4 ようやく文明のある村に到着~マンモスが神獣として売れました。
<カラン~カラン>と言う、鐘の音が・・微かにだが聞こえて来た。
「住民が50名程度の村があります!」と言うのは【索敵】スキルを選択した【サエキ】さんだ。
【秘書】杉本さんは「ここは、どのあたりだろうな・・オカシラ」と言いながら親父に話し掛けると・・
「おい!息子の前で・・」と言って秘書を睨む親父・・もはや<我々は今回の転移?召喚?に関係していますよ!>と言っている様なものだ。
<ザック ザック> 「ようやく5日目にして・・文明に辿り着きましたね!」と言う40代の【賢者】に対し・・
「部活の様で楽しかったですよ!」と返す若い【解体師】の少年だった。
太い材木を組んだ城壁が見えたが、流石に門は無い。
暫くの間~<グルリ~グルリ>と、全員が城壁に沿って雪の上を歩くと、ようやく門番が立ちションする姿が見えたので・・
【秘書】が代表して「こんにちは。村に入りたいんだが、入村料をオマケしてくれないか?」等と、明らかに慣れている事を、もはや隠す感じでも無かった。
しかし・・門番は急に <ウワア!神獣さまだ・・村長!>と、叫びながら職務放棄し~村の中央の方へと走り去るのだった。
残された我々は・・「神獣?マンモスの事かな」 「勝手に村に入る訳にもいかないね」と言いながら、村人を待つしか無かった。
暫くすると・・<ゾロ ゾロ>と、村人数人が近づいて来て・・「おお・・預言の通りじゃ!神獣の毛皮を纏った一団が【死の大地】からやって来て、我々に救いを与える・・」等と訳のわからない事を言いながら~涙を流し~「ありがたや」「ありがたや」と、敬うのだった。
<ドンチャン~> 「ワハハめでたい!」結果として我々は、村人に歓迎されて・・
「エールをどうぞ!」「鮭ジャーキーをどうぞ」と、貴重な保存食を提供してくれたので、かえって申し訳なく感じたので・・
「立花さん。収納している食糧などを村の方々に分けるというのはどうですか?」と、聖女南田さんが提案した。
「「私も異論は無いですよ」」と言う勇者五十嵐さんに、賢者早乙女さん。
秘書の杉本さんも「そうだね。我々よりも村人の方が飢えている感じだよね」と、何となくリーダーになっていたので、全員が頷く。
俺は親父達にイジワルをしたくなり・・「恩を売って、村人から情報収集をしなくてはね!ここは何処か?とか、首都は何処か?とか」と言うと、30代以上の【中年組】については・・<<ヒヤ~ヒヤ>>
と言った顔をしており、流石大人だけあって・・<親父や秘書が何か知っているのでは?>と、感じていたらしいが【少年組】については・・
「言葉が通じて不思議です」と言うメグミン10歳や・・
「本当に?異世界なのかなあ・・シベリアとか?」と言う剣聖木梨17歳・・
「獣人とか亜人はいますかね!」と、おそらくはエロい事を考えているアマノ13歳・・
「奴隷が買えると聞いた事があるんですが・・いえ!何でもないです」と、これまたエロい事を考えている【ジビエ】こと川越16歳らの発言に・・
【中年組】は・・<なんて純真なんだ!>と思った様子で、皆が無言でエールを流し込むのだった。
「「ごちそうさまでした」」 「「いや いや~こちらこそ!貴重な素材をいただいて・・」」
翌日は、食事と暖と寝床のお礼に、マンモスの肉・皮・骨を置いて行く事にしたのだが、村人にとっては【神獣】という位置づけだったらしく、感謝されたのである。
そんな時・・<オカシラ!10年ぶりでゴザイマス>と、言う【ニンジャ】風の男女が風の様に現れた・・
中年組は無言で【親父】の方を見たが・・<うわあ!忍者みたい> <異世界ニンジャでゴザル>・・等と、少年組は純真に驚くのであった。
親父が男女に対し<ニヤリ>とし・・「留守にして済まなかった。皆変わりは無いか?」等と時代劇の様なセリフに<プフフ>と笑ってしまう俺!
男女は俺を見て・・<こちらが【王子】ですかな?>と、言うので俺は<キョロ~キョロ>と周りを見てしまう。
俺は酒が残っていた事もあり、調子に乗り「ウム!私が王子である。皆の者待たせたな!王子の凱旋を伝えるがいい」と言うと・・
「ハハ~女王も姫も10年間【蔦を】長くしてお待ち申しておりましたぞ!」と、話を合わせてくれ・・<<シュタッ!>>と言う音と共に何処かに消えて行った。
+++それからどうした+++
村人はよっぽど素材を喜んだのか・・<<ブヒヒ~ン>> <カッポ カッポ>・・と、馬2頭と、大型の馬車1台を貸してくれたのだ。
「親父・・子供のころからウチの農場で【馬車】を使っていたのは、こういう時に備えてだったのか?」と聞くと・・
「ああ・・乗馬の訓練とか、馬車の御者とか、友人に揶揄われていた事は知っていたよ。悪かったな」と、小さく謝罪する父と並んで、2名の御者に引かれた馬車は一路、王都をめざすのでありました・・完(そんな訳ない!)




