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幼馴染冒険者パーティを追放されたら、勇者パーティに拾われちゃった  作者: 藤なごみ


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第十八話 ぷんぷんなセードルフちゃん

 着替えを終えて、ナンシーさんよりも一足先に食堂に向かいました。

 すると、椅子に座ってぷんぷんしている存在が。


「うー、にーにとおふろ、はいりたかったー!」


 スラちゃんを抱きながら、セードルフちゃんがぷんぶんしています。

 でも、こればっかりはしょうがないよね。

 イザベルさんも、ぷんぷんな息子を見て苦笑しています。


「セードルフ、明日ナオ君と一緒にお風呂に入りましょうね」

「うー、やくそくだよ!」


 ここはイザベルさんが場を取り出してくれたけど、セードルフちゃんはスラちゃんを抱きしめてまだ不満顔ですね。

 でも、もしかしたら明日は泊まりになる可能性があるんだよね。

 この事は、敢えて話さないでおこう。

 お風呂に一緒に入れなかった代わりに、セードルフちゃんは僕の隣に座りました。

 ナンシーさんもやってきたので、夕食を始めます。

 今日は、ランディさんは遅くなるそうです。


「にーに、おいちー!」

「うん、今日もとっても美味しいね」

「うん!」


 セードルフちゃんは食べるのが大好きで、今日も良い笑顔で食べています。

 さっきまでぷんぷんしていたのに、一気に機嫌が直りました。

 スラちゃんも、セードルフちゃんの隣で美味しそうに夕食を食べています。

 こうして、みんな仲良くってのはとても良いですね。

 そんな僕達の事を、ナンシーさんも微笑ましく見ていました。


「ナオ君も痩せているのだから、沢山食べて体を作らないとね」

「とっても美味しい食事なので、僕も沢山食べられます。今までは、きちんと三食食べられなかったので」

「ああ、うん、あの三馬鹿のせいね。これからは大丈夫だから、ナオ君も安心してね」


 ナンシーさんも僕があの三人と一緒にいた時の食事を知っているので、あまり多くは言わなかった。

 そして、夕食もあっという間に完食しました。


「ナオ君、明日はナオ君の出番が増える可能性があるから今日はゆっくり休むんだよ」

「何だか今日は疲れちゃって、直ぐに寝そうです」

「私たちと初めて行動したから、ナオ君も気疲れしちゃったのかもね。じゃあ、お休み」


 夕食後は、明日に備えて早めに寝ます。

 ナンシーさんに見送られながら、僕はスラちゃんと部屋に入りました。


 ぽすっ。


 僕とスラちゃんは、ベッドにダイブしました。

 今日は初めて勇者様パーティと一緒に冒険者活動をしたり、あの三人が理不尽な事をしている現場も見た。

 本当に色々な事があったけど、冒険者登録してから初めてキチンと冒険者活動をした感じがする。

 スラちゃんも同様みたいで、ある意味とっても充実した一日だった。


「スラちゃん、明日も早いからそろそろ寝ようね」


 僕はスラちゃんを枕元に誘って、それから布団に潜り込んだ。

 明日も頑張ろうと思いつつ、直ぐにスラちゃんと一緒に眠ってしまいました。

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