たまごかけごはんについて ―プロトタイプ―
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・このエピソードは、既に投稿した『【ep.59】たまごかけごはんについて』の、初期版です。
・だいぶと前に出そうと思って、「いや、まだだな」と引きのばしていたのですが、そうこうしているあいだに状況が変わり、変更をくわえたものが、先に出した『たまごかけごはんについて』です。
・プロトタイプのほうは、変更まえの内容です。
・最後のほうだけがちがいます。(とちゅうまでは、ほぼ同じです)
・以上の点に抵抗のあるかたは、【もどる】をおすすめします。
カチャカチャカチャカチャ。
生卵を溶く音がする。醤油はすでに投下済み。
日本ではなくフィーロゾーフィアという空の上の西洋風王国の食卓だが、小夜子の朝食は本日てんこ盛りのごはんに生卵といったものだった。
みそ汁もある。作った。
みそは市販のものだが。
あったかごはんに、溶いた卵をかける。それを均等に黄金色になるまで箸でかき混ぜて、小夜子は対面の席でトーストをかじっている若い女に見せた。家主のエチカである。
「じゃーん。見て下さいエチカ。これ、何だと思いますか?」
「山盛りごはんに生卵をぶっかけただけの何かね」
「ふふーん。これはねー、『黄金のごはん』っていうんですよ。あんまり知られてないでしょうけど、すっごい高級な料理なんです。いーでしょー」
小夜子は元の世界で通っていた中学校では一度も見せなかった笑顔でドヤッと胸を張る。
エチカは金色の目を半眼にして、ハッと息を吐いた。
「んなわけないでしょ。ただの卵かけごはんじゃない。なにが高級品でゴールデンライスだ。バカか」
「ですよねー」
小夜子はおとなしく座り直して、もそもそと黄身色のごはんを食べた。
読んでいただいて、ありがとうございました。
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