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幼馴染冒険者パーティを追放されたら、勇者パーティに拾われちゃった  作者: 藤なごみ


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第百三十五話 怪しい人物の情報

 謁見後、僕たちは応接室に集まりました。

 もちろん、フィース子爵から感じたダークシャドウの気配についてです。

 陛下たちも集まって、役人と情報のやり取りをしていた。


「ナオ、よくダークシャドウの気配に気がついた。あやつは、少し問題がありそうだと以前から目をつけていた貴族だ」


 陛下によると、一昨年当主が亡くなって代替わりしたらしく、上昇志向がかなり強いらしい。

 普通の上昇志向なら問題ないが、フィース子爵はどんな手を使ってでも登りつめようとしているという。


「評価を得るためには、まず自らの力を高めないと意味はない。確かに運も必要だが、力を高めることによって運を引き寄せることにもなる。だが、奴は自らは既に完成された人物だと思っている傾向がある」


 陛下がお茶を飲みながら話していたけど、実力が伴わない人ほど無謀なことをするそうです。

 フィース子爵は自分に実力があると勘違いしていて、なぜ評価されないのかと言っているそうです。

 確かに、怪しい人なのは間違いなさそうですね。


「奴と繋がっている貴族もいる。直ぐさま偵察をするように、軍に指示を出す。場合によっては、ナオの従魔に潜入調査を指示をするだろう。いつでも動けるようにしておくように」


 帰ったら、直ぐにスラちゃんとドラちゃんに説明しよう。

 きっと、スラちゃんは嬉々として潜入調査をするだろうね。

 ということで、暫くは軍の調査待ちってことになったので、今日はこれで解散となりました。

 ランディさんとナンシーさんはまだ王城に残るそうなので、僕は先に馬車に乗って帰りました。


「ただいま」

「ナオ君、お帰りなさい」

「おかえりー!」


 屋敷に着くと、イザベルさんとセードルフちゃんが出迎えてくれました。

 ルルちゃんはお昼寝中で、スラちゃんとドラちゃん、それにリーフちゃんもルルちゃんの側にいるそうです。

 今のうちに潜入捜査があるかもって教えておこうかなと思ったけど、ドラちゃんもルルちゃんと一緒に寝ているそうです。

 結果的に、昼食前に起きてきたドラちゃんとともにスラちゃんにも経緯を話しました。

 もちろん二匹ともやる気満々で、今からでも行くぞって気合を入れていました。

 流石に二匹を止めたけどね。

 夕方前になってナンシーさんが帰ってきたけど、ちょっと疲れているみたいでした。


「まあ予想がついていたけど、私の婚姻に不満をもっている貴族が結構いるのよ。ただでさえ王家と親しいのに、これ以上権力を持つ気かってね。大抵そういうことをいう連中は、自分の勢力を伸ばしたくて仕方ないものなの」

「なんだか話を聞いていると、フィース子爵と似ていることをしているだけな気がしますね」

「本人に実力がなければ何もできないってところは、だいぶ似ているけどね」


 ナンシーさんも、結構呆れながら話をしていました。

 結婚に文句を言っている貴族は嫉妬や妬み恨みしか言ってこないので、陛下もまともに相手をしていないそうです。

 僕も、そういう貴族に巻き込まれないように気を付けないと。

 そして、ランディさんはもっと遅く帰ってきました。

 新年早々お仕事なんて、本当に大変ですね。


「これからのスケジュール確認が主だったが、苦情対応もしていたぞ。たまたまいた事になっていた陛下が一喝したのもあったのか、奴らはすごすごと逃げ帰ったがな」


 本当にご苦労様としか言いようがないですね。

 そして、ランディさんは僕にも注意をしてきました。


「ナンシーにも話はしたが、奴らはナオ君にも何かしてくる可能性がある。暫くは一人で行動しないで、誰かと一緒にいるようにした方がいいな」


 僕は王家の人と仲が良く、オラクル公爵家にもお世話になっている立場です。

 なので、ブレアさんとナンシーさんの婚姻に不満を持っている人の恰好の標的になる可能性があるそうです。

 あと、そういう人にとってみれば僕は成り上がりの存在なので、かなり目ざわりだそうです。


「ナオ君の事を、自分の立場を脅かすものだと考えているみたいだ。ナオ君自身はそんな事を思っているはずもないし、危害を加えなければ何もしないだろう。それに、ナオ君に危害を加えれば周りが黙っていないだろうな」


 ランディさんの話しにナンシーさんもうんうんと頷いているけど、確かにヘンリーさんやエミリーさん辺りが激怒しそうですね。

 でも、フィース子爵の捜査もあるし、じっとしているわけにはいかないもんなあ。

 中々難しいですね。

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