表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼馴染冒険者パーティを追放されたら、勇者パーティに拾われちゃった  作者: 藤なごみ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

166/381

第百六十六話 町の南にある拠点を制圧

 最初は、予定している場所の浄化を行います。

 並行して、軍による問題のある場所の偵察も行います。

 やれることは、しっかりとやらないとね。


「それにしても、意外に浄化が必要なところが多いんですね」

「王国も歴史が長いし、その間に色々とあったのだろう。もちろん教会もできるだけ対応したけど、ナオ君みたいな強力な魔法使いでなければ浄化できないところが残ったのだよ」


 馬車に乗りながらヘンリーさんが色々と教えてくれたけど、過去に僕みたいな強力な聖魔法使いは現れなかったのかな?

 でも、一人と二匹でやっと浄化できるレベルのところもあるし、難しいところだけ残ったのは間違いないです。

 さて、午後最初の浄化するところに着いたし、頑張ってお仕事をしましょう。


 シュイン、ぴかー!


「ふう、これで最後ですね」


 それから二時間かけて、今日予定していたところは全部終わりました。

 最後に、いよいよ建築工務店近くの怪しいところです。

 ヘンリーさんも、真剣な表情で兵と色々情報交換していました。

 どうやら、何か重要な情報を掴んだみたいです。


「やはり、怪しいものが出入りしているのが確認された。邪神教とは関係なく捜査にあたる」

「「「はい」」」


 既に、怪しい建物の周囲を軍が取り囲んでいるそうです。

 万全の態勢で、現地に行くことになりました。

 そして、建物の近くに来た時でした。


「キャンキャン!」

「わあ、クロちゃんが何かあるって言っています!」

「キャン!」


 またもや、クロちゃんが激しく反応しました。

 ダークシャドウの気配があるのは間違いなさそうです。

 僕たちも、馬車の中で魔力を溜め始めました。

 場所は建築工務店の三軒隣で、見た目は古びた小さな商会です。

 十分な魔力が溜まって、いつでもオッケーな状態になりました。

 そして、兵が建物の扉を開けようとした、その瞬間でした。


 バン!


「ちっ、軍の犬が嗅ぎつけたか」

「仕方ない、コイツラを潰すぞ!」


 建物の中から六人の不審者が現れて、間髪入れずにポーション瓶の中に入っていた赤い何かを飲み込みました。

 あっ、あれってもしかして。


「「「ウゴゴゴ!」」」

「ナオ君たちは浄化を続けて、コイツラは私たちが相手をする」


 なんと、フィース子爵みたいに体が歪な程に膨れ上がっていきました。

 僕は、ヘンリーさんの指示に従って建物内の浄化を始めました。


 シュイン、ぴかー!


「コイツラの動きを止めて、ナオ君たちが魔法を放っている範囲内にぶち込め。そうすれば、ナオ君たちが動かなくて済む」


 あっ、そっか。

 建物内を浄化しているから、ヘンリーさんの言う通りその魔法の範囲内に異質になった不審者を入れちゃえば良いんだ。

 ということで、周囲の警戒をしつつ乱戦が始まりました。


 シュイーン、ズドーン!


「グハァ!」

「ある意味、魔法の訓練になるわね。いい感じに吹き飛んだわ」


 シンシアさんは、豪快に魔法で異質化したものを建物の中に吹き飛ばしました。

 もちろん、そのまま浄化されていきます。

 他の人も、ある意味豪快に対応していました。


「せい!」

「やあ!」


 がしっ、ブオン!


「ガー!」


 ヘンリーさんとナンシーさんは、豪快に不審者を建物の中に投げ飛ばしました。

 ある意味、とても分かりやすい対応ですね。

 もう一人も、分かりやすい対応をしていました。


 シュイーン、バリバリ!


「ガァー!」


 ズルズルズル。


「ったく、中身が空っぽなくせして重いわね」

「キャン!」


 エミリーさんは、不審者をサンダーバレットで無効化してから、足を持って引きずっていました。

 クロちゃんもくわえながらお手伝いしていたけど、言葉の割には軽々と引きずっている気がします。

 こうして、あっという間に六人の不審者は無効化されました。


「「「うう……」」」

「浄化は無事に終わりました。また、暗黒杯の血を飲んだ人はおじいちゃんみたいになっちゃいましたけど……」

「しょうがないだろう、暗黒魔法の力を手にした結果だ。その反動は、やはりかなり大きいな」


 おじいちゃんみたいに痩せ細って髪の毛も白髪だらけになった不審者は、控えていた兵によって拘束されて運ばれていきました。

 今回は大して浄化魔法を使わなかったので、僕もスラちゃんたちもまだまだ元気です。

 ヘンリーさんたちも全く疲れていないけれど、無事なのが一番ですね。

 さっそく、ヘンリーさんたちとスラちゃんは建物の中に入っていきました。

 ではでは、いつも通り探索魔法を使って周囲の確認をします。


 シュイン、もわーん。


「エミリーさん、今のところは周囲に怪しい人はいないです」

「でも、警戒するに越したことはないわ。このまま周囲に気を配りましょう」


 元々周囲を監視している兵もいるけど、エミリーさんの言う通り周囲を警戒します。

 因みに、ドラちゃんとクロちゃんは頑張ったからなのかちょっとお疲れモードで休んでいます。

 お互いに仲良くお話していると、ほっこりとしますね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ