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解放戦線 ~誰がために我らは戦場に立つ~  作者: 騎士誠一郎
第1部 戦場への旅立ち
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訓練開始!

西暦2083年、日本にある自由同盟軍極東士官学校。

 そこでは、VDのパイロット候補生たちが切磋琢磨の日々を送っていた。


 「本日の訓練は、模擬弾を用いた正規軍兵との実戦形式の模擬戦を行う! 訓練だからと言ってタカをくくられちゃ困る!」


 訓練生たちを前に、陽気で体格の良い教官が教鞭をとる。


 「相手は戦場から帰って暇を持て余しているその道のプロだ! そいつらから、学べる部分をしっかり押さえてこいひよっこ共!」

 「「はい!!」」


 訓練生たちは、駆け足で自分たちの搭乗機へと向かった。

 腹部のコックピットハッチが開き、そこから昇降用ワイヤーが降りて来る。


 訓練生たちはそれに掴まり、コックピットへと昇って行く。

 VDのコックピットはシートの左右に操縦桿があり、足下のペダルと組み合わせて操縦するシステムになっている。

 また、メインカメラからの映像情報などは、訓練生や正規軍パイロットが身に着けているタクティカルスーツのヘッドギアを通じて網膜に投影される仕組みだ。

 搭乗機のシートに座り、ハッチが閉まる。

 網膜にメインカメラからの映像が投影される。


 「起動を確認! 行ってこい、ひよっこ!!」


 教官は元気よく訓練生たちを送りだした。


 その一方で、正規軍チームは、

 「いいかお前ら、あくまでも模擬戦だ。 訓練生を泣かしたら承知しないぞ!」


 隊長からの言葉に、


 「分っています。 感覚を取り戻すいい機会になりますからね」

 「そうそう。 ろくに出撃命令が来てませんから、丁度いい機会です!」

 部下たちも気合十分だった。


 かくして、訓練場で熱い模擬線訓練が始まった。


 「各機、落ち着いて対処すれば、勝算はありうる! 締まって行こう!」


 コックピットの中で通信で訓練生仲間に声をかける眼鏡をかけた訓練生たちのリーダー。

 名は高槻悟たかつきさとる

 天才的な戦術眼と操縦スキルを併せ持つ彼は、2年前に入学した訓練生たちから「智将」の愛称で慕われている。


 ちなみに、訓練生チームのコールサインは「ノーム」で通しているらしい。


 『ノーム4から、ノーム1へ』


 ノーム4が通信で悟に呼びかける。


 「こちらノーム1、何だ?」

 『相手チームが散開しつつあります。 自分はどう対処すれば?』


 どうやら相手が正規軍なのか、緊張して対処法が分からないらしい。

 「ノーム4は、予定通りに火力支援に集中してくれ。 ノーム2から5はどうだ?」

 『こちらノーム2。 予定通りに配置完了! 後は向こう次第ってところかしら?」


 若い女性の声が通信スピーカーから響く。


 「わかった。 ノーム6からノーム9は俺と共に敵部隊を遊撃、狙撃班は予定通りに対応してくれ!」

 『『了解』』


 悟の命令で、訓練生たちは気を引き締めた。


 (父さん、母さん、恵美奈……。 俺は、戦うよ)

 それは、かつて帝国に奪われた家族の仇討ちではない。


 (もう、これ以上俺やみんなと同じ思いをする人を増やさないために!!)

 過去を乗り越えた戦士として、戦うことを誓っていた。

 悲しみの連鎖を断ち切り、本当の平和を手に入れるために……。

いよいよ本格的に始まった本編。

悟たちは如何にして戦士の道を歩むのか、これからの活躍に期待してください!

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