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フィーロゾーフィア  作者: とり
第14話 勉強について
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勉強について

 




 ――むかーしむかし(ではないが)のことじゃった。


 あるお(そら)の上に、エチカという若い女錬金術師と、小夜子(さよこ)という少女が()らしていたそうな。

 小夜子はある日、エチカにこんなことを言ったんじゃて。


「エチカー勉強(べんきょう)おしえてください」

「は? なんで?」

「いやー、一応(いちおう)やっておこうかと。わたしだってさすがに無教養(むきょうよう)にはなりたくないですし」

「アリサかテレサに()きゃいーでしょーが」

「ふたりは帰省中(きせいちゅう)じゃないですか。それに、まえに錬金術(れんきんじゅつ)講義(こうぎ)をおねがいしたときに、『エチカ(さま)に訊けばいいではありませんか』って言われたんです」

「たらいまわしに()ってるってわけね」

「そーですよ。エチカもわたしに立派(りっぱ)な錬金術師になってほしいなら、懇切(こんせつ)丁寧(ていねい)にご教授ください。さっ、早く」

「かったるいわねー」


 エチカは自分の勉強の手を止めないで、小夜子(さよこ)にため息をした。

 ひらいていたのはなにやら()むつかしい本で、それは小夜子がチラッと見ただけでは、わかるようなもんではなかったとさ。


「あんたの考えを知らないことには、こっちもなに教えたらいいか判別(はんべつ)つかないのよね。つーわけで、今から問題(もんだい)出わよ。よーく考えた上で答えてね」

「はーい」

「じゃあいくわよ。3(さん)-(ひく)1(いち)は?」

「2!」

「正解。じゃあ7(なな)-(ひく)2()は?」

「5!」

「はい正解。ここまでできるなら私が教えることは何もないわね」

「はあ!? なんでなんですか! わたしをどんだけ教養ないって思ってんですか!? 加減(かげん)乗除(じょうじょ)くらいできますよ! それくらい知ってるでしょ!?」


 そんなふうに小夜子(さよこ)は怒った。

 なんだなんだ、エチカはてっきり小夜子の頭脳(ずのう)については()(ざん)()き算くらいできるだろうていどには(みと)めてくれていると、小夜子は思いこんでいたんじゃて。そういう(たぐい)(いか)りじゃった。


 ひとさし(ゆび)を立てて、エチカの言うことときたら、こんな具合のことじゃったとさ。


「なら最後にもうひとつ。以上の経緯(けいい)からみちびき出されるあんたの今後の行動を()べよ」

「もー! エチカには教えてくれってたのまない!」

「はい正解。そんだけわかってりゃ自力(じりき)開拓(かいたく)していけるわよ。これからもね」





 

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