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幼馴染冒険者パーティを追放されたら、勇者パーティに拾われちゃった  作者: 藤なごみ


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第百二十二話 罰と褒美

 家族のことで色々とドタバタした日から少し経ちました。

 無事に色々なことも落ち着き、先日はシャーロットさんからのプレゼントを実家に届けることもできました。

 その時に例の三人の実家を見たけど、ものの見事にすっからかんでした。

 どうやら、家にあったものの殆どが押収されたみたいです。


「あの三人の実家自体も競売にかけられる。まあ、それだけのことを長年やっていたから当然といえよう。三人の両親は長期の強制労働刑が確定的だし、家族も罪に応じて有期の強制労働刑となる。嫁や婿に行ったものも同じだ」


 今日は王城に来ているのだけど、事件の簡単な話をヘンリーさんから聞いています。

 ちなみに、オオワル伯爵夫妻と代官は終身の強制労働刑で、二度と生きて帰る事はできないそうです。

 オオワル伯爵家も嫡男が継ぐことになり、爵位降格と罰金処分で決着するそうです。

 あと、三人の家族の強制労働先は全部ばらばらで、あの三人と接触することもないそうです。

 地元の人にも何回かに分けられてお金が支払われる予定で、既に第一回目の支払いは終わっています。

 各地で不正を行っていた代官も全部捕まったので、これで一先ず安心できますね。

 それよりも、今日の僕は自分のことで精一杯でした。


「それで、何でこのあと謁見なのでしょうか……」

「それは、この事件の被害者であるナオ君にある程度の配慮をする事になったからだよ。ダークシャドウ関連の功績は溜まりまくっているけど、それは来年以降にってことになったよ」


 そうなんです、今日は何故か僕が謁見に呼ばれています。

 しかも、爵位も騎士から準男爵になることが決まりました。

 ヘンリーさんだけでなく、王家の人々や偉い貴族、はたまたスラちゃんやドラちゃんまで当たり前って感じの表情です。

 僕としては、騎士爵で充分なんだよなあって思っています。

 今日は関係する貴族だけしか集まっていないので、ちょっと気が楽でもあります。


「では、さっさと済ませるとしよう」


 陛下の合図で、僕たちは席を立ち上がりました。

 そして、みんなで謁見会場に向かいました。

 謁見自体はとってもあっさりしたものだったので直ぐに終わったのだけど、少し予想しなかったことが。

 それは、ブレアさんとナンシーさんの結婚式が二年後に行われるということです。

 僕はてっきり来年行われるのかなって思ったのだけど、これにはある事情が絡んでいました。

 その辺の説明をする為に、謁見の間から再び応接室に移動しました。


「これも邪神教とダークシャドウ関連が絡んでいる。国としてもこの対策を優先することにして、二人の結婚を延期することにした。ナンシーもそうだが、ブレアも王城での調整ごとが忙しいのでな」


 うーん、ここでまさかの邪神教の存在が出てきました。

 確かに二人はとても忙しいのは分かるけど、それでも結婚を延期するのはきっと嫌だよね。

 その為にも、早く邪神教関連のことが落ち着けば良いなと思っています。

 そして、僕関連でも別の話が出てきました。


「ナオ用の屋敷の選定を進めているが、まあ早くても来年の話になる。ナオが浄化した屋敷だがな」

「えっ、それって悪霊みたいなのがいた屋敷……」

「浄化すれば、住むには何も問題はない。それに、ナオのお陰で多数の屋敷の浄化が行われた。新しく住み始めた貴族もいるし、何も問題ないだろう」


 陛下の発言に、僕もだけどドラちゃんがとってもビビっちゃいました。

 確かに浄化すれば何も問題なさそうだけど、実際に屋敷を貰う事になったら念入りに浄化をしないと。

 スラちゃんも同じ気持ちだったらしく、ふるふると震えていました。

 そんな僕たちの気をそらす為なのか、ランディさんがある事を教えてくれた。


「ナオ君、帰ったら今日は美味しいご飯を用意しているよ。準男爵になったお祝いは、改めてしてあげよう」

「キュー!」


 僕よりも先に、ドラちゃんが大喜びしていました。

 僕としては、オラクル公爵家で食べるご飯はいつもごちそうって思っているけどね。

 こうして、僕が準男爵になった謁見は無事に終了しました。

 明日からは、またヘンリーさんと勇者パーティの活動を再開ですね。

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