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第2話 資本エレジー

 本社ビルの玄関を出る前に、受付で1号ダンジョンの位置をたずねた。

 受付担当の女性いわく、本社ビル前から地下鉄に乗り、終点で降りればよいとのことだった。運賃580円、だそうだ。


 20駅、1時間弱も乗っていただろうか。

「次は~、1号迷宮前~、1号迷宮前~、終点です」

 やっと着いた。そういえば、一度も地上部分を走ってなかったな、この列車。地下鉄というくらいだから、当たり前なのか、それとも、そうでもないのか。

 ダンジョンは地下にあるのか、まあそうだろう。地上迷宮、とは言わない。普通は、地下迷宮、だからね。地上にあるなら館か、塔ということだ。いや、庭園を迷宮にすることもあるだろうか。

 そもそもなぜ私は、こんなことで悩んでいるのだろう。おそらく、未知への期待と不安で、若干、ハイになっているのだろう。ダンジョンだけに灰にならないように気を付けたい。はいはい、冗談はこのくらいにしておこう。はい。


 地下鉄を降りた。終点で降りた乗客は私ひとりだった。え、もしかして過疎なの?

 いや待て、今は午後2時だ。ダンジョンへの通勤時間帯ではない、ということだろう。

 いやいや、待て待て、別に、地下鉄の乗客全員がダンジョン関係者という訳でもあるまい。だとすると、やはりダンジョンって、過疎ってことなの?


 自動改札を出る。その先にはトンネルのような通路が続いていた。ゆるい下り坂になっていた。通路には分岐や他の道は一切ない、完全な一本道だった。5mおきくらいで頭上に照明が取り付けられているが、どの照明も緑色に発光していて、しかも薄暗かった。省エネ対策なのだろうか。

 しばらく歩くと、下り坂が下り階段になった。階段の途中にも、やはり分岐や他の道はなかった。どんどん下りて行った。


 余裕でビル20階分は下っただろうか。突然、手摺り付きの踊り場のような平らな場所に出た。通路はそこで終わっていた。何と、その足場は空中に突き出ていたのだ。

 どう表現すればいいだろうか、垂直に切り立った崖の途中に横穴が開いていて、その穴というのが今まで歩いてきたトンネルです、といったところだろうか。上を見ても終わりが見えない高さ、下を見ても底が見えない深さ、断崖絶壁の途中、という感じだった。ここは巨大洞窟だろうか。

 後方の通路からのわずかな照明で、その足場が工事現場にあるような仮設足場と分かったが、前方は完全に暗闇だった。えっと、ここからどうしろと?

 手摺りに取り付けられた看板の表示は、1号迷宮入口、と読めた。どうやら、ここが街の入口のようだが。すみません、ダンジョンどころか、街すら見えないのですが。となるとこの先は、やはり、巨大な地下洞窟ということだろう。


 段々と闇に目が慣れてくると、うっすらと全体像が浮かび上がってきた。

 やはりそこは、超巨大な地下洞窟だった。洞窟というより、超巨大な断層、あるいは亀裂のように見えた。

 亀裂の横幅は目測で1km程、急な下り傾斜で、遥か下方であろう亀裂の底には闇が広がっているのみ。

 しかも、霧か、ガスがかかっているらしい。少しだけ肌寒く感じる。この洞窟内の温度は10℃前後といったところだ。湿度は正確には分からないが、吸い込む空気から判断して、異常なまでに乾いている。おそらく湿度30%を切っているだろう。理由は知らないが、洗濯物を干すには困らないだろう。

 待てよ。ということは、これは霧ではなくガスなのか、それとも埃? あれ、マスクなんて持ってきてないんだが。


 上を見上げると、地上からのわずかな日光が、糸のような細さで数条差し込んでいたが、洞窟全体は闇に閉ざされていた。

 下も見たが、ここからは最深部が見えない。見える範囲の目測では、深さは少なくとも10km以上と予想。

 もっと目を凝らすと、洞窟の左右の壁面にへばりつくように、びっしりと建物が建設されているのが見えてきた。どうやら、あれらの建物群が1号ダンジョン前の街、らしい。とすると、ダンジョンの入口はこの洞窟の最深部だろう。

 街の照明は、さながら闇夜の星空のようだったが、省エネのためだろうか、控え目どころか、ほとんど見えないくらいに薄暗かった。すべての光は淡い緑色で、何だか、ホタルを連想させる光だった。街の下の方にもまだ亀裂は続いていたが、果たして建物はどこまで下に伸びているのか、見えなかった。

 よくよく細部を観察すると、建物と建物は連結され、連絡通路が渡され、洞窟の左右を繋ぐ橋もあり、所々、補強されていて、壁が抜かれていて、そして一部は崩落しているようだった。さながらその街は混沌の産物だった。

 うーん、大丈夫なのか、この街。大きな地震が来たら、多分、街ごと全部、崩落するのでは。

 しかしまあ、ずっとここに立って、景色を眺めていても仕方がない。何のイベントも起きないだろう。起きるとすれば、ぜいぜい、私がうっかり足を踏み外し、転落死するオチくらいだ、転落だけに。

 あの街に行くしかないだろう。だが、あんな空中都市みたいな町、どこから行けばいいのだろう。道がないのですが。ジャンプして洞窟の壁にしがみつき、そのまま水平移動するとか? いや、100%死ぬよ。


 答えは簡単、その足場は、延々と続く下り階段のはじまりだった、という訳だ。

 仮設の足場という点で不安が残っていたが、他に道もないので階段を下りはじめた。地震が来たら、最初に倒壊するのがこの仮設階段ではないだろうか。というかこの階段、所どころ、単管が外れている部分があるのですが…一度に10人以上乗ったら間違いなく全崩壊する、これは。誰も修理しないのだろうか。


 自分が階段を下っている途中で足場が崩れるのは嫌だったので、何とか修理ができないだろうかと壊れている足場の近くに移動してみた。なんだか足元がギシギシ言っている。この音はダメな種類の音ではないだろうか。下の方は底なしの闇だった。命綱も安全帯もない。

 理解した。これは、とび職の人じゃないと無理だ、怖すぎる。

 破損部に近付いて分かったが、どうやら以前にも、私と同じように修理を試みた人がいたらしい。崩れている個所に、細いケーブルのような、変なものが絡まっていた。

「ん、あれって、大昔に使われていた、コンピューター用品のマウスというやつだ。いやいや、そんな細いケーブルじゃあ、足場の補修なんてできないだろう。丈夫なロープとかワイヤーがなくて仕方なく使ったのだろうけど。いや、クランプを使おうぜ! …まあ、そんなことを言ってる私も、持ってないけど」


 仮設足場の修理はあきらめ、なるべく静かに階段を下ることにした。


***********************************


 3時間くらいは仮設階段を降り続けただろうか。いや1時間くらいか? 単調な下降作業で時間の感覚がおかしくなっていた。

 やっと下の方に、徐々に街並みが見えてきた。どうやらこの亀裂の谷底には、ある程度、平坦な地面の部分もあるらしかった。


 ついに階段を下り切った。踏みしめた感触は岩盤だった。ただし、こぶし大の石や岩塊がいたるところに転がっていて、この上なく歩きにくかった。歩きにくいが、全体としてはゆるやかな下りで、崖や、岩の亀裂のような地形はないようだった。転落死することはなくなったが、石につまずいて転倒するのもごめんこうむりたい。


 前方200mほど先に、木製の柵のような構造物が見えてきた。その先にもずっと建物は続いていた。さらにその町並みは、洞窟左右の壁面の、ずっと上の方にまで続いていた。

 さらにどんどん歩いて、街へ近づいた。近づいたが、やはり街全体が薄暗いのはそのままだった。

 この街に本当に人間が居住しているのだろうか。暗すぎないか? 人間じゃなくて、光に弱い、謎の未知生物の街だった、とかないよね?


 ついに柵のところまでたどり着いた。入口らしき部分があって、門のようになっていた。しかし戸がなかった。よく見ると、柵もなんだか適当に杭を打ち込んだだけ、みたいな印象だった。間隔がいいかげんだし、2m近く隙間が空いている部分もあった。モンスターを外に出さないようにする必要があると思うのだが、門や柵がいいかげんで、閉じ込め効果はまったく期待できないように見えた。


 門のようになっているところに、小さなカウンターがあって、誰かが椅子に座っているようだ。カウンターの上に光源を置いているらしいが、蛍のように光がかすかだ。その人物に近付いて行く。やれやれ、見た目はどうやら人間の様だ。

 向こうから私に話しかけてきた。


「鈴木さんですか?」

「はい、そうです」

「1号ダンジョンへようこそ、私は調達課の本郷です」

「え、本郷さん、って、まさか本郷課長ですか! なぜ、こんなところに。いや失礼しました。この度、調達課に出向となりました、鈴木一郎です、よろしくお願いします」

「こちらこそ、よろしく。本社から連絡は受けています。大変だと思うけど、がんばってね」

「はい、がんばります。それでその、課長はなぜここに?」

「なぜと言われれも、仕事ですからね。おや、もしかして、本社で仕事の説明は受けなかったのですか」

「いえ、一通りの説明は受けました。ただ、ダンジョンに関してはほとんど何も。自分で確かめろ、と」

「ほう、なるほど。ちなみにですが、本社では誰から説明を受けましたか?」

「園辺人事課長です」

「そうですか、そうですか。そうですね、私が思いますに、彼も仕事が忙しくて説明を省略したのでしょうね。ところで、鈴木さんの専門は電気工学と連絡受けてますが、間違いないでしょうか」

「はい、間違いありません。ここで当課の仕事をするのですね」

「いえ。それよりは、しばらく直接、採掘の現場に出てもらったほうが業務を理解できると思います、どうですか」

「もちろん、本郷課長の指示に従います」

「指示、ですか。そうですね…確かに園辺課長のいうように、まずはダンジョンでの採掘の実際を、ご自分で体験されるのがいいでしょう。そうですねえ、本日のところは、これから体験的に1~2時間、採掘現場へ行ってください」

「承知しました」

「夕方、適当な時間になったら、一度、ここに戻ってきてもらえますか。他にも説明することがいくつかありますので」

「わかりました、早速、行ってきます」


 奥へ歩き出そうとした私を、本郷課長が引き留めた。

「ああ、鈴木さん、待ってください」

「はい、何でしょうか」

「何はともあれ、まずは、採掘者登録が必要ですよ」

「忘れてました、そういえばそうでした。すみません」

「いやはや、鈴木さんはおそろしくやる気がありますね、この仕事に対して。正直、おどろきです」

「ありがとうございます、がんばります」


 その、採掘者資格試験だが、本郷課長からの次の口頭諮問が1問だけだった。

「ダンジョンでの採掘において、最重要事項は何か?」

「え? 安全第一、ではないのですか」

「すばらしい。合格です」


 私は本郷課長に、採掘試験や資格というのは、実は形式的なものですかと聞いたところ、そうでもない、とのこと。安全と答える人は僅かだそうだ。では多くの人は何と答えるかと聞いたところ、金儲けまたは一攫千金、と答えるそうだ。

 確かにそうではあるけれど、皆さん、ここに来るまでの風景を見なかったのだろうか。ここは危険過ぎる職場だと思うのだが。特に地震発生時には。


 再度、奥へ歩き出そうとした私は、またも本郷課長に呼び止められた。

 手ぶらで行くつもりでしょうか、だそうだ。モンスターが出ると聞いたので、街の武器屋で武器を調達するつもりだったと答えると、ここからスコップを2本、一本は予備として持って行け、とおっしゃった。見ると、本郷課長の後方に、スコップが山と積まれていた。

 金がないので、と答えると、これらのスコップはMS社からの供給品で、社員であれば無料、社員以外にも1,000本1Gで提供されるそうだ。一本3円ということになる。格安だ。

 一本は手に持ち、もう一本を背負った。スコップを槍のように突き出せば、それなりの攻撃力になるかも知れない。


 今からついにダンジョン攻略開始だと思ったが、今度は自分から、本郷課長のところに戻った。


「ええと、本郷課長、度々すみません。1号ダンジョンの入口って、どこにありますか」

「え、ダンジョンの入口ですか。なんてこった鈴木さん。本社では正真正銘、本当に何も、何一つ説明を受けてなかったのですか」

「はい、ダンジョンに関しては自分で確かめろ、ということでした」

「これはまずい。非常にまずいです。ええと、今何時ですかね」

「ちょうど午後4時ですね」

「おおっと。よし、分かりました。鈴木さん、作戦変更です。あと1時間もすると、鉱夫、いや採掘者の皆さんがここに上がって来ます」

「はい、通勤電車で自分の家に帰る、ということですね」

「違います。しかしその話は後にしましょう。とにかく彼らは、今日1日採掘した鉱物を持って、換金にやって来ます。いつもは私ひとりで換金作業をしていますが、今日は鈴木さんも私の横で換金作業を手伝って下さい」

「分かりました、具体的にはどうすれば」

「彼らが採掘した金1kgに対し、金貨10枚を払い出してください。この交換比率は、手数料込みのレートです」

「へえ、ダンジョンからは金が採掘されるんですね。そうすると、100gなら金貨1枚ですね」

「いいえ、違います。最小換金単位は1kgに対し金貨10枚です。1kg未満の金は提出した本人に返却です」

「なるほど、最小買取数量は1kgですか。でしたら、1.5kgの場合は金貨15枚ですね」

「それも違います。あくまで1kg単位でしか交換はしません。1kg-10G、2kg-20G、3kg-30G、以下同じです」

「へえ、すごい量が採掘されるんですね。あれ、ちょっと待って下さいよ、たしか1Gって、3,000円じゃなかったでしたっけ?」

「気づきましたか。そうです、3,000円です」

「金1kgの買い取り価格が金貨10枚=3万円って、何かおかしくないですか。金相場なんてよく知りませんが」

「そうです。ダンジョンでなければ、売買共、3千万円程です」

「えっと、課長。それはどういう話になるのでしょう」

「この買取レートは、国法で決められているので、1g、1Gたりとも変えられないのです。すみませんが、レートのことは一旦、忘れて下さい。ほらごらんなさい、早上がりの連中がもう来はじめました。準備して下さい。鈴木さんには金の計量をしてもらいます。この自動秤を使って下さい」

「分かりました。本郷課長、この銀と白金というボタンは何ですか」

「金ではなく、銀を持ち込む連中も少しはいます。銀の交換レートは金の十分の一、1kgで金貨1枚です。銀も、1kg単位でしか交換には応じません」

「白金のほうは?」

「白金は金の10倍、1kgで金貨100枚ですが、白金が持ち込まれるケースは10年に1回あるかないかくらいですから、今は無視で」

「ええっと、金とか銀の純度はどう計算すれば」

「このダンジョンから採掘される金属はどれも純度100%ですから、純度は考えなくて大丈夫です」

「え、100%ですか?」

「はい、99.9%でも、99.999%でもなく、100%です。はてさて、このダンジョンがどうやって金属を精錬しているのやら、科学の極地か、はたまたファンタジーか。さあ、最初の採掘者が来ましたよ」


***********************************


 採掘者達は、闇の中からぽつりぽつりと現れ、換金窓口にやってきた。てっきり、何百人もの行列になると思っていたので、やや拍子抜けだった。

 そうではあったが、窓口に来る採掘者は誰も彼も、何というかまあ、例外なく腕っ節の強そうな人々だった。控え目に言って、本郷課長や私は、多分、片手で捻り殺される感じだった。ただ、労働直後のせいか、どの顔も疲労の色が濃かった。


 実際、この換金比率に関しては、皆さん面白くないという顔をなさっていたし(殺気を込めてにらまれた)、多少の不平を申し立てる(こちらの胸倉を掴んで怒鳴りつける)人もいた。950gも掘ってきたのに交換してくれないとは何事だ(殺すぞ、てめぇ)、と。

 まあ確かに仰るとおりです。50g足りないから今日の稼ぎはなし、ではあんまりでしょうよ。本郷課長が、国の基準ですので交換には応じられません、というと、渋々(悪態をつきながら)、街の方に戻って行かれました。

 いやはや、MS社社員という立場は、ここではとても強いようでした。


 午後4時ごろから始まった交換作業は、夜の8時頃で店じまいとなったが、終了直前、大口の採掘者がやって来た。

「やあ、課長さん、いつもご苦労ご苦労。換金頼む」

 ひと際、荒っぽさが際立つ3人組で、髪型はモヒカンにスキンヘッドと、世紀末感が半端なかった。

 何と本日最高の13kg(返却0.2kg)だ。金貨130枚、39万円也。


「で、こちらの兄さんは見ない顔だが、課長さんの部下かい」

「今日からここに来た、鈴木君だ。明日から採掘に入ってもらう予定だ。よろしく頼む」

「一人で掘る? 本気か、課長さん。鉛筆でも舐めてた方が似合いそうな兄さんだが。おい、まさか! 例の専務と同類か?」

「いや、彼はただの電気技師だそうだ。しばらくは一人で掘ってもらおうと考えている。前のように、皆には迷惑をかけないと約束する」

「それならいいが。しかしなあ。言わせてもらうがね、課長さんよ。一人で掘るとなると、分かってると思うが、このお兄さん、一週間経たずに死んじまうと思うぞ」

「まあ、慎重にやってもらうよ。とにかく、何かあったら助けてくれないか、河本さん」

「そりゃ構わないが。おれらの組じゃ、本人の自爆まで面倒は見ないからな。そこは得心してくれ」

「十分だ、よろしく頼む」


 20時に換金窓口が閉まると、周囲には誰もいなくなった。

 本郷課長が、1時間ほど残業してくれという。ここのダンジョンの基礎と詳細を教えてくれるそうだ。それはありがたい。


***********************************


「鈴木さんは、ダンジョンの入口はどこか、と質問しましたね」

「はい、やはり、この洞窟の最深部に入口があるのでしょうか」

「ダンジョンの入口はあそこです」といって、本郷課長は空中を指差した。その指は真上(地上)を指していなかった。

「地上が入口? ではない? ん、駅の改札の方ですか? ええっと。あ! まさか!」

「はい、そのまさかです。この巨大地下洞窟が1号ダンジョンです」

 なんということだ。巨大すぎるだろう、このダンジョン。


「鈴木さん、では次です。モンスターについてです。よろしいですか」

「はい、お願いします」

「この1号ダンジョンには、基本的に1種類のモンスターしか出現しません。我々はそれを”ネズミ(マウス)”と呼んでいます」

「ねずみ、ですか。大きさはどれくらいで? ジャイアント、って感じですかね」

「実際に見てもらった方が早いでしょう。鈴木さん、足元の石を一つ、調べて下さい。気を付けて、くれぐれも慎重に」

 本郷課長が私に注意を促した。私は光源を手に持ち、しゃがみこんで足元にあった一つの石を拾い上げた。


 石じゃなかった、それは。マウスだった。ケーブル付きの、昔のコンピューター用の。薄暗いのでよくわからないが、手に取ってみると、色はおそらく漆黒、材質は金属のようだった。

 別の石を拾い上げてみた。それもマウスだった。その隣の石もマウスだった。

 その隣の隣も、そのまた隣も、この周辺の石に見えていたものは全部、ケーブル付きのマウスだった。


「本郷課長、もしかして、これがマウスですか。このへん、マウスだらけ、ですか」

「そうです。このあたりだけでなく、ダンジョン全域がマウスだらけです。建物内でも油断しないでくださいね。廊下や床に石が落ちていたら、それはマウスです。天井や壁に石が張り付いていたら、それは間違いなくマウスです」

「承知しました。ダンジョン内は、どこもこんな有様だということですね」

「そうですね。ただ、現在までに測量が終わった範囲はここから7kmほど先の地下までですが、その辺りが最前線の採掘場になっています。そのあたりの地面は、マウスで埋め尽くされていますよ」

「うわ、すごそうだ」

「ダンジョン自体は更に奥まで続いているようですが、それ以上、先に潜った者は誰もおりませんし、調査もされていません。ですが、奥に行くほどマウスの密度は上がる、と予想されています」

「了解しました」


「次に、マウスへの攻撃について説明します。鈴木さん、準備はよろしいですか」

「大丈夫です、お願いします」

「では、鈴木さん。そのスコップで、マウスを攻撃して下さい。ただし、まずは軽い一撃だけで」

「軽い一撃ですか。軽いとは、どのくらいで?」

「そうですね、では、金槌で釘を打つ、くらいで。あまり正確さは必要ありません」

「わかりました。それから、マウスのどこを狙えばよいでしょうか」

「丸い部分、本体です。ケーブルへの攻撃にはまったく効果がありません。そして、本体の狙う部位ですが、背でも腹でも横でも前後でも、打撃を与える部位はどこでも大丈夫です。打撃効果に変わりはありません」

「わかりました」


 手にしたスコップを軽くマウスに振り下ろした。ピカッ☆と一瞬、マウスの本体から輪のような、金色の光が放たれた。非戦闘用のスコップとはいえ、金属としての質量と硬度はそれなりだ。軽く叩くだけでも傷の一つや二つは、マウスに付くだろうと予想していた。

 しかし実際は、マウスに傷はまったく付かなかった。打撃が当たる瞬間、金色の光とともに衝撃が弾かれたようだった。

 どういうことだろうか。打撃時に手に伝わった感触では、防御シールドが張られた、という印象だったが。


「そうです。マウスに対してはそのように攻撃します。本番ではもう少し強く打ち下ろす必要がありますのでご注意を」

「なるほど。マウスへのダメージは、パワー・衝撃力に依存する、ということですね」

「そうだとも言えますが、実はそうでもない面があるのです」

「と、言いますと?」

「本社の研究結果では、マウスへのダメージ効果は”採掘値(仮称)”であると結論されています」

「採掘値? ですか」

「はい、採掘値です。マウスに対するダメージの有効度合い、といった意味合いですね。分かりやすい極端な例ですが、実は銃や大砲でマウスを撃っても、一切、ダメージが通らないのですよ。ところが、子供用の、おもちゃのプラスチック製シャベルで叩くと、場合によってはダメージが通るのです」

「そんな馬鹿な」

「ええ、そんな物理法則はないはずです。しかし、現実としてそうなのです。これは採掘者であれば誰でも身をもって理解している、ダンジョンの常識の一つです」

「常識ですか」

「そうです。採掘や掘削に関係のない物体でマウスを叩いたとき、通常、ダメージはゼロなのです。本社で行われた研究では、”普通の金属の棒”で叩く場合と、金属製の、スコップやつるはしから取り外された”柄”で叩く場合が比較測定されました。二つの金属の棒は同じ重量、同じ幾何学的形状、同じ硬度であり、同じ速度、同じ力でマウスを叩いたとしても、採掘品由来の方がはるかにダメージが大きかったのです。そして、採掘値の上限は2.0、つまり一撃の威力をどんなに高めても、せいぜい、普通に人間が叩く2倍の効果までにしかならない、と算定されています」

「信じられないです」

「しかしこれは事実なのです。受け入れてもらうしかありません。マウスにダメージを与えるには、使う武器が掘削や採掘用の物かどうか、これが最も大きな要素だ、ということです。覚えておいて下さい」

「わかりました。ちなみに、その道具の目的が採掘用かそうでないかというのは、どの時点で決定されるのでしょうか」

「仮説の域を出ませんが、採掘用品としての形に構成された時点と言われています」

「ええと、すみません。それはどういう意味でしょう」

「先程の本社での比較実験ですが、同型の二種類の金属の棒が使われたと言いましたが、”普通の金属の棒”は、実は組み立て前のスコップやつるはしの柄となる部品だったそうです」

「うーん、そうしますと、その二種類の棒の違いは、一度、スコップやつるはしの形になったことがあるか、まだその形になったことがないか、であると?」

「あくまで仮説です。物質にも経験や記憶のようなものがあるかどうか、そんなことは分かりませんので」

 確かに仮説と言わざるを得ない。検証方法もないだろう。


「そしてもう一つ。マウスを破壊するには、1時間以内に1,000撃の打撃を加える必要があります」

「1時間以内に1,000撃、ですか?」

「そうです、先程、鈴木さんがマウスに打撃を加えたとき、本体が金色に光ましたよね」

「ええ。あれはどうも、防御シールドのようでしたが」

「ご明察です。マウスに対する攻撃においては、最低限、あの防御壁を突破するスピードとパワー、つまり打撃力が必要になります。弱い打撃ではダメージが全く通りません」

「なるほど。では、削岩機など高出力な機械を使えばよいでしょうね」

「いえ、実は出力というものは、このダンジョンではそれほど効果的ではないのです。一体のマウスを破壊するのに、最新型の削岩機でも900撃以上が必要とされています」

「それはどういうことでしょうか」

「もちろん機械の速度は、人間がつるはしを一撃ずつ振り下ろすより何倍も速く、マウス1匹を人間が1時間かけて破壊するところ、ほぼ15分で破壊できています。しかし、それでも結局は人間の数倍の効率にしかなっていません。一撃の力強さはあまり関係がなく、むしろ、打撃回数に依存するといってよいのです。要するに計算上、1秒間にどれだけの回数の打撃を与えても、1打撃にしかならない、ということになります」

 打撃回数か。その結論って”かけた労力・時間”、または、"人数"、ってことになるよね。うーん。

 ちなみに、現在知られているマウスに対する最強の攻撃方法は、発破ダイナマイトによる広範囲攻撃だそうだ。しかしこれは、今日の採掘業においては、全く使用されない方法という。なぜなら、発破による1回の爆撃は、マウスに対し1回の打撃にしかならないから、だそうだ。

 確かに1撃の威力はべらぼうに高いだろう。だが所詮、それは攻撃1回分でしかない。果たして1時間に500発もの連続爆破ができるだろうか。

 それにそもそも、1回目の発破で、マウスは広範囲に離散してしまうだろうから、追撃のしようがないだろう。たくさんのマウスを、深い落とし穴にでも詰め込んで、蓋をして爆発させれば、また違う話かも知れないが。


「それから、鈴木さん。一応、これも覚えておいてください。すべてのマウスは、1時間ごとに全修復されます」

「え? じゃあ、もしかして、マウスを破壊しようと59分かけて999打撃与えても、あと1分以内に1撃が入らなければ全快されてしまう、ということですか」

 そのとおり、と本郷課長は言った。なんという徒労か。


「鈴木さん、次の説明が最後になりますが、これが最重要点ですから、しっかりと理解して下さいね」

「わかりました」

「鈴木さん、今度は連続で数回、マウスを叩いてみて下さい」

 先程と同様、足元のマウスを叩く度に、金色の光がフラッシュのように周囲を照らした。暗闇の中、その光は美しいとすら思える………

「鈴木さん、ストップ! 周りを見て、周り!」

 周囲を見ると、私の足元が石だらけに、いや、たくさんのマウスにいつの間にか包囲されていた。少し、ぞっとした。


 本郷課長の説明は次のとおりだった。


 ダンジョンにおいて最も危険な行為とは、”マウスに光を当てること”なのだそうだ。光が当たっていないマウスは石と何ら変わらないが、少しでもマウスに光が当たると、そのマウスは異常なまでに活性化するのだそうだ。つまり、マウスを叩いたときに出る光も、光に含まれるということになる。

 光が当たったときの典型的なマウスの特性は3つあり、(1)異常増殖、(2)生物への取り付き習性、(3)絶対的な突進、ということだ。


 まず、異常増殖だが、光が当たっている間、マウスの個体は分裂し、光に当たっている蓄積時間1分毎に2つの個体に増えるそうだ。質量保存の法則は完全に無視しているとのこと。1分で群れの個体数が1匹増える、ではない、光に当たった個体全部が倍増するのである。したがって、マウスを地上に出すことは、絶対にやってはいけない禁止行為とされており、違反した者には厳しい罰が課されるそうだ。

 もっとも、本当にマウスが地上に出てしまったら、おそらく割と急速に世界は滅亡するだろうと予想されているそうだ。先ほどの説明のとおり、駆除方法が極めて特殊なためだ。

 1匹のマウスが昼の地上に出たとしても、1分間に1,000打撃を与え続けられるならば、理論的には増殖を抑えられる。しかしながら、1秒間に1回しかマウスに打撃は通らない。つまり、どんなに強力な連続攻撃を食らわせても、普通であれば1分間に60打撃、最大威力でも120打撃分にしかならない。つまり、増殖する前にマウスを破壊することは、物理的に不可能、ということだ。光あふれる地上に出た1体のマウスは、30分後に10億体を超え、1時間半後には地球の質量を超える。果たして人類は、小さなマウスを素早く見つけられるだろうか。

 過去に、マウスが地上に出てしまった事故例はあるそうだ。ではなぜ、地球がまだ滅亡していないかと言えば、いくつかの幸運と対抗策によるものだったという。

 まず、夜の地上に現れたマウスは、増殖が比較的鈍いのだという。照明などの人口の光では10分に1回まで低下、人工光がなく新月の闇夜であれば、増殖速度は1時間に1回にまで低下するという。だから、白夜のある極北地方にダンジョンが発見されていないのは、人類にとっては幸運、だそうだ。

 もうひとつ、万一、地上でマウスを発見した場合の対抗策が比較的、確立されているためだという。地上でのマウスの増殖を抑えるには、要するに遮光してしまえばよいのだという。それはまあ、確かにそうかも知れないが、具体的には如何にして?

 地上でのマウス対策は、採掘会社の責務の一つだそうで、様々な対策があるのだという。一例としては、99%もの遮光性能を持つフィルムや、消火剤ならぬ、黒鉛を主成分とする遮光剤の散布なる方法があるのだそうだ。ただし、そういった”マウス災害対応”に当たる防災要員の死亡率はとても高いという。その理由が次の、生物への取り付き習性、ということだ。


 マウスは機械生命的ではあるが、生物的な側面も持っているそうだ。

 おそらくマウスの本能は、他の生物と同様、自己防衛と繁殖だろうということだ。

 先ほど見た金色の光による防御バリアは、機械的反応というよりは、個々のマウスが環境変化などの危険性を察知して、自己防衛のために発生させている可能性があるという。MS社研究所では、十分な採掘値を持った打撃を加える実験として、地質調査用ハンマーをマウスに自由落下させるという実験を行っていた際、ハンマーをマウス上部に吊り下げた段階で(打撃を加えていない段階で)、マウスが防御バリアを発生させた例があったという。つまりそのマウスは、”ビビった”のだと推定された。いかにも生物的である。なお、防御バリアの発生機序は、「全く不明」だそうだ。

 また、彼らの繁殖に光は必須条件だが、地下の暗闇において、彼らマウスは石と同様、動くことすらできず、ほとんど無力である。では、彼らはどうやって光を得るか。その最も有効な手段は、生物に取り付くことだという。

 地下の暗闇の中で、彼らはじっとその機会を待ち続け、たまたま動く生物が自分に近付くと、その足などにそっとケーブルを巻き付けるという。巻き付かれた生物がそれに気付かなければ、マウスは労せずして地上に運ばれるという寸法だ。

 だが、おそらくは光をエネルギー源としているであろう彼らの、暗闇におけるケーブル巻き付けは弱々しい。振りほどくのも容易で、数歩あるけば自然と外れてしまうことも多い。

 しかも、彼らの重さと大きさゆえ、巻き付かれた生物がそれに気付かないケースはほとんどない。

 キツネやウサギなどの動物の足にマウスのケーブルが絡まったとしよう。目立つどころの騒ぎではない、気付かれないわけがない。また、ハツカネズミなどの小型の動物にとっては、自分と同じほどの大きさと重量である。振りほどかなければそもそも動くことすらままならない。もっと大型の肉食生物などでは、体が大きすぎてケーブルが巻き付かない。コウモリなどの飛行生物など論外だ。そんな中、唯一の例外が人間だという。何故なら人間は、野生動物とは異なりしばしば注意散漫となるから、だそうだ。確かに反論できないな。

 そのような稀な成功を収めることができたマウスは、地上で光を十分に吸収すると、取り付いていた生物に対して、つまり多くの場合は人間に対してだが、凶悪な攻撃を開始するそうだ。十分なエネルギーを蓄えているマウスによるケーブル巻き付けは、闇の中での弱々しい巻き付けとは比べ物にならないほど、非常に強力で、多くの場合、首を狙ってケーブルを巻き付けるのだという。

 人が暗い洞窟から出ようとしているときに、急に何者かによる攻撃を受けたならば、その人はどうするだろうか。慌てて暗い洞窟に戻ろうとするだろうか。それとも、明るい外に出ようとするだろうか。あるいは、その場で立ち止まってしまうだろうか。いずれにせよ、取り付いたマウスにとっては、更なる光を吸収できる大きなチャンスを得られるという訳だ。運悪く、元の暗闇に落ちていくとしても、救助者の訪れという、次の機会を待てばいい、と。なるほど。


 そして最後の、”絶対的な突進”だが、これはまだあまりよく解明されていない、という事だった。

 彼らマウスは、周囲の環境や、蓄えているであろう光のエネルギー、置かれている状況とはまったく無関係に「1日に1度だけ、最低10cmは前進する」という性質を持っている、とのことだった。

 そしてまた、光が十分な環境下では、10cmという前進距離が大幅に増大する場合もあるが、10cmのまま留まる場合も多い、ということだ。

 何だ、そのヘンテコ仕様、訳が分からん。 

「本郷課長、最後の性質はどういう意味を持つのでしょうか」

「正直なところ、その正確な意味は誰にも分からないと思いますが、結果はとても明らかです」

「といいますと?」

「この性質の核心は、明らかに”絶対的な10cm”で間違いありません」

 私が理解できていないと見て取ったか、本郷課長はより具体的な説明をされた。


「例えば一体のマウスの直前に、厚さ10cmの鋼鉄の板をしっかりと固定したとします。すると次の日には、その鋼鉄の板には穴があけられている、ということです」

「なんと! それでその、鉄板を通過したマウスには何もダメージがないのですか」

「一切ありません」

「1時間ごとの自動修復でダメージが回復したのではなく?」

「はい、違います。鉄板を通過した直後のマウスを見れば分かりますが、一切、損害を被っていません」

「うーむ、無敵状態、みたいな話なのですね。ですから、絶対的な突進、だと」

「そうですね。ですから、ここから一つの仮説が生じるのですが、鈴木さん、それが何か分かりますか」

「いえ、分かりません」

「それはですね、鈴木さん。このダンジョン、この巨大な地下洞窟は、彼らマウスが暗い地底の奥底から地上に向かって岩を掘り進めた結果、できたのではないか、ということなのですよ」


***********************************


「そうだ、本郷課長。マウスには「光厳禁」でしたよね。さっきから気になっていたのですが、これらの光源は大丈夫なのですか」

「我々はこれを、”グリーンライト”と呼んでいます。この専用カートリッジ内の液体を本体に補充することで、連続約10時間、発光し続けます。正確には化学反応によって発光しているのですが、オイルランプのように燃料を燃やすイメージで構わないでしょう。この緑色の光は特殊な波長で、マウスに対する影響が極端に小さいという性質があるのです。もっとも、影響がゼロという訳ではないので、光量は最小限に絞ることをお勧めします」

「グリーンライト、ですね、分かりました。それでそのライト本体や、カートリッジはどこで入手できますか」

「実はですね、MS社社員でここに来ているのは私だけではありません。営業課の社員も何人か、販売員としてここに来ています。彼らは採掘者相手に商品を販売しているのです」

「なるほど。では営業課の皆さんが出店されている店で買えばいい、と。こういうわけですね」

「いえ、鈴木さんはMS社社員ですから、無料で提供を受けられます」

「あら、そうなんですね」

「はい。営業課はこのライトのような採掘必需品だけでなく、それこそ、食料や水などの生活必需品から医療品、果ては建築資材から重機まで、衣・食・住、このダンジョンで必要なすべてのものを手広く販売しています。MS社店舗からの購入は、採掘者にとって唯一、必要な品物を入手する方法なのです」

「そうなんですね」

「そうです。さきほど、駅の方に帰って行った何人かの者を覚えていますか? 彼らが営業課の社員達です」

「なるほど、ダンジョンに通勤されているのですね。しかし、毎日あの階段を上り下りされているなんて、大変ですね」

「え、鈴木さん。まさか、あの階段を下りてこられたのですか」

「はい、他に道もなかったですし」

「ああ、そうでした。鈴木さんはダンジョンのことは、一切、何も説明受けてなかったんでしたね」

「はい、そうです」

「実は、駅ホーム内に、社員専用のエレベーターがあるのですよ」

「え、エレベーターがあったのですか」

「はい。それこそ毎日、大量の物資を搬入する必要がありますからね」

「なるほど、言われてみればそうですね。ない訳がないか。それじゃあ、本郷課長のご自宅も、地下鉄沿線のどこかに?」

「いえ、私の自宅はダンジョン内にあるのです」

「え、それはなんでまた?」

「それはですね、鈴木さん。採掘者たちもまた、このダンジョンを生活の拠点としているからなのですよ」

「え、採掘者の皆さん、電車で通勤されているのではないのですか」

「違いますね。しかし、園辺人事課長と同じように、私からその理由は説明はしないつもりです。ですからそれは、明日以降、ご自分の目で確かめてほしいと思います」


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