stone.01「始まり」
平凡な一人の少女「あかり」と誕生石ペンダントの出会い。11歳の誕生日、父親から送られてきたプレゼントのペンダント。魅力的な光を放つ素敵なペンダントに隠された真実とは・・・
20XX年11月4日 東京
草木の彩りは鮮やかな日を越し、冬の準備をする為に色を失っていく。
東京となれば、いつだって街には人が絶えない。
音も景色だって<うるさい>
都心から電車で40分。
とても都内とは思えないような静かな街に、その少女は住んでいた。
名前は「あかり」10歳の極めて普通の子だ。
とても穏やかな性格で、友達はいるがどこか寂しい顔つき
何不自由なく大人しく平凡な生活を送っている。
地域の小学校に通い、帰ってきてはすぐに宿題を終わらせ、母親の晩御飯作りをお手伝いをする。
休みの日は歌のレッスンに通っている。
歌を唄うとき、あかりはとても笑顔になる。そう、彼女は歌が大好きなのだ。
そんなわけで金曜の夕方からあかりのテンションはおかしくなる-
あ「ママっっ!明日!土曜日!ふんす!!歌のレッスン!やったね!」
マ「あかりは歌が大好きだもんね、ママに似てる♪」
-あかりのママは元歌手だ、出産と同時に現役を引退して…-
あ「今日ね!給食の時間に流れた女の人の歌声、すごくきれいだったんだよー!(ながーれるーくもーにーおもーいをーのせぇーてぇー♪)」
マ「(ドキッ!!!!)あ、そうなの!?!?いい歌ねそれ・・・♪」
-何をかくそうそれはママが歌っている歌である-
あかりのママは夢を捨てきれずに、名前を伏せて未だ現役シンガーとして活動していたのだ。
あ「あかりもあんな風に唄えたらいいのになぁぁぁぁ~」
マ「毎日練習しているもの、きっといつか唄えるようになるわ。」
あ「うん!あかりがんばるよ!!」
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11月5日 -誕生日-
(ピンポーン)
呼び鈴の音があかりを起こす。
今日はあかりの11歳の誕生日、天気もいい。
あかり宛てに届く小包。
あ「パパからだ!」
(あかりへ 11歳の誕生日おめでとう。今日はあかりの特別な日、パパからあかりへプレゼント!
来年やっと日本へ帰れるよ。いい子にしているんだよ パパより)
封をあけるとそこにはひとつのペンダントが入っていた。
深みのある黄色、全ての方向に輝きを放つ綺麗な石がはめ込まれている。
石は《トパーズ》あかりの誕生石だ。
見ていると吸い込まれてしまうような魅力をもっていた。
あかりはアクセサリーはつけたことなく、なんだか大人になるようなわくわくがありながらも、恐る恐る首へ回す。
とてもしっくりくる、服越しでも肌に馴染むような感覚にうっとりした。鏡を見る自分には自信が伺える。
あ「ママ-!みてー!パパからプレゼントー!」
マ「よかったわねー!いいなぁ、パパあたしには:::(涙)
大切にするのよ、それはパパからあかりへとても特別なプレゼント♪」
あ「嬉しいうれしい!でも、今年の誕生日もパパは帰ってこないの・・・」
マ「パパは私たちのためにがんばって研究をしているの、あかりもママと一緒に
応援しようね♪
それにほら、こんなに素敵なプレゼント、
それがあればいつだってパパと一緒よ!」
あ「そうだね、これ、いつも一緒に!わぁい!」
それからというもの、あかりは毎日片時も放さずペンダントを身につけていました。
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誕生日を迎え、最初のレッスン。
いつも通り息を深く吸い込み、歌を唄いだすあかり。すると出したい音程や表現力が掴めている。
(あれ・・・あたしどうしたんだろう今日はすごく、素直に唄える)
楽しくなり、やめられない。
先生「あかりちゃん、なにか歌にとって重要なものを見つけたわね、よしよし、その調子!」
嬉しい、なにか自分の中で変化がおきていることは、その時すでにわかっていた。
ペンダントにそっと手を添えるあかりの表情はとても明るい。
-あかりの部屋-
ペンダントを眺めながら、ぼんやりとしている。
パパからもらったペンダントはいつも綺麗な輝きを放っている。
するとペンダントの中で小さな小さな影が揺れた
(????)
あかりは必死に覗き込む
しかしその一度きり、その日は二度と映ることは無かった。
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12月xx日 天気 冬
東京にも早い冬が訪れ、近年稀に見る今日は雪の日。
教室では幾つかのグループに分かれ昼休みを楽しんでいる。
(がっしゃーんっっっ!!)
男子生徒「っってめーなにすんだよ!!」
イスを投げ息を荒げる少女、あかりのクラスメイトの「きな」だ
きな「汚い汚い汚い汚い!!!!!あー汚い!!!!汚い手で私を触るなー!!!!!!!!!」
男「って軽く肩に触れただけだろ!!なんでそこまで怒るんだよ!」
きな「煩い煩い煩い煩い!!!!!おまえら全員きたないんじゃ!私にさわるな!!」
男「ちょうしのんじゃねーよ馬鹿女!!この!!」
きなに飛び掛る男子生徒、抗うきな、どちらも引かず、交戦。
教室内は激しく荒れている、こんな光景を見ても周りの生徒は誰一人止めない。
(いやだ・・・なんでどうしてけんかしているの・・・やめてよ・・)
あかりの胸のペンダントにじんわりと優しい光が燈る。
あかりが顔を上げ、きなの方を見ると少女の背中に黒い獣の形をした影が映る。
(!!!!!!!!なに!!あれ!!)
よく見ると少女の表情はいっそう険しく、何か獣のようなものを宿しているようにも見えるのだ。
近づき、声をかける。
あ「二人とももうやめて!怪我しているよ!痛いよ!ねえやめて!!」
二人とも聞かない。
あ「ねぇ!きなちゃん!きなちゃーん!!」
き「うるさい!!おまえもさわるな!!!!」
手に触れようとすると相手たちに巻き込まれ、しりもちをついてしまった。
荒れる一方の教室、事態は時間と共に悪くなる・・・。
(痛い・・・でも、どうにかしなきゃ・・・)
あかりの瞳から涙が流れた瞬間、突然ペンダントの光が強くなる。
《《胸に手をあてて、私を呼んで。》》
どこからともなく声が聞こえる。頭の中?360度に響く・・・
見回しても姿がない、どこから声がしているのだろう。
(あなたはだれなの?どこにいるの?)
《《あなたの1番傍にいるわ》》
(でも、、、名前が分からない、あなたの名前は・・・?)
《私の名前は「ディザ」あなたの胸に宿る精霊よ。さぁ・・・》
あ「・・・お願いディザ、出てきて・・私の中から出てきてーっ!」
《ありがとう、あかり♪》
教室内一面に優しい黄色の閃光が走る。細いライン上の光は瞬く間に集まり、螺旋を描き球体に集まる!
やがて光を集めた玉から黄色に輝く妖精が現れる!そうこれがディザ。あかりの胸から産まれた聖獣だ!
デ「はじめまして、あかり。私がディザよ。あなたは私を呼んでくれた。
誕生石から私を産んでくれたの。」
そこには凛とし、今まで見たこともない生き物がいた。
あ「ああ・・・あ・ああああああれ??ななななにがおこっているのかわからないよおおおおお????」
デ「記憶の中でずっとあなたを見てきたわ。大丈夫、私が守ってあげる。ちょっとだけ力を貸してくれないかしら。」
あ「どっど。どうやって??ふぇ??もうわけがわかんないよおおおお」
デ「もう一度胸に手を当ててみて、そして焦点をあの女の子に当ててみて」
言われたとおり胸に手をあてながら少女に目を合わせる、すると黒い影が具現化された。蒼く毛羽たった容姿に、額に石の付いた獣だ。
あ「ひぇ!!!!なにあれ!!怖い!怖いのが背中についてるよー!」
デ「アクア!あのこね!でもなぜあんなことに。あの子は普段優しい子なのに・・・
あかり!胸に当てている手に強く願って!あの子を救えるのはあなただけよ!」
あ「えっえ?えええー???んと。願う・・・。きなちゃんについているあの獣を取り除いて!!」
願った瞬間、あかりの手元にぼんやりと黄色い光の玉が現れた。
しかしとてもとても小さく、たよりない光だ・・・
デ「初めてなのにすごい!まだ光は小さいけれど十分よ、あかり、それを私に向けて投げて!」
あ「なげて!ってこう?えいっ!!」
(とろとろ~)
ゆっくりだがディザに向かって放たれる光、ディザは光に飛び込み、纏う。
ちょっぴりだけどもふ度があがる。毛のもふり具合は最高だ。
光を纏ったディザはきなに向かって全速で走り、きな身体の中を通り抜けた。
その口元にはきなからはがれた、どこかディザに似たフォルムの獣のような生き物が。
-校舎校庭-
あかりはきなにかけより、表情が落ち着いたのを確認してホッとしたようだ。
その向こうで獣と交戦しているディザ
ディザも反撃をするが、獣の一撃が鋭く、防戦一方だ・・・。
デ「あかり!もう一度!もう一度願って!今度はこの子の番よ!二人で助けましょう!!」
あ「え!?その子も仲間なの!?」
デ「そう!この子の名前はアクア!!水の聖獣よ!!なぜなの!元に戻って!」
あ「わかった!!ん・・」
ぼんやりと、しかしさっきよりも少し大きい光が生まれた!
デ「あかり、よくやったわね!」
あ「よおし!いっくよー!ディザ!受け取って!!」
もふもふもふもふもふもふ・・・・
さっきよりも素敵な変身を遂げたディザ。
デ「遥かなる神よ、私に力をかして!」
ディザの身体全体から光が放ち無数の刃となり空に昇り、一つの槍となる。
槍に変化した光はアクアに向かって落ち、アクアの全身を襲う。
ア「びぃぃぃいいいいいい!!!!」
その場に倒れるアクア。
直ぐに駆け寄り、鼻先で頬を撫でるディザ。
アクア、瞳に綺麗なブルーの色が戻る。
ア「あれ?ディザねぇちゃんだ
僕、どうしてたんだろう」
デ「心配ないわ、身体の調子も直ぐ元に戻るはずよ
それより、きなちゃん、あの子にアクアを産みだす力があったなんて
きっとまだ近くにも私たちの仲間がいるかもしれない。」
きな「うう・・・」
あ「きなちゃん!よかった!!」
きな「へんな夢みてたよ・・・ごめんねあかりちゃん」
きなの手元にブレスレットが
デ「きなちゃんはブレスレットに《アクアマリン》が付いているわね
きっとアクアはココから産まれたんだわ」
きなの頬をぺろっと舐めるアクア。きな、何のことか分かっていないがとりあえず可愛いアクアを抱きしめる。
デ「アクアは本来とてもいい子なの。石言葉は幸福・夢の実現よ。水の祝福も受けている聖獣よ。」
ア「きなちゃん、よろしくね!」
き「アクアちゃん!わたしはきな!宜しくね!」
きなとアクアとバイバイするあかりとディザ
-夕焼けの中の帰り道-
あ「ディザはどこからきたの?」
デ「どこから、そうね、あかりちゃん、あなたの中かしらっ」
あ「んん、もっとこうわかりやすく!」
デ「ふふ、来たんじゃなくて産まれたの。あなたの中から♪
そろそろ眠くなってきたわ・・・ペンダントの中に戻るわね」
淡いぼんやりとした光と共にペンダントの中に消えるディザ。
この世はわからないことだらけ・・・
第1話-始まり- 終わり
はじめまして。
初めての執筆です♪第一話読んでいただきありがとうございます。言葉足らずで本当に申し訳ないです。回を追うごとに作者も成長できたらいいなと思います(^^)♪
次回、また一つの聖獣との出会いが!首を長くしてお待ちください♪
司