魔王転生(ルクとアシュレイのパラレルワールド)
ルク達が日本の高校生だったなら!①です。
バトルも冒険も何もない普通(?)の高校生の日常風景です。
ノホホンとした気持ちで見てもらえると助かります
※これはルク達がいる世界とは違う完全なパラレルワールドであり。ここでの出来事は一切ストーリーとは関係ありません。
キーンコーンカーンコーン……。
私立新魔高校の校舎全体に、聞き慣れた始業チャイム鳴り響き今日もいつも通りの朝がやってくる。
「はい、それじゃあホームルームを始めるわよー」
入学式から二週間ほどが経った1年A組にて。
担任のサフィア先生が豊満な胸を揺らしながら教壇に立ち、出席簿確認を行なっていく。
「うん。今日も『いつも通りね』……ルク君は今日も遅刻と」
サフィアがゆっくりと視線を上げた先にあるのは、教室の一番後ろにポッカリと空いた席。
窓際の1番後ろがいいとごねにごねられ『いい子にしている事』を条件にルク専用の席にしたのだが……。
「昨日も遅刻、一昨々日も遅刻。その前なんて無断欠席(しかも理由は道端で出会った野良猫とバトっていたため)……。学級委員のイグニスさん。彼は今日来る予定なのかしら?」
「ええと……」
学級委員であり女子剣道部のイグニスが、頭を抱えながら答える。
「一応、昨日の帰り際に本人から『明日は絶対に遅刻しない!奇跡を見せてやる!』と力強い宣言は受けましたが……」
「なるほど。奇跡は起こらなかったと。後で反省文は確定ね」
「ぜひお願いします。1000文字以上は確定で書かせましょう」
すると入学して1週間で学園の女王の座を手に入れた、サキが思わず爆笑した。
「まあ、ルクだしねー。まっ、あーゆー悪目立ちするバカがいると楽しいけど」
中学時代から『爆発!ファッションモデル!』でモデルデビューを果たしていたサキは、凄まじい存在感を放ちながら隣のルクの席の上に腰掛ける。
「はい。サキさーん。スマホいじるのはやめましょうね〜?」
「ルクに電話しようとしてただけでーーす」
(見ていたアプリをそっと閉じ、画面を見せる)
「全く。今度朝迎えに行ってあげようかな」
ルクの前の席窓に座るイケメンのアシュレイも苦笑しつつ、何気なく校庭へと視線を向けた。
——その時だった。
「……ん? なんだあれ?」
校門付近を猛スピードで爆走する自転車がアシュレイの目に飛び込んできた。
「……おいおい、ウソだろ?」
アシュレイの呟きに、サキも窓枠に手をかけて乗り出した。
「なになに?有名人?カメラ??」
「いや……あれはルクだ」
アシュレイの一言で教室中の視線が一斉に窓の外へと注がれる。
そこには……
低い身長をさらに低くし。制服のネクタイを風になびかせ、ママチャリのペダルを脚が見えなくなるほどの速さで漕ぎまくるルクの姿があった。
「おおおおおおお!! 間に合えええええええ!!」
叫び声が三階の教室まで届くほどの凄まじい勢いで、一直線に校舎へ向かって突き進んでくる!
……間に合えと言ってはいるがすでにホームルームは始まっているのだが?
「ちょっと! あいつ何する気!? 駐輪場はあっちじゃないわよ!」
サキが叫ぶがルクの暴走は止まらない。
校舎の壁まであと数メートル。勢いを殺すどころか、さらにペダルを踏み込んだ!
「まさか……!」
アシュレイが最悪な未来を察知すると見事にその予感は見事に的中する事となる!
「今だぁぁぁぁぁっ!!」
ガシャーーーン!!
ルクは自転車を校門の先にある噴水に乗り上げさせると……!凄まじい弾道で前方へ吹っ飛んでく。
そしてルクは、自転車のサドルを跳躍台にして力強く地面を蹴り上げた!
「とぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
ドーーーーン!!
……人間って、そんな角度で斜め上に飛べるものだっけ?
クラス全員の脳内にそんなツッコミが駆け巡る中、ルクの身体は弾丸となって三階の教室へ一直線!
「えええええええええ!? 飛んできたあぁぁぁぁ!?」
アシュレイの悲鳴と同時に、高速で教室内に飛び込むことに成功する!
「うおおおっ!?」
教室の床へ躍り出たルクは、華麗に二回転、三回転!
勢いを殺しきれずそのまま後方の壁にベシャッと激突!
唖然とする教室の中で、何事もなかったかのようにすっと立ち上がり、キリッとした顔で親指を立てた。
「ふぅ。間に合ったか!?」
「「「間に合ってないわ!!!!(全員)」」」
「何をやってるんだお前は!!」
イグニスが激怒してルクの胸ぐらに掴みかかる。
「まぁまてイグニス! ホームルーム終了のチャイムはまだ鳴っていない! つまりセーフだ!」
「アウトだバカ者! それに何だそのドヤ顔は!」
「フッ。我は今大空を駆け抜けるという偉業を達したのだ!もっと我を讃えてもいいのだぞ? ほら賞賛のハグを!」
「威張るポイントを間違えるなァ!!」
「痛い痛い痛い!ほっぺをつねらないでください!!」
ほっぺを真っ赤にしたルクに更なる敵が襲いかかる。
そう!サフィア先生が般若のような笑顔でルクの背後に忍びよっていたのだ。
「……ルク君?」
「は、はいっ! サフィア先生!」
「……なぜ、三階の教室に窓からダイナミック入室してきたのかしら?」
「遅刻しそうだったからです!(キリッ)」
「普通に階段を使いなさい。そもそもそんな事をしても遅刻は遅刻です!」
「空を飛べば間に合うと思ったんです!」
「だからって自転車を射出して三階まで跳躍してくる生徒がどこにいますか!!」
「ここにいます!」
「威張らないでください!!」
漫才のようなテンポで繰り広げりる押し問答に教室は笑い声に包まれた。
しかし、そんな中で不安から一切笑わず、静かに窓の外を見下ろしていたアシュレイが声を上げる。
「……あの、先生」
「何かしらアシュレイ君?」
「……外が大惨事なんですけど」
全員が恐る恐る、窓から下を覗き込むと。
校舎の真下。フェイナート校長先生が大事に大事に育てていた花壇の植え込みの中に、ルクの乗り捨てたママチャリが前輪を天に向けて垂直に突き刺さっていた。
「「「………………」」」
深い静寂が教室を包み込む。
普段は優しいおばあちゃんであるフェイナート校長先生だが、怒るとものすごく怖いのだ!
バイト禁止の高校でサキがモデルの仕事をこっそり受けた時なんか、1ヶ月毎日莫大な量の宿題をやらされる羽目になったのだ。……しかも連帯責任でクラス全員が。
サフィア先生はゆっくりと首を曲げ、ルクを死んだ目で見つめた。
「……ルク君。あれ、どうするの?」
「……証拠隠滅魔法の研究を急ぎます!」
「バカな事言ってないで今すぐ行って抜き取ってきなさい!!早く!」
「えっ、一時間目の授業は!?」
「授業よりもやらなきゃいけない事が、あなたにはあるでしょう!」
こうして、フェイナート校長先生に泣きながら土下座する所からルクの一日は始まるのであった。
————————————
なんとか校長先生に許してもらい。サフィア先生の温情で廊下に立たされることもなく席についたルク。
サフィアの授業が始まると騒がしかった教室は静かになり、勉強に集中していくクラスメイト達。
「はい、それじゃあ教科書の42ページを開いて……」
……そう、今日の目的は達したとばかりに居眠りをしている約一名を除いて。
「……すやすや……」
「ルク君、起きなさい」
「……んー……あと十分……」
「どれだけ寝てるつもりですか!?」
「授業が終わるまで?」
「起きなさーい!!(ペシッと出席簿で頭を叩く音)」
「ぐはっ!!敵襲!?」
ルクがガバッと飛び起き、クラス中にどっと爆笑が巻き起こると。終礼のチャイムが鳴り響く。
「はぁ。ルク君は後で反省文ですからね?」
「なんだと!?職権濫用だ!」
「まったく……お前は少しは反省という言葉を覚えろ」
「失礼な、反省なら既に完了している!」
「……ほう、どんな反省だ?」
「明日はもっと早く家を出る」
「それを今朝やれと言っているんだ!!」
ギャーギャーと騒ぐ二人を見て、サキがくすくす笑う。
「でもルク、三階まで飛んできたのはちょっとスカッとしたわよ? アクション映画みたいで」
「だろう! 我の跳躍力を見直したか!」
「そうね。だから次は四階の図書室を目指してね!」
「任せろ!」
「ジャンプ力ならボクも自身あるデス!」
ジャンプと聞いたら黙っていられない、陸上部で走り高跳び大好き少女レンカまでもが参戦してくる!
「ええい、そこ。ルクを煽るな!本気にするだろうが!」
イグニスが間髪入れずにツッコミを入れる。
そんな騒ぎを余所に、文学少女であるリリが一人、長い長髪をなびかせながら静かに文庫本を読んでいた。
イグニスから逃げてきたルクが近づくと上から覗き込む。
「リリ、何読んでんだー?」
「……小説」
「面白いのか?」
「うん」
「へー、どんな話?」
「……主人公が、大切な仲間と世界を守るために、限界を超えて戦う話」
「ほう!」
ルクの目が輝く。そういう熱いバトルモノは大好物なのだ!
「その主人公は強いのか!?」
「……強いよ。とっても」
「ほぉ。……まぁ我の方が強いに決まっているがな!ハーハッハッハ!」
「……」
するとリリがパタンと本を閉じ、静かにルクを見つめた。
「本を読んでるんですけど?」
「ウム!ほらみろリリ!我のこの軽快なフットワークを!その主人公よりも速いだろう?」
「……」
「……おや?……リリ……さん?」
リリの瞳の奥に、スッと絶対零度の冷気が宿った!
「私、今……一番いい場面を読んでるの」
「あ、はい」
「邪魔しないで」
「……はい!すみませんでした」
ルクが信じられないスピードで自分の席へ戻り、正座した。
その一部始終を見ていたアシュレイが、小声でサキに囁く。
「……ルクが素直に従うの、めちゃくちゃ珍しくないか?」
「そりゃそうよ。リリを怒らせたらこの世の終わりだもの」
「この前、ルクがリリのしおりを勝手に使ってなくした時なんて」
「……サキ?」
「ひゃい!」
「言わなくてもいい事ってありますよね?」
「……はい、ごめんなさい」
この学園のトップカーストを誇るサキまでもが、怒れるリリの一言で一瞬で静まり返った。
この学園には、絶対に敵に回してはいけない裏ボスがいる。それは、学園の内外にも多数のファンを持つサキでもなく。
全国大会常連の脚力を持つレンカでもなく。
怖いもの知らずのルクでもない。
そう、もっとも起こらせてはならない人物。それは普段は寡黙な本大好きの少女、リリなのだ!
こうしてフェイナート校長先生に続き、リリにまでも正座させられ足を痺れさせていくルクは今日も学校生活を満喫していくのであった。
ーーーーー
キーンコーンカーンコーン……。
4時間目の終了を告げるチャイムが鳴り響いた瞬間。
教室の扉がドゴォン!と勢いよく開かれた。
「よしっ! 購買行ってくるデス!」
レンカが電光石火の速さで立ち上がる!
「まだ食べるんですか?」
すると、リリが苦笑いしながら呆れ顔を向けた。
「だってお腹空いたデス!」
「さっき早弁でガッツリお弁当食べてませんでしたか?」
「あれは朝練のエネルギー補給デス!」
「まだ数時間しか経ってないと思うんですが!?」
「数時間もだったデス!」
「そ、そう……。凄いですね」
レンカはリリのツッコミなど風のように聞き流し、すでに残像だけを残して購買部へと走り去っていた。
今日から運動部の本格的な練習が開始!
そして数分後。
「ただいま戻りマシタ!」
両腕に崩れそうなほど山盛りのパン(惣菜パン5と甘いパン4)を抱えて、レンカがドヤ顔で帰ってきた。
「……買いすぎじゃない?」
サッカー部のアシュレイもそれにな流石に引いていた。
「食べたカロリーは部活で消費するから大丈夫デス!」
「そういう問題じゃないと思うけど……。胃袋どうなってるんだろう?」
そこへ、すり足で影から忍び寄る人物が1人……。
「……レンカよ」
「パクパクパク…………なんでフカ?」
「その……香ばしい狐色に揚がった伝説のカレーパンを、我に一つ譲る気はないか……?」
「嫌デス。これはボクのデス!」
「ならば……決闘(勝負)だ!」
「勝負!?内容次第では受けてやるデス!」
「よし。じゃんけん一発勝負だ!!今日の我はついている気がする!」
「我が勝利した暁には、そのカレーパンをいただく!」
「ボクが勝ったら?」
「……我の至高の弁当を授けよう」
「中々面白い提案デス!」
「フッ、そうだろう」
そう言いながらルクはサッと自分の弁当を隠した。
「ちょっとルク。何隠してるのよ、見せてみなさいよ」
「あっ!サキ、やめっっ」
パカッッ!
「……ちょっと。何よこれ白ごはんしか無いじゃない?」
「それはちょっと無理があるデス」
「なぜだぁぁぁぁっ!?」
あまりの言動に、アシュレイが耐えきれずに吹き出した。
「待ってルク、君のお弁当って……もしかして白米だけなの?」
「おかずは今朝、家を出る前にすこーしだけつまみ食いしてな!朝ごはんだけじゃ足りなかったのだ」
「それ、弁当の意味ゼロだろ……!!」
そこへ、眉間にシワを寄せた学級委員長が歩み寄ってくる。
「お前達……昼休みだからといって騒ぎすぎだ。特にルク、我とか言い出し始めてキャラ作りをこじらせている場合か?全く高校生にもなって!テストの点数も壊滅的だったろう!」
「イグニスよ。お主はオカンか?座学など真の王には不要!我は最強の男を目指すと決めたのだ!ハーハッハッハ!」
「まぁルクに突っ込んでもしょうがないデスヨ?」
「……何故、私が間違ってる雰囲気になるんだこのクラスは」
イグニスはこれからの学生生活にとても不安を覚えるのであった。
——————————
午後になると。
体操服に着替えた一行はグラウンドに集められていた。
「今日は体力が有り余ってるアホどもを鍛え直しておけという、フェイナート校長先生からのお達により。持久走(グラウンド10周)を行う!」
※グランド1周約1キロ
体育教師ヴィカの熱血の声がグランドに響き渡る。
「よしっ! 燃えてきたデス!1番はボクのものデス」
「レンカは相変わらず元気ねぇ。はぁ、どっかの誰かさんのせいで……」
一方、どっかの誰かさんであるルクはやる気なさそうに欠伸を噛み殺していた。
「……うーむ。勉強よりはいいんだが。ただ走るだけとはなぁ。我の秘められし脚力を魅せるまでもない……。ここはサッカーにしよう!」
「誰のせいでこんな事になったと思ってるのよ!フェイ婆の花壇に自転車突っ込ませるからでしょ!?」
「ぐぬっ……! あれは不可抗力だ!次はもう失敗しない」
「はいはい、おしゃべりはそこまでだ、とっとと始めるぞー」
タイム計測のストップウォッチを持ったジャージ姿のヴィカ先生が、呆れながらホイッスルを鳴らす。
「位置について……よーい……」
ピー!!
「ボクの爆速を見せてやるデスー!!」
スタートと同時に、レンカが弾丸のようなロケットスタートを切った。
「レンカ速いって! ペース考えなさいよ!」
サキが追いかけ、アシュレイとイグニスもそれに続く。
ルクは最初は気怠そうに後方を流していたが、先頭を爆走するレンカの姿を見て、少しだけ対抗心を燃やした。
「……フッ、あのスピード。なかなかやるではないか……。だが、我が本気を出せばあんなもの!」
と、レンカが遥か先からルクに叫び声を上げる!
「ルクー。勝負するデーース!ボクに勝ったらプレミアム濃厚プリンを奢ってあげるデス!」
「何だと……!?」
その瞬間、ルクの体の底から湧き上がる、禍々しくも圧倒的なオーラが身体強化魔法のように自身の体を包み込む!
「……購買のプリンだと……? あの売り切れ必至の至高のレアプリンを……!?」
いつの間にかスピードを緩め、ルクの隣にやってきたレンカがさらに煽る!昼休みに勝負と聞いて沸き立った、獣のような闘争心がレンカの心を駆け巡っているのだ!
「最速の称号を賭けた戦いを始めるデス!」
「いいだろう……その勝負、受けたぁぁぁぁぁっ!!」
ドッギャァァァン!!
「うおおおおおおおおっ!! 我の全開を見せてやるぅぅぅ!!」
爆発的な加速を見せたルクが、持ち前のズバ抜けた運動神経とプリンへの執着心が融合し、地面を蹴り飛ばすような恐ろしいスピードでレンカを抜き去っていく!
「なっ、速いデス!?負けないデス!ウォォォ!」
レンカもルクにつられスピードを上げる!
「いけー! ルク、そのままレンカを突き放せー!」
サキが面白がって場を盛り上げ、アシュレイは苦笑しながら遠い目で呟いた。
「……確かにすごいスピードだけど、あれ絶対に10周分のペース配分考えてないよね……」
案の定。
6周目に入る頃には、全力疾走しすぎたルクの脚がガクガクと震え始めていた。
「ハァ……ハァ……クッ。魔力を使いすぎたか、我が命の灯火が……消え……」
結局、7周目で完全にスタミナが切れたルクはゾンビのようにトボトボと歩き出し、軽快に走り続けるレンカにあっさりと抜き返され。
ルクがゴールする頃には、クラスメイト全員にも抜かされてしまうのだった。
——————————
その日の放課後。
なんなかんやと残っていた、いつものメンバーの所にサフィア先生がやってくる。
「ルク君」
「む……なんでしょうサフィア先生」
「反省文明日までですからね?」
「……ウッ、わかりました」
「それから明日は絶対に遅刻しないこと。約束ですからね?」
自信だけは一人前のルクはバッと自分の胸を強く叩いた。
「任せるが良い! 我は一度言った約束は必ず果たす男! 明日は誰よりも早く、このダンジョン(学校)を制覇してみせる!」
「昨日もそんなこと言って無かったか?」
部活帰りにやってきたイグニスが冷ややかな目で見つめる。
「明日こそ真実だ!」
堂々と宣言するルク。
アシュレイが苦笑しながら尋ねた。
「……本当に? 明日は普通に『ドア』から入ってくるかい?」
「もちろんだ! 門をくぐり、階段を登り、正面から堂々と入ってきてやろう!」
ルクの言葉に、クラスの誰もが「今度こそ大丈夫か」と少しだけ信じてみる事にするのだった。
翌朝。
キーンコーンカーンコーン……。
サフィア先生が教室に入り、出席簿を開く。
「皆さん、おはようございます」
「「「おはようございます!」」」
「……さて」
サフィアが教室の中を見回すも……。
「……今日もルク君がいませんね」
「アイツは……また……。」
イグニスがこめかみを押さえ、ため息をつく。
その時。
窓際に座るアシュレイが、ふと校庭の遠くを見つめ……そして顔をひきつらせた。
「……あ」
校門の向こうに朝日に照らされながら、昨日を上回る超絶なスピードでママチャリを爆走させる一筋の影が!
「うおおおーー!!今日は4階をめざすぞぉぉー!」
「「「「またかぁぁぁぁーーー!!??」」」」
静かな学園の朝に、今日も今日とて1年A組の叫び声が響き渡るのであった。
魔王転生〜転生した世界は魔族が滅ぼされた後の世界でした〜本編はまだまだ継続中です。よければそちらの方もよろしくお願いします




