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根暗先輩はお気に入り  作者: 西京 李多呂
1/9

1:日常

 夕日が差し込む教室。開け放たれた窓からは初夏の心地よい風。

 その中で机に伏せて眠る少女。

 何故だか気になってしまった。アタシは手を伸ばして名前も知らない先輩の、顔を隠す長い黒髪をそっとかきあげた。そして……

 ―――見つけてしまった。アタシの宝物!



 私の名前は幸村弥生(ゆきむらやよい)。名前の由来は、そのまんま。3月に産まれたから。

 ごく普通の高校2年生……と言いたいところだけど私はちょっと違う。ちなみに異能力があるだとかそういう誇れる類のものではない。

 まず友達がいない。本当に。まぁこんなダサい女と友達になろうなんて物好きは総じて変な奴に違いないから作る気もないんだけど。

 それとアニメ、漫画オタクだ。いや、ただのオタクだったらまだ良いものの……私は重度の「百合豚(ゆりぶた)」なのだ。百合豚とは百合を好むオタクであり、そもそも百合というのはこの場合花の名前ではなく、その……「女の子同士の恋愛」を主に指している。

 そんな私も女なんだけど。かといってレズビアンかと言われればそうじゃない。いや、今のところ男の子にも興味はないのだけれど。

 そんなわけで発覚すると色々とマズイ性癖を持った私はそれをひた隠しにするため、ぼっちライフを選択するに至っている。

 別にさみしくなんてないんだからね。

 脳内で可愛くもなんともない(寒気さえする)ツンデレを繰り広げていたところで4限終了のチャイムが鳴った。

 お昼か……。昨日買った最近ハマっている姉妹モノの百合漫画のドラマCDでも聞きながら食べよう。ええ、もちろん独りよ。

 カバンからスマホを取り出し、イヤホンを装着しプレイリストにいれてある「おねえちゃんだーいすき!うふふ、私もよvol.2」をタップしたところであることに気づく。私の席の前に人が立っているのだ。さっきからずっと。席を譲れということか……?いやいや、教室以外に私が居られるところなんてほとんどないんだぞ。あいにく私はまだ便所飯をするところまで落ちぶれてはいないんだ。ここは申し訳ないが(棒)熱心に音楽を聞いているという(てい)でやりすごそう。

 実際何かを聞いているという点では嘘はついていないし……。「聞いている感」を醸し出すため私は素晴らしくぎこちない動きで体を左右に揺らした。

 ……というところでまたひとつ気づく。

 この人、同じクラスの人じゃない……っていうか、後輩?

 私の通う高校である公立木更津(きさらづ)高校は良くも悪くもいたって普通の共学校(女子校でないのが非常に悔やまれる)である。着けているリボン(男子はネクタイ)の色で学年がわかるようになっていて、1年は赤色、2年は緑色、そして3年は青色となっている。

 私の前で仁王立ちをして恐らくなにも面白くないであろうぼっちの食事風景をじっと見つめる彼女の着けているリボンは赤色だった。

 しかもこの子……ギャルだ。明るい茶髪は派手に巻かれているし、ボリュームのある胸元は少しはだけていて、非常にけしから……耳にはなんだかおしゃれなピアスがぶらさがっている。

 百合だと割と好みなジャンルなのだがリアルとなると……(察して)

 そろそろこの時間に耐えかねた私がそれとなくトイレに逃げ込もうとしたところで、ようやく彼女はピンクのリップがよく似合う唇を開いてくれた。

 ここまで読んでいただけて、本当にうれしいです!ありがとうございますありがとうございます……

性癖が爆発している妄想100%の作品ですが、楽しく書いていけたらいいなと思います!

もし気に入っていただけましたなら、どうか暖かい目で見守っていただけると嬉しいです!

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