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先住民の知恵①

初投稿です。

「ナラ・スカイベンツです。私はこれまでで様々な挑戦をしてきました。アマゾンの秘境でのサバイバルやアルプス山脈の踏破、何も持たずに無人島で1か月間の生活をしました。今回は秘境中の秘境、異世界の山岳でのサバイバルです。」


異世界の山岳地帯に降り立ったナラ。

「ここへはアマゾンの秘境にあったワームホールを通ってやってきました」

あたりを見回しながら、不安を口にする。

「前人未到の地です。どんな危険が潜んでいるかわかりません」

不安そうなその言葉とは裏腹に、淡々と今回の撮影について説明を始める。

「このバッグに入っているのは医療品、三脚、予備のカメラ、そして緊急時用の帰還の羽のみです」

一つづつ取り出しながら説明していく。

「ここで30日間生き延びなければなりません」

ナラはリュックを背負い、カメラを自分に向ける。

「とにかく、水がありそうな場所へ移動します」

こうしてナラの異世界生活が始まった。


「この腕輪は先住民のキャトに作ってもらった物です」

そういって、きれいな装飾の施された腕輪をカメラに見せる。

「先程先住民のキャトに魔法と祈りを込めた腕輪をもらいました。この腕輪は火の魔法がかけられていて、急激な体温低下を防いでくれるそうです」

「ここにはもともと狩猟を生業とする獣人族が暮らしていて、彼らは様々な知恵を駆使してこの地を生き抜いてきました」

カメラに向けて拳を握りしめるナラ。

「今度は私の番です。この地で暮らすことができるか証明します」


「ここは標高の高い盆地の為、夜はとても寒くなります」

歩きながらナラは語る。

「今は日差しが照りつけとても暑いですが、夜になれば一気に気温が下がります」

「なので、夜が来る前に一刻も早く火を起こす必要がありますが」

言いながらナラは正面に向けてカメラを向ける。

「水には困らないようです」

そこには透き通った水の流れる清流が音を立てて流れていた。

「こういったきれいな水は処理せずそのまま飲めます」

早速清流に顔を突っ込み、喉を鳴らしながら水を飲むナラ。

「とてもおいしい。最高です」

満面の笑みを浮かべるナラ。

「さて、どこか基地を立てる場所を探さなくては」


移動する最中、ナラはある植物を発見する。

「これはコウライゴボウと呼ばれる異世界特有の植物です」

茎の付け根を引っこ抜くと、やや細長く茶色の毛に覆われた根が姿を見せる。

「先住民達の知恵です」

「この根の部分には糖を含みます」

そう言って土を払ってゴボウをかじる。

「甘いです。染み出す液に多くの糖を含んでいます」

次々と引っこ抜いたゴボウを食べていく。

隣に生えていた笹状の葉も摘み取るナラ。

「これはパンゲアニンニクです。この地ならではの香辛料で、僅かながら氷の魔力も有していて、古くから氷魔法の触媒として利用されてきました」

言いながら葉を詰め込むように口に入れる。

「おいしい。野草のサラダです」

ひとしきり野草の味を堪能するナラであった。


「ここがいいでしょう」

ナラは岩陰にバッグを投げ捨てるように置く。

「ここなら風を防げるので火が安定します」

早速火起こしの準備を始めるナラ。

「先住民達は魔法で火を起こしてきましたが、私には魔法は扱えません」

「そこで今回はキリモミ式での発火を行います」

早速準備に取り掛かるナラ。

まずは石を砕き、鋭い刃状の石を手に入れる。そして、燃料となる木材と、火を大きくしていく為の植物を集めていく。

そして、肝心の発火方は、真っ直ぐな棒状の木の枝、安定感のある比較的大きめの板状の木、そして火種を移す為の繊維状の燃えやすい植物だ。

この板状の木に切り込みを入れ、切り込みを入れた先端に木の棒が安定するように浅い穴を開ける。そして、そこに棒状の木の枝をあてがい、後はひたすらこするように回し続ける。

しばらくこすり続けると、摩擦によりおがくず状になった木から煙が出始める。これを先程の繊維状の植物で包み込み、優しく息を吹きかける。

すると、煙が一気に大きくなり、やがて火がつくのだ。

あとは、この火を絶やさぬように、燃料となる木材を入れていけば火は次第に安定する。

「やりました」

カメラに向けてガッツポーズを決めるナラ。

「夜が来る前に火を起こせてよかった」

火の横に横たわるナラ。

「これで火の問題は解決しました」

「火は心を落ち着かせます」

ナラは続けて語る。

「サバイバルの基本は火、水、食料、基地です」

「残る問題は基地です」

カメラから目をそらしながら、ナラは言う。

「明日は基地を作ります」


夜がやってきた。

「非常に寒いです」

ナラは赤外線モードのカメラに向けて言う。

「とても火からは離れられない」

ナラは腕輪をこめかみにあてがう。

「この腕輪の効果にも限界があるようです」

「まるで火に当たっていない所がすべて凍っているようだ」

全身をさすりながらナラは言う。

「基地を作れば寒さをしのぐことができます」

「明日は確実に基地を完成させないと」



ー2日目ー


「おはようございます」

ナラは白い息を吐きながらカメラの霜を拭き取る。

「見てください、植物の露が凍っています」

葉を指で撫でるナラ。雪のように白くなった露は、ナラの指に触れた途端透明の水になって滴り落ちる。

「つまりここは夜の間は氷点下になるということです」

「まだ少し寒いですが、早速基地の材料を探しに行きます」

適当に続きます。

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