共通 1章 椅子神
朝起きて星府からの請求書を眺める。
「……夢じゃない」
――歩いていればyouちょっとヒマなら手伝ってヨ。的なバイトがあると思うので人の多い場所を徘徊する。
「うぉ!」
――すると黒髪男にぶつかってしまった。
「イスガミ?」
額をおさえながら姿を見ると、彼はいつもと違う濃い青布の装束だった。
「よう、大丈夫か?」
「ええっと、よく前を見てなくてごめんね」
私はどうしても彼の着ているものに目がいった。
「どうかしたか?」
「それ着物というのよね?」
私がたずねると、イスガミはうなずいた。
「気になるなら今度、テラネスに女ものの衣装を見に行くか?」
「いきたいけど……」
最近ヴィサナスの下半球のウラナイナにテラネス人の個人機が不時着しその女性はそのまま嫁いできだ。
――とはいえ古株たちは頭が固い。ヴィサナス星では美人のランクが5段階あり、もっとも美人の称号“ハビスナ”ならば星からでられない決まりがある。
―――私の母はそれだったが私はその称号ではないので外星はできる。
異動回路には各星ごとに民を監視する傾向があるのである意味安全。
だけどテラネスには絶対にいけないことだろう。
「どうした?」
◆彼が心配しているけど―――
〔理由を説明する〕
〔はぐらかす〕
「おーい」
「どうした石上」
イスガミの友人と思われる二人がやってきた。
「ああ悪いな木雷」
一人は山吹色の髪、黄緑着物の男。
「なにかトラブルでも?」
もう一人は赤茶髪の司祭。
「すみませんカムカ殿、偶然学友に会ってしまったんです」
イスガミは取り繕うように笑顔で答えた。
「そうでしたか」
司祭のような男は微笑む。
「ではお二方はごゆっくり」
―――まるで腹のさぐりあいでもしているのかのようだ。
「我々は会場へいきますか、レレイユに負けるわけにはいきませんから」
「そうですね。あまり氷雪を待たせるのはいけない」
二人はイスガミをおいて先にいってしまった。
「イベントみたいだけどいかなくてよかったの?」
「ああ、参加する気はなかったからな。どの道ペア形式だし……」
要するにカップルで障害物を乗り越えゴールする大会だろう。
「それにしても……貴方の名前イスガミじゃないのね」
「あまりに毎回間違えられすぎて、もういちいち訂正するのも面倒でな」
◆彼とペアでイベントに参加するべきだろうか?
→〔参加する〕“石上フラグ+1&金+500QW”
〔参加しない〕