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18・私たち、ジムの親に会いました

「まあ、良く来てくれたわね。ジムったら、なんで、こんなかわいい娘たちに、合わせてくれなかったのよ」

ジムの母である。ジムの父は母の後ろで、娘たちをまぶしそうに眺めている。

「お袋、そう攻めないでくれ。ロズ村からここまで、妻と娘二人で旅をするには、娘がある程度大きくならないと無理だろう」

「ジム、カカロ村の冒険者ならば、そんないいわけをするんじゃありません。あなたなら娘二人を担いで走ってこれれるでしょ。とにかくもっと早く娘に会いたかったのよ。」

ジムは軽く叱られた。


「お母様、お久しぶりですね。お元気そうでなによりです」

マリサは笑顔で挨拶をする。

「こちらが娘のリズとリコです。二人ともとても賢くて、そしてとても強いんですよ。」

マリサの娘自慢である。

「おお、かわいい上に賢く強いのか。さすが我が孫である」

孫を抱きしめたくてうずうずしている、ジムの父が話しに入ってきた。

「おじいさま、おばあさま、初めまして。リズです。しばらく家族でここにいることなりました。よろしくお願いします」

「リコです。よろしくなのです、おじいさま、おばあさま。」

「おお、しばらくいてくれるのだな。出来る限りここにいて良いんだぞ。」

「おやじ、ここには、二人を冒険者登録をするために来たんだ、冒険者登録をして、冒険者としての経験を積んだら、また旅に出る予定だ」

「そうなのか、ずっといてくれても良いのだがな」

「お父様、まだ私の両親も、娘たちに会っていないので、早く会わせてあげたいのです」

マリサは、カカロ村にくる前に実家のタクロアに連れて行きたったのである。

タクロアは、ロズ村を含めた領土を持つ領主の住む街である。同じ領土内なので、カカロ村よりも、ずっと近いのだ。


「ジムよ、冒険者登録と言うが、娘はいくつになるのかな」

ジムの父は尋ねる。

「もうすぐ7歳になります」

「むっ、少し早くないか。一応冒険ギルドの規定では10歳からだぞ、見習いでも8歳からだ、おまえは見習いの時から一人で勝手に森に入っていたが、7歳では無理ではないか。」

ジムの父は、まだ早いのではないかと思った。

「確かに、他の場所の冒険ギルドでは無理です。だからこそカカラ村の冒険ギルドに来たのです。ここは他とは違った制度で、カカロ村の冒険者の推薦があり、ギルドの試験に合格すれば、年齢制限はないはずです」

「ジムよ、いくらおまえの娘が強いといっても、ここの試験は半端ではないぞ。」

「ははははっ、親父、まあ実際見てもらえばわかるよ、この子たちが生まれた時から、俺が鍛え上げてきたのだ、そこら辺のランクCの冒険者よりは強く有能だぞ」


一般的な冒険者ギルドでは、8歳で見習い登録、10歳から冒険者登録が出来る。見習いは冒険者と一緒の行動が求められる。

10歳で登録されると、まずランクFである。ここで薬草の採取や、魔獣でない獣の狩りをしながら、冒険者の経験と積んでいく。

あとは実績に応じてランクアップするが、ランクアップは冒険者側から申告し、実績とギルドでの試験でギルドが合否を判断していく。

ランクCだと、中級魔獣を一人で倒せるレベルだ。ちなみにジムはランクCである。ランクアップに興味が無く、申告していなかったからだ。実力はランクBの上位は有りそうである。

では、何故ランクCになったかというと、マリサと一緒になる時にマリサ実家から、冒険者と一緒になるならば、最低ランクCで無いと駄目だと言われたからである。

ギルドに申告言ったら、その場でランクCのカードを発行してもらった。


「そうか、まあ、ジムの娘ならば、そうであっても不思議はないな。7歳になるまで、もうしばらくあるのだろう、わしからも、冒険者の手ほどきをしてあげよう」

「あなた、女の子なんですよ。リズとマリサは、私と一緒にお菓子作りでもしましょうね。」

ジムの母も娘たちと遊びたかったのである。

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