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境界
とっても深くて暗いところに居た。そうだ、僕たちはオンボロ橋から落っこちたんだ。でも不思議と何処も痛くないしみんなも怪我をしていなくてさ、みんな死んじゃったから痛くないし怪我もしていなくて此処は天国なのかなって思ったよ。地獄は苦しそうだから其処なのかなとは思わなかった。
フカフカとしているけれどフワフワとはしていなくて、僕は綿菓子雲が助けてくれたのではないんだなって少し哀愁を感じたんだけれどみんなは新しい世界に、もうはしゃいじゃって大騒ぎさ。
暗いけれどいつもと違う逆さ虹の灯りは灰色がかった世界を映し出し、綿菓子雲の空の下でワクワクとおしゃべりをしていた僕たちには戻れないよって言われているみたいで悲しかったのは僕だけだったのかな。