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「あーあの席座りたかったなぁー」
私はいつものようにぼけーとしながら呟いてる。
「なら、さっさと魔王倒して帰ればいいじゃん」
「チッチッチッわかってないな〜りん君は〜。せっかくの異世界だよ〜もっと満喫しなきゃさ〜」
「はいはい。オタクの言う事はわからないなぁ〜」
この子はリー。本名、柴川 凜。身長164cm、体重 A4用紙3枚分、スリーサイズはー上から1……おっと誰か来たようだ。まぁ彼女は私の異世界でのパートナーだ!いやークラスのマドンナを独り占めできて嬉しい!夜這い?まだしてないよ。
「ん?リーはこの異世界を満喫してないの?」
「まぁ、それなりには満喫してるけど…」
「ならいいじゃん!帰らなくてもさーあ、でも帰らなかったらあの席に座れない…あーあー人生最大の決断を私は強いられてるんだーあーあー」
因みに私は今剣を握っている。召喚された時に一つ選べーて言われたからすぐさま私は剣をとった。別に運動神経がいいわけでもないのに剣をとった。なぜかって?かっこいいからに決まってるだろ!確かに杖もあった!あったけど………魔力(MP)がなくなるとだるくなるって聞いたからやめた。みんなは魔法にしときなって言ったけど私は剣を選んだ。この剣で世界を取る!まぁこの剣もうボロボロなんだけどね、刃こぼれしてるし先端部分折れてもうないし、りんは弓を握っている。空間把握能力に長けてるから弓を選んだらしいけど………うん。長けてるってレベルじゃない。あれはね。うん。スキルの効果も少しはあるんだろうけどあれは凄すぎる。300m離れた所からのヘッショって……なんで私はこの子をFPSの道に引きずり込まなかったのであろう。
「で、魔王さん。この後どうしたいですか?捕縛されるか、ここで殺されるか選んでいいですよ」
私は刃こぼれをなるべくしてないの所をその生物の首元に当てる。当たっただけだがそこから血がタラタラ〜と流れ落ちていく。
「はぁー我も異世界の小娘にやられるとは思っていなかった。はぁ。全くの誤算だ。我を倒したのだ、少しいいお話をしてやろう、まぁ剣を納めてはくれんかのぉ〜 」
その生物は私の機嫌をとるかのように首だけを動かし、私にそう問いかけて来た。その生物、魔王は私の答えを聞く前に、私達の数歩先に、移動しており「こっちじゃ」と手招きをしてくる。私とりんは先ほどまでの明るい空気ではなく、少し警戒をしてついて行った。
2019/01/10
ヒロイン名前変更
熊岡 藍 (りん) →柴川 凛