表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

初めての心と感情

「う、ここは?」


 少女は周りを見渡してみる。

 この少女は今の姿からは到底、想像できないがもともと地球では少年だったのだ。


「地下牢?まさか捕まって!?すぐに報告しなくては」


 少女は上へと報告すべく行動をとろうとするが、すぐに疑問が沸いてでる。


「.........何故?何故上に報告する必要が?いや、違う!理由なんて、理由なんて要らないはず!何で?何で理由が要らないの!?どうして!?そんなことを考える必要はない!とりあえず報告を、報告を..........なんで?なんで?なんで?報告しないといけないの!?今までこんなこと無かったのにねえ何で!?」


 少女は半狂乱になりながら自問自答しようと思考し続ける。しかしその先にあったのは思考のループだけだった。


「39は39は39はああああああああああああああああ!!」


 その思考のループに終止符を打ったのは、一つの声だった。


『感情《混乱》を入手しました』


 機械的でどこか暖かい音声が脳内に直接流れ込む。


「誰!?いや違う、今のは?」


 冷水を浴びたかのように、冷静になった少女は報告するしないはともかく、とりあえず情報を集めることにした。これは、地球では出来なかった、心あってこその判断である。


「すぅーはぁー、一度落ち着こう。もう一度よく見てみよう。」


 その牢屋をもう一度観察してみる。

 自分以外にも捕まっている人がいれば、そこから何か情報を得られるかもしれないので、牢屋の外までよく見てみるが、そこに望んだものは無かった。

 その代わりそこには、すでに化石になっている人の死体があった。


「.....この牢屋だいぶ昔に作られて以来人の手がつけられていない。だとすると39が捕まってからここに閉じ込められたとは考えにくい。

 ではいったい何故39はここに?」


 少女、もとい39は思考を巡らせるがどうも答えが見つからない。


「まずは自分の被害状況を.....え?!」


 39が自らの体を見てみると失ったはずの左足は生えており、体についていた無数の傷もない綺麗な体であった。


「傷がない、それにこれは女性体?」


 39は自分はすでに少年ではなく少女であることに気づく。


「どうしよう、いったんここから出たいけど、えっと何か道具は......あ、あった」


 そこには一つの皮で作られたカバンが置いてあった。


「物凄く、怪しい。でも考えていてもしょうがない」


 39は恐る恐るそれを手に取って開けてみる。


 そこには、数日分の携帯食料と水他には、服やナイフなど色々と野宿するのに便利な道具などが入っていた。


 「これだけあれば......1ヶ月いや、2ヶ月はいける。あと、これは......手紙?」


 カバンの底には一枚の紙切れが入っていた。


  

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

地球最強の暗殺者へ


 挨拶は面倒なので省くことにする。


 まず、お主は死んだ。何のことを言っているか分からないと思うが、逆に問おうお主はあれだけの重傷を負って、死んでいないとでも思っているのか?


 お主がいるその場所は、地球ではないことを知れ。そしてそこでお主には自由に生きてもらう、儂に何のメリットがあるのかとかは考えるなよ、これは仕事なんでな。


 簡単に言えば、二回目の人生をくれてやるから、そこで楽しく生きていろ。っちゅうことだ。難しいことは考えるなよ。


                    心の神ララグーラより

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡


「神?」

 

 手紙には自分が死んだことや、ここが何処かということなどが書いてあったが、内容が内容なだけに簡単には信用できなかった。


「まずは、ここから出ないと」


 そういって、ゆっくりと立ち上がろうとするが、何かがジャラジャラと音を立てて自分を引き留めた。


「これは、すごく面倒.....」


 体をよく見てみると何十本もの鎖が巻き付けられていた。

リアルの用事で二週間程度投稿できないと思います。m(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ