表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

蛾や蝶の埋葬曲   一夜目

「くだらない!


くだらない!


くだらない!


くだらない!



みんなみんなくだらない!




みんなめちゃくちゃになって死ねばいいわ!





じゃなければ私がみんなを殺してあげるわ!




精一杯の憎しみと嫌悪を込めて!」






香奈は送られてきたメールを読み、そう吐き捨てると

携帯をベッドに投げた。



そして続けざまに来る着信を伝える鮮やかな光を遠くに眺めながら、香奈は静かに呟いた。



「私は私、そう私は私よ・・・

久美も優子も親友だなんてふざけるなって感じ!

・・・・・・・・・

でも凶夜くんだけは違う・・・・・

 

だって私のことをわかっているのは凶夜くんだけだもん!


それに凶夜くんの世界がわかるのは私だけ!


・・・そう・・・私だけ・・・

 

違うって信じたい・・・・・・・

 

 

でも・・・もし・・・

 



もし・・・凶夜くんも同じだったら・・・・





私・・・」





そんな風に思いだし、急に不安になった香奈は

投げた携帯を素早く取ると受信履歴にある

ずいぶん前に送られてきた凶夜からのメールを開き

何度も何度も読んだメッセージを読み直し、

不安になった気持ちを必死になって殺そうとしていた。




でもライブの告知のメッセージを読むだけでは、ドロドロとした心はどうにもならなかった




だって・・・



悔しくて・・・



ムカつき過ぎて・・・



そして悲しくて・・・







シカト






香奈の地獄はシカトだった・・・




地獄だなんていい方、

みんなは大げさだと思うかもしれないけど、

両親と折り合いが悪く、

家にいても自分の部屋以外自分の居場所がない香奈にとって、

親友たちと一緒にいられる場所が唯一の居場所だったのだ。




きっかけは些細なこと・・・





猟奇的幻想劇団~HIZUMI

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ