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幼馴染冒険者パーティを追放されたら、勇者パーティに拾われちゃった  作者: 藤なごみ


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第百六十二話 みんなの新しいお友達

 寒さが落ち着いてきた頃になると、僕は週二日は丸々勉強するようになっていました。

 もちろん、シャーロットさんがくれた教科書を使っています。

 ドラちゃんとクロちゃんも、スラちゃんが勉強を教えています。

 基本的なことは覚えていた方がいいと、スラちゃんも張り切って教えています。

 セードルフちゃんとリーフちゃんは、基本的にセットで勉強しています。

 そんな中、実は勉強ではなく魔法に目覚めたものがいました。


 シュイン、バシン!


「おー! リーフちゃんすごーい!」


 スラちゃんが土魔法で庭に作った標的目掛けて、リーフちゃんがエアーバレットを放ちました。

 まだ威力は小さいけど、確かに魔法を放ちました。

 毎日スラちゃんと魔力循環を続けていて、ようやくその成果が陽の目を浴びました。

 リーフちゃんの頑張りに、セードルフちゃんも飛び跳ねて大喜びです。

 セードルフちゃんが魔法を勉強するのはもう少し先だけど、それでも嬉しいみたいですね。

 そして、この頑張りを羨ましく見たものがいました。


「うー、ぼくもスライムさがす!」

「さがちゅ!」


 そうです、たまたま今日遊びに来ていたエドガーちゃんとアーサーちゃんです。

 そして、セードルフちゃんと一緒にごそごそと垣根の下でスライムを探し始めました。


「あらあら、やっぱり男の子は負けず嫌いなところがあるのね」

「本当に元気だわね」


 マリアさんとイザベルさんはのほほーんとしているけど、近くに使用人もいるしスラちゃんとドラちゃん、クロちゃんもいるから危険はないでしょう。

 そして、みんなでごそごそし始めること僅か五分、なんと三匹のスライムを見つけちゃいました。


「みつけた!」

「いたー!」


 特にスライム探しに熱中していたアーサーちゃんとエドガーちゃんは、頭にスライムを乗せてものすごく喜んでいました。

 セードルフちゃんも、小さいスライムを手に乗せていました。


「あら、本当にスライムを見つけたのね。エミリーお姉ちゃんに飼い方を習うのよ」

「「うん!」」


 マリアさんが二人の服に付いた汚れを落としながら優しく注意していたけど、二人ともとても上機嫌です。

 スラちゃん曰く、三人が捕まえたのはまだスライムの赤ちゃんだそうです。

 それにしては、スライムの色が珍しい気がするよ。


「えーっと、セードルフちゃんが捕まえた青色のスライムは普通のスライムで、アーサーちゃんが捕まえた黄色いスライムとエドガーちゃんが捕まえた紫色のスライムはマジックスライムです」

「「おおー!」」


 多分アーサーちゃんとエドガーちゃんはよく分かっていないだろうけど、珍しいスライムであるのは間違いありません。

 黄色いスライムは雷魔法が使えて、紫色色のスライムはなんと空間魔法が使えます。

 キチンと鍛えれば、二人の護衛になりますね。


「えっとね、プリンちゃんだよ!」

「ブドーちゃん!」

「ソラちゃんだよ」


 プリンちゃんとブドウちゃんと名付けられたスライムは、セードルフちゃんが捕まえたソラちゃんとともにスラちゃんとリーフちゃんから色々話を聞いているみたいです。

 スラちゃんが触手をふりふりしながら教えると、他のスライムもふるふると震えていました。

 思わずほっこりする光景だけど、その前にやらないといけないことがあります。


「はーい、みんな汚れちゃったからお風呂に入りましょうね」

「「「はーい」」」


 一生懸命にスライムを探していたので、三人の体は汚れちゃいました。

 服は生活魔法で綺麗になるレベルだけど、膝の辺りが特に汚れていますね。

 スラちゃんが他のスライムを教えているので、その間にちびっ子三人はお風呂に向かいました。

 そして、僕たちはルルちゃんのいる部屋に向かいました。

 すると、ルルちゃんは新しいスライムに目を輝かせました。


「おー!」


 三匹のスライムがぴょこぴょこしながらルルちゃんに挨拶をしていて、その中のソラちゃんがルルちゃんにぴょんと近づいてきました。

 ルルちゃんは普段スラちゃんとリーフちゃんと遊んでいるので、赤ちゃんだけどスライムの扱いに慣れています。

 なので、ソラちゃんとも直ぐに仲良くなりました。

 この分だと、ソラちゃんはルルちゃんのスライムになりそうですね。

 因みにクロちゃんは身体能力強化魔法が使えるけど、こちらももう少し勉強が必要です。


 ドタドタドタ。


「「お風呂はいったよー」

「たよー」


 暫くすると、綺麗さっぱりしたちびっ子三人がルルちゃんの部屋に入ってきました。

 そして、みんなで仲良く遊び始めました。

 新しいスライムも含めて、すっかり仲良しですね。

 暫く遊んだところで、モニカさんがみんなに声をかけました。


「じゃあ、昼食の時間よ。いっぱい食べましょうね」

「「「はーい!」」」


 やっぱりご飯が待ち遠しいのか、みんな元気よく手を上げていました。

 何気に、ルルちゃんも両手を上げていますね。

 スライムに負けないように元気よく食べましょうね。

 因みにスラちゃん曰く、オラクル公爵家は生垣など冬でも緑があるので、町からスライムが集まっているそうです。

 あと、悪意のない人たちばかりだから、スライムも過ごしやすいそうです。

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