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DreamHunterQuest  作者: Ebis
9/16

Quest:8


「わー、変身とかカッコいいじゃん!」


「堪らんです・・・。もう、死んでもいい・・・。」


「死んじゃダメ!!ナギにはこれからたくさん活躍してもらうんだから!!主にアタシの成長の為にッッ!!」


そこはブレないレイさん、流石です。


“我が宝、託したぞ。其方のこれからの活躍を期待している”


最後にグランディール像がそう告げると僕とレイの身体は光に包まれた。

目を開けるとそこは最初の広場であり、ちらほらと同じように転送されてくるプレイヤーがいた。


ーーー「さぁ、最後のお宝がついに発見されました!!発見者は・・・・やはりプロゲーマー集団“オメガ”!!!“オメガ”随一の成績を誇るチームアルファのリーダー“レオン”がお宝を手にしました!」ーーーー


巨大スクリーンに鉱石を見せつけるプレイヤーの姿を確認し、僕は表のトレジャーハントフェスも同時に終わったことを認識する。

ちょうど僕が転送されたとき、最後の宝が発見されたことで、他のプレイヤーも続々と転送されていたところだった。


「フェスのお宝も全部発見されたのか〜。何が発見されたんだろう。気になる。」


「気になるの?」


「うん、流石にグランディールシリーズよりもレアなお宝じゃないだろうけど、当初狙ってたのはこっちのお宝だからね。」


「そっか、でも唯一無二の板からが手に入ったんだからいいじゃん!」


それもそうか。レイの言う通りだ。変身するときの名前どうしようかなーと悩みながら広場を後にして歩き始めると、後ろから声をかけられた。


「よう、ナギ。今回はお互い残念だったな。」


「ああ、ブライトか。まぁそうだね。次の機会に頑張るとするよ。」


「ずいぶんあっさりしてるんだな。俺なんか目の前でお宝取られちまって悔しくてしょうがなかったってのに。」


マジかこいつ。あの人数の中お宝ゲット手前まで行ったのか。

そんなに凄い奴だったのか。


「夢に出てきそうだぜ。あの“HYPER☆YOSHIDA”ってヤロー。俺があそこで右に行ってれば勝ってたのに。あいつの勝ち誇った顔、夢に出てきそうだぜ。」


何でも、お宝までの道のりの最後の最後まで競っていたらしい。

3つ又の道でブライトが左、YOSHIDAが真ん中を選択したとのことだ。後から確認したら右、中央、左の順で距離が伸びていたらしい。こればかりは運だと思う。


「ナギはどこを目指していたんだ?湖か?」


「いや、僕は森を探索していたよ。」


とりあえず今はまだグランディールシリーズのことは伏せておいたほうがいいと思い、僕はその場をごまかした。


「森の中か。流石にそこを探すのは愚策だろ?開始前にマップ見なかったのか?」


「いや、見たけど、もしかしたら運営がひねくれてるかと思ってね。結果そんなことはなかったみたいだけど。」


「流石に初めてのフェスでそんなことしないだろ?まぁ結果論だけどな。」


まぁ僕、森回ってないんだけどね!


「はぁ、疲れちまったぜ。流石に今日はもうログアウトするか。」


僕も変身時の合言葉決めなきゃならないし、そろそろログアウトしよう。


「そうだ、これも何かの縁だ。ナギさえ良ければフレンド登録しないか?」


フレンド機能。これはログインしていればフレンドといつでもメッセージのやりとり等が出来る機能だ。

特に困ることはないので僕は了承する。


「いいよ。パーティー攻略とかする機会があったら呼んでね。」


「ああ、そうするよ。ありがとう。じゃあ、またな。」


「うん、また。」


こうして僕とブライトはフレンド登録をしてその場を後にした。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ゲートタワーに向かう帰り道、やたらいい匂いがするので僕は匂いがする方向へ足を運ぶ。

そこは噴水広場で、プレイヤーたちの憩いの場となっていた。

出店が立ち並んでおり、僕は一番いい匂いがする焼きそば屋さんの列に並んだ。


「焼きそば一個3,000Gだよ!」


「・・・どうやって支払うんですか?」


「お、兄ちゃんもここでお金使うの初めてか。ありがとうよ!腕についてるリング起動して、マネーモードに切り替えな。その後ここの支払機にリングをタッチすると、支払金額が表示される。OKボタンを押せば支払完了だ。」


「ありがとうございます。」


早速リングを起動し、モードを切り替えて支払いを済ます。


「まいどあり!残高不足には気をつけなよ!」


「はい、気をつけます!」


そういって僕は残高を確認する。

残高は7,000Gだった。

このゲームの中の貨幣価値は現実世界の10倍に設定されている。日本円に直すと700円が残高ということになる。

焼きそば一個300円だから、まあ普通だろう。


「美味しそうだねー!アタシ食べれないけど!」


「そっか、僕だけ食べちゃって悪いね。」


「いいよ!ナギが食べてるの見るのも楽しいし!」


ベンチに腰掛けて焼きそばを食べながら僕とレイはしばらくゆっくりと過ごした。


「さて、そろそろログアウトしよう。ゲートタワーに行かなくっちゃね。」


「わかったわ!ログアウトカウンターで手続きすればログアウトできるわ!案内するわね!」


レイに案内されてゲートタワーのログアウトカウンターへ行き、僕の初めてのDHQでの冒険はひとまず幕を下ろした。


明日からはレベルアップに勤しむぞ。


やっと更新できました。お待たせして申し訳ございません。

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