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根暗先輩はお気に入り  作者: 西京 李多呂
4/9

4:思考

 夢を見ている。360度どこを向いても百合、百合、百合。ポスターや漫画が大量に置かれている空間。うん、いつもの私の部屋だ。それなのに何故夢だとわかったのかって?簡単だ。

―――部屋の中に、篠宮さんがいるのだ。ここでは私と篠宮さんはベッドの縁に並んで腰掛けている様子。まあ、こんな性癖丸見えな部屋に出会って1日の女の子、ましてやリア充な後輩を入れるわけがない。

 そんな風にぐるぐると考え事をしていると、なにやら拗ねたような顔が近づいてくるのだ。咄嗟のことで反応し損ねた私はそのまま柔らかいベッドに押し倒されて唇を―――


「―――う、うわあああああ!?」


 お、おかしいおかしい。なんてえっちな夢を見ているんだ私は。いや、こういう(たぐ)いの夢を見ることは正直かなりあるのだが、自分はいつも部屋の隅の観葉植物だったり、道端の小石であったりして……。要するに傍観する立場であったので当事者になったのは初めてのことなのだ。

 ……きっと今日出会ってしまったリアルな女の子の情報が私にとっては膨大すぎて今まで培ってきた妄想力(百合に限る)にまでアクセスしてしまった的なあれだろう。うん。

 それに……可愛い、とか、言われたことなかったし……。ああひょっとして私、浮かれてるのかな。

 

 手元のスマホで時刻を確認したところ今は夜の9時。帰宅した途端、凄まじい疲労感に襲われて、つい眠ってしまったのだ。晩ご飯……今日はいいや。風呂に入って早めに寝よう。

 

 ぬるい湯船に浸かると、だいぶ落ち着くことができた。

 学校であんなに声を出したのは初めてだなとか、篠宮さんの言っていたファッションブランドがひとつもわからなくてまるで呪文でも聞いているみたいだったなとか、それで私が話を理解できていないのに気づいてちゃんと説明しようとしていたのがなんだか面白かったとか、体質なのかすぐ顔が赤くなるところとかが可愛かったとか……って、


 頭の中、ほんとにあの子でいっぱいだ。なんか好きみたいじゃないか。

 はは、百合は見るだけで十分……。

 逆上(のぼ)せたみたいだ。さっきから顔が熱い。


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