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詩のようなものたち

今日は何色

作者: 暮 勇

ぼんやり佇む地下鉄で

ふと足元が気になった

同じ様に電車を待つ人

前を通り過ぎてゆく人

皆黒いパンツを履いていた


おや、イマドキの流行りかな

白い色のパンツの私は

失敗したとふと思った

そして何だか恥ずかしく

黒いパンツを履いた人々に囲まれ

小さくなった気分になった


いっそ家に帰って履き替えようか

そこまで考えたその時

目の前でスマホを見つめる女性の横に

もう一人女性が並んだ

黒のパンツ

白いシャツ

カーキー色のジャケット

髪型も揃えば後ろ姿はまるで双子だ


そんな姿が目に飛び込んだ瞬間

今までの羞恥心は何処吹く風

途端に馬鹿馬鹿しくなった

あんな人々に紛れるくらいなら

私は己を見ていよう

見ず知らずの大勢に気圧されて

失ってしまうには勿体無い


そして私は天井を見上げた

地下奥深くに居るはずなのに

そのはるか向こう

青空が見えるような気がしたから

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