7話
首都、特殊生命体研究施設にて
タッタッタッ
軽快なリズムが廊下に反響する
廊下を小走りしていた若い男は目的の部屋の前で立ち止まる
「チーフ、最後の子も指定危険領域に侵入したとの報告がありました」
若い研究員は部屋に入ってくるなりそう告げた
「そうか。ふむ、やはりあの核は無意識にマナの多い方へ向かわせるようだな。これでようやく私の計画はスタートするというわけだ」
部屋の奥で書類とにらめっこしていた白髪混じりの男はそれに応えた。冷静を装いながらも嬉しさを隠せない様子だ。
それに気づいた青年は茶化して言う。
「お上が報告書を要求してますよ。魔物の使役による資源開発はいつ始まるのかとせっつかれてます」
「ふん、相変わらず利権に目の眩んだ連中ばかりのようだな。まああそこでとれるマナ鉱石は我々の領域のものとは比べ物にならない純度だからな、無理もない。それにその建前に見事に食いついているなら、それは我々の思惑通りというものだ」
やれやれと肩をすくめ、呆れたとポーズするが大して気にしていないのは明らかだった。
「それで他の子たちはどんな状況だ?」
おどけた態度を切り替え、しかしまた別の期待をした様子で青年に問う。
青年は察して一瞬ニヤッと笑い、それからすぐに真面目な顔に戻って告げた。
「一番進んでいるのは識別ナンバー04のディーバ君ですね。『龍の谷』にてすでに危険度Cクラスのダンジョンを形成中のようです。次が識別ナンバー01のアルフさん。『精霊の森』にてDクラスのダンジョンを形成。現在さらに拡大しているようです。他の子は以前の報告からあまり差がないですね。まだどの子もEクラスです。やはりあの二人のどちらかが器になるのではないでしょうか。」
それに対して満足気に息を吐きながら応える。
「そうともわからん、少なくとも今はまだ。全員に育ってもらわないと困るしな。だがその二人はやはり別格だな、半年のうちにそこまでとは。」
「しかし、そこまでになると軍部が黙っていないな。中央の連中はともかく、危険領域の境界線を引く現地の奴らは相当警戒しているはずだ。随分と前倒しになるがそろそろ雲隠れが必要かもしれんな。」
そう言って眉をひそめるが、研究員は心得たように返す。
「ご心配ありませんよ、チーフ。すでに他の研究員は調査の名目で各地に散っています。あとは我々がここを抜ければ、計画のことなど何も知らない下の連中が犠牲になってくれる手筈です。」
「やれやれ、全く我々は地獄に落ちるな。まあこれからやることに比べれば軽いものだ。はあ。」
二人は顔を見合わせて笑った。
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ちょっと無理あるなって思ったんで





