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週末デート、始まるⅡ

そして時は経ち週末。瑠衣から言われた通り駅での待ち合わせ。俺は約束の10時30分よりも早く到着し、今は10時丁度である。


「おはよう陽介、早いね!」

「そうか?そういう瑠衣も早いだろ」


俺が駅に着いて数分もしない内に瑠衣は来た。それにしても久しぶりに見る瑠衣の私服はなんというか。


「似合ってんじゃん」

「そ、そう……?」


褒めるのはデートの鉄則。という事で褒めて見れば嬉しそうに笑う瑠衣。俺の言葉で一喜一憂する様はとてもギャルとは思えないんだが。あぁそうか。こいつも1人の女の子か。


なんて1人納得していると、いつの間にか瑠衣に手を握られていた。この積極性はギャル故だろうか。


「ほら、行こう?今日はあーしの行きたい所付き合ってもらうから!」

「はいはい……」


手を引いて歩き出す瑠衣はとても楽しそうで、俺は大人しく瑠衣に着いて行く事にした。


思い返せば、こうして2人で歩くのはいつぶりだろうか。中学の時は3年間挨拶程度だった。となると小学生の頃か?お、覚えてねぇ……。


「……なんだか懐かしいね。こうして歩くの」

「あー……そういえばそうだな」


思いがけずに瑠衣から話を振ってきた。やっぱりそう思ってたのか。なんだかんだ言って幼なじみ、って事なのか。


「陽介ってば中学入るなり陰キャになったからね〜」

「そんなつもりは無かったけどな」


不思議と今は陰キャと言われてもカチンとこない。この数日で瑠衣の印象が変わって来ているのは確かだ。こいつはただのギャルではない。恋する1人の女の子、そう思えばどんな発言でも許せるかもしれない。


そこまで考えてふと思い出した。オタクとギャルは相容れない。正反対に位置し、決して釣り合う事の無い存在では無かったか。なのに、なんだこれは。オタクに優しいギャルって2次元の話じゃないのか。


「……?陽介?」

「俺……お前の事誤解してたのかもな」


急に黙った俺を不安に思ったのか、顔を覗き込む瑠衣。気づけばそんな事を口走っていた。だが、そう思ったのは事実だ。誤魔化す必要は無いだろう。


「瑠衣。お前は良い奴だよ」

「そっ……!?そう……?てか、いい加減行こう!?」

「そういえば何処に行くんだ?」


照れ隠しか、慌てて移動を促す瑠衣。やっぱり、見た目や言動はギャルっぽくても実際は昔と変わらない良い奴だ。改めてそれが分かっただけでも今日は1歩前進だな。


「えっと……水族館行こうと思うんだけど」

「水族館か。確かに昔から好きだったよな」

「すっ……!?そう!水族館ね!好きだよ!」


何故また挙動不審になったのかは分からないが、再び俺の手を引いて歩き出す瑠衣。よほど楽しみにしてんだろうなというのが伝わってきた。


しかし、水族館に着いてある問題が起きた。


────カップルがほとんどじゃねぇか。これ、俺大丈夫か……?



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