなりの成果を上げたみたいです。

 詳しくは、明日教えてもらえることになりました。


「じゃあ、一緒にお風呂に入りましょうね」

「「「はーい!」」」


 そして、ナンシーさんはちびっ子たちを引き連れてお風呂に向かいました。

 と、ここでちびっ子たちが不思議そうな表情で僕の方を向きました。


「「なんで、お兄ちゃんは一緒じゃないの?」」

「ナオにーに、なんで?」


 思いっきりはてな顔で僕に聞いてきたけど、僕はもうナンシーさんと一緒にお風呂には入らないですよ。

 この屋敷に来て最初の頃には一緒に入ったかもしれないけど、もうあの頃よりも大きくなったのだから。

 ナンシーさんもちょっとからかうように言ってきたけど、もちろんそのままちびっ子を連れていきました。


「じゃあ、明日はお兄ちゃんお仕事でいないから、セードルフちゃんとルルちゃんと仲良く遊ぶんだよ」

「「うん!」」


 夕食も終わって寝る時間になると、カエラとキースは僕と一緒にベッドに潜り込みました。

 二人とも聞き分けはいいし、何よりもセードルフちゃんと年齢が近いのもあってかとても仲良くなったね。


「「すー、すー」」


 そして、直ぐに二人の寝息が聞こえてきました。

 僕も明日は早いから、早く寝ないとと思って目をつぶりました。

 また、明日朝から賑やかになりそうだね。

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