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ー第2話 もう一つの社会ー

月影家の家



「乃亜、起きないよぅ…私のせいで…」


「実琉あなたのせいじゃないわ、時がきてしまった…それだけ」



乃亜は実琉を間一髪で助けたあと急に苦しみだし気絶してしまったのだ


「うぅ、ん?…あれ俺って」


乃亜が目を覚ます


「乃亜っ!よかった…」


突然実琉が飛びつく


「うおぅ!…心配かけて悪いな…、早紀さんもありがとうございます」


「いいのよ、私にとって乃亜は息子みたいなもんなんだし…それに乃亜の両親との約束があるし」



乃亜は現在実琉とその母親の月影早紀と3人で暮らしている


乃亜の両親と実琉の両親は親友であった


しかし、乃亜の両親、そして実琉の父親は2人が小さい時に死んでしまい、そのため現在は早紀が2人の世話をしている



「乃亜、少し話があるの、実琉も一緒にいらっしゃい」


3人はリビングに移動する


「まず、とりあえず先に言っておくわ。この話を聞いたらもう後戻りはできない…それでも聞く?」


「……はい!」


乃亜はいきなりのことで戸惑ったが決心がついたのか、力強く頷く


「なら、ます……私と実琉、そして乃亜はトランセンダーよ」


「トランセンダー?」


「そう、簡単に言えば能力者のことよ。実琉が使ったのを見たでしょう?、この国には知られていないだけでたくさんのトランセンダーが居る、そして中にはトランセンダーの存在を知る一般人もいて、トランセンダーを良く思わない人たちがいる」


「それってもしかしてさっき実琉を襲った?」


「そうよ」


「…でも、俺がそのトランセンダーだとしても、能力なんて使ったことないですよ?」


「そう、今回の本題はそこにあるのよ」


「俺が能力がないトランセンダーってことにですか?」


「そう、正確には能力がないんじゃなくて、使えない…いや使えなくなったトランセンダーってとこね」


「?…どういうことですか?」


「乃亜はトランセンダーだったそれもかなり強力な…普通トランセンダーはメインの能力が1つ、サブの能力はない人がほとんどで、1つある人が稀にいる、例えば実琉の場合は…」


「私は…乃亜は見たからだいたい分かると思うけど、メインは武器を造り出す能力、ただ、制限があって、自分より小さい武器しか造り出せないよ、それに武器の形を精密にイメージする必要があるの、あとサブで、身体能力を1.2倍に出来る、その分反動で使い終わったあとものすごい筋肉痛になるのと使い過ぎると負担が大きすぎて肉離れ起こしちゃうの」


「そう、大抵能力は物心ついたときくらいに使えるようになる。そしてあなたもちょうどそのくらいに能力が発現したわ、でもその能力には問題があったのよ」


「問題…ですか」


「そう、それは普通1つのはずのメインが2つあったのよ」


「お母さん?確かに異常は異常だけどそれと乃亜が能力使えないのどう関係あるの?」


「そもそもメイン能力を使うとき脳をフル稼動してやっと使っているの、サブはメインを制御したときの余波みたいなものが働いて起きるからメインの能力の種類によったらいくつかあっても平気だし、メインと同時に使っても問題ないんだけど、メインを同時に使うと脳が処理しきれなくなるかもしれない危険性があったのよ、そこで、処理装置を脳に埋め込み自動制御して能力を抑えこんだ…」


「そんな!脳に装置を埋め込むなんて!」

実琉が怒る


「しょうがなかったの…メインが2つだなんて前例がないし、制御しきれなかったら暴走したり、命を落とす可能性だってあった。初めは迷ってたのよ、でも乃亜が1度さっきのように気を失って生死の境をさまよった。これしか残された手段はなかったの。そうして乃亜は能力を使えなくなった代わりに生き延びた。」



「でも早紀さんどうして今その話を?」


「どうやら乃亜は能力をとりもどしたみたいなの」


「えっ!でも装置があるって…」


「装置関して問題があったのよ、それは乃亜の能力と相性が悪かったのよ、あなたの能力は、脳波検査によれば1つは範囲7m以内で電気を操る能力、もう1つは1度触れた物の実体を無視できる能力。もし制御装置の制御出来る範囲以上の能力が使用されれば、前者のほうではショートして機能停止、後者なら少し動いただけですぐに頭のなかから出てしまう。サブの方は脳波では分からないし、能力発現してすぐに装置を埋め込んだから、使っているところをみてないから分からないわ」


「なるほど、でも装置が作動してないってどうしてわかるんですか?」


「あぁそれは…ほら」


早紀は乃亜に集積回路のようなものを取り出す


「これさっきの現場の近くに落ちてたの、それに私透視の能力あるから…とりあえず今話せることはこれくらいかしら…っと忘れるところだった…はいこれ、あなたのお父さんがこの時がきたら渡してって」


ハンドガンのような形の物を取り出す


乃亜は少し動かしてみると曲がっていた部分が真っ直ぐになり短い、棒状にもなることがわかった


「そう、私もそこまでは分かるんだけど、それ以外は…」


(?、情報が頭の中に入ってくる?)


乃亜はその情報のままに能力を使って電気を流してみる


「起動…使用者ヲ確認…斎藤乃亜ノ使用許可…使用者トノコネクト完了…斎藤乃亜を正式ナ使用者トシテ登録」


「うわっ!…すげぇ」


棒は黒から銀色にかわり棒の先端からレーザーで出来た刃のような物がでてくる


乃亜は最初のハンドガンのような形に戻してみる


すると刃は無くなる


そこで乃亜は引き金が出来たことに気づく

乃亜は窓を開け、空に何もないことを確認し引き金を引いてみる


すると今度は刃の出ていたところからレーザーのようなものが発射された


「スゴイね乃亜!…でもなんで使い方わかったの?」


「なんかこれをみたら情報が頭の中に流れてきて…」


「そう…もしかしたらサブで機械関連の情報把握の能力があるのかもしれないわ、あと乃亜これだけは一応忠告するわ、絶対にメイン2つを同時に使わないように、小さい時よりは脳が発達していて、能力を両方持つことは出来てるから、制御出来るかもしれないけど…また同じようになる可能性の方が高いから」


「はい、わかりました」






警報が鳴り響く


「どうした何があった!!」


「地上から攻撃をうけました!」


「何故見つかった、トランセンダーの能力の干渉は受けないはず。なにで攻撃された?」


「見た目はレーザーですが、圧縮された電気の塊のようなものです、このようなことが出来るのはトランセンダーかと」


「くそぅトランセンダーめ!絶対に潰す!…非常用ポッドで脱出するぞ」



非常用ポッドが発射した直後宇宙で小さな何かが爆発した


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