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転生を希望します!【番外編】  作者: 黛ちまた
リュドミラ書庫もしくはなってみたシリーズ

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リュドミラ書庫<赤ずきん>

ひさびさに赤ずきん読みました。

ルシアンがまた、リュドミラ書庫から何やら持って来たようだけど、心の平穏の為に関わらない事にしようと思う。

だってさ、背表紙に書かれたタイトルが"赤ずきん"なんだよ?リュドミラセレクションなんだよ?

絶対、狼さんに赤ずきんちゃんが食べられちゃう話に違いないよ!


ツッコミは必要ないらしく、ルシアンは赤ずきんを読んでいく。

時折くすって笑うから、気になって気になって仕方ない。やはり私の心の平穏は遠そうだ…。

私が好奇心と必死に戦っている内に、ルシアンは読み終えたらしい。相変わらず速読だ。

アビスに呼ばれてルシアンが部屋を出て行ったので、そっと"赤ずきん"に手を伸ばしてみる。誘惑に勝てなかった…。


昔々、あるところに赤ずきんとお祖母さんが暮らしていました。


出だしからお祖母さんの所にいるよ?!

お届け物先のお祖母さんの所に!


お祖母さんが体調を崩してしまった為、赤ずきんが代わりにおつかいに行く事になりました。

お祖母さんは言いました。

"赤ずきん、決して知らない人に着いて行ってはいけないよ。男はみんな狼だからね"

"分かったわ、お祖母さん。じゃあ、行ってきます"


お祖母さん……。

間違ってないんだけど、もっと別の注意をしてあげて?


赤ずきんはお祖母さんに渡されたお使い物の入ったバスケットを手に、家を出ました。

どれぐらい歩いたでしょうか。

深い森の中に差し掛かりました。

"おや、お嬢さん、どちらへ?"

赤ずきんに声をかけてきたのは、狼獣人の青年でした。


ヤバイ!

獣人と言う時点でもうおかしい!


"あら、狼さん、こんにちは。

お祖母さんの代わりにお使いに行くのよ"

"そうなんですね。もし良かったら送りましょうか?"


これが本当の送り狼か?!


"大丈夫よ。ありがとう"

"気を付けて"

二人はそこで別れました。


おや?!


無事にお使いも終わった赤ずきんは来た道を戻って行きます。

狼の獣人と出会った辺りで歩みを止め、声をかけます。

"狼さん、狼さん"


?!

帰んないの?!

自ら危険を呼び寄せちゃうの?!


"おや、お嬢さん。お使いは終わったのかい?"

'終わったの。だから狼さんと遊びたいと思って"


え?遊ぶ?


後ろから伸びてきた手が本を取り上げると、取り返すよりも先に閉じられてしまった。

振り返るといつの間にか戻って来たルシアンがいた。

ちょっと困った顔をしている。


「危ない所だった」


えっ?危ない所?

それは、やっぱり赤ずきんちゃんが狼さんに食べられてしまうから?


「この後、狼の獣人は赤ずきんに食べられてしまうんですよ」


「?!」


何とね?!


「そ、それは食用として狼さんを襲うって事ですか?」


ルシアンはくすっと笑った。


「さすがに獣人は食用にならないでしょう」


そう言えばそうだね?!

……と、言う事はですよ?

赤ずきんちゃんが狼を襲うの?!


「端的に言えば、狼の獣人が赤ずきんの好みのタイプだったらしく。用事を済ませてから、狼の獣人を押し倒したと言う事ですね」


えっ、でも、赤ずきんちゃん、子供じゃなかったっけ?


「で、ですが、赤ずきんはまだ幼い…」


「大人ですよ?」


……そう言えば何処にも、子供と言う表現はなかった…。

えーと……つまり……?


「赤ずきんは肉食女子のようです。先程ミチルが読んでいた先はかなり激しい描写でした」


そう言ってルシアンはにっこり笑った。


「……っっ!!」


リュドミラの馬鹿ーーっ!!

馬鹿ばかバカーっ!!

って勝手に読んでるの私だった。リュドミラは悪くない。多分…。


「いつか、ミチルにあんな風に求められたなら、と思ってしまいました」


ポン、と手を叩き、「参考にしますか?」と本を差し出してくる。


「無理ですっ!!」


「それは残念」と言ってふふ、とルシアンは笑った。


うっうっ、リュドミラ書庫怖い…!

毎回毎回予想もつかない展開だよ…!


「以前、私がミチル限定の肉食男子だと話した事を、覚えてますか?」


え?うむ?


「おっしゃってましたネ……」


「ミチルが赤ずきん、私が狼の獣人と言う事で」


「はい?」


と言う事で?


「再現してみようかな、と」


?!

えっ、だって、かなり激しいんでしょ?!

やっ、やだよ!!


ルシアンと距離を取る。

距離が詰められる。

更に逃げる。

更に詰められる。


「赤ずきんは、自身のリボンで狼の手首を縛るんですよ」


正気か、赤ずきん!!


「でも、狼の獣人が、リボン如きに縛られっぱなしな訳、ないのにね」


確かに?!

え?じゃあ、分かっててされるがままにされる狼さんって事?

なんて破廉恥な狼なんだ!けしからん!けしからんよ!!


ってルシアン!

私のリボン返して!


「ルシアンッ、リボンを返して下さいませっ!」


駄目、と笑う。


「じゃあ、始めましょうか」


いやーーーーっ!

ルシアンが破廉恥ーーーーっ!!


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