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勇者って大変なのね

 ポカーン。

 

 アレックスとエルムは、メアリーが空けた大きな穴を見つめていた。過去に、勇者が魔法訓練場の壁を壊したという話を聞いていたが、それが現実として目の前で起きたことに彼らは驚きを隠せなかった。その時、サイレンが鳴り響き、たくさんのマモラナイトという魔法騎士たちが集まってきていた。

メアリーは慌ててドラゴンを大きな姿に戻し、その後ろに隠れようとした。


 アレックスの声が聞こえてくる。


「な、なるほど…。これが勇者の力ということか…。はははっ、なるほど、メアリー、君には凄い力があるんだな。もしかしたら魔王軍にだって勝てるかもしれない…」



 アレックスは笑っていた。

 すると、メアリーは返事をしていた。



「いや、私は魔王軍となんて戦わないわよ」


「何だって!?」


「だって、私は悪役令嬢になるんだから!!!」



 そう言うと、ドラゴンの上にエルムを乗せ、メアリーは練習場から逃げ出した。

 真っ青な空をドラゴンが羽ばたいていた。




「待って、待ってくれ~。ぼくの話を聞いてくれ~~~~~~~~!!」



 勇者の子孫、アレックスの声が聞こえてきた。




  ◇  ◇  ◇




 ドラゴンは上空を飛んでいた。

 ただ、どこからかアレックスの声が聞こえてきた。

 


「メアリー、はあはあ…。頼む…。君は魔王軍と戦ってくれないか…。どうか、ぼくを助けてほしいんだ…」


 

 視線を向けると、ドラゴンの足にアレックスがしがみついていた。

 その姿を見て、メアリーの言葉が聞こえた。



「英雄って怖いわね…」


「メ、メアリーさん、そ、そんなことを言ったらダメですよ!!」



 エルムは否定していた。



「いや、良いんだ…。ぼくには何の力もない」と言い、アレックスがドラゴンの体を這い上がってこようとしていた。「ぼくは英雄が従えていたというこのキツネ、サランがぼくの従属になってくれた。だから、英雄と呼ばれているだけなんだよ。小さい頃は頭も良くて、救世主だともてはやされたんだ。だけど、大人になるにつれて現実を知ってしまい、まあ、こんなありさまなんだよ。どうにかやって来たけど、もう限界だということに気が付いたのさ。メアリー、君がぼくには必要なんだ。君がいればぼくは自由にだってなれるんだ…」




 その時、森の方から太鼓の音が聞こえてきた。



 視線を向けると、大地には魔物たちの大群がこちらに向かってきていた。 

 魔人が率いた魔族たちの行進であった。

 魔族の行進が町に向かってきていた。「魔族の行進だよ!!」と、エルムが叫んでいた。




「ぼくが町から出るとモンスターが攻めてくるんだよ…ああ…もう嫌だ…」


「それは大変ね…」


「もう、この町から出ることもできないんだ…」


「かわいそう…。仕方がないわ…。どらちゃん、魔族たちを倒してくれないかしら?」


「うむ…、仕方がないな…」



 そう言うと、ドラゴンが空に飛び上がった。ドラゴンは魔族の所に向かっていく。魔族たちに対して炎のブレスを吐き出していた。魔族の半分が消滅していく。魔族たちを倒すと、メアリーたちは魔法学院に戻ることにした。



「今回だけだからね!!」


「ありがとう。次は、ぼく自身で何とかするよ…」



 その時、アレックスの声が聞こえてきた。

 彼は嬉しそうな顔をしていた。




  ◇  ◇  ◇



 

 町に戻ってくると、大歓声で町の人々がメアリーたちを迎えていた。

 魔族たちが攻めてきた情報が広まっていたらしい。



「英雄のアレックス様が世界を救ってくださった!!」


 

 民衆の一人が叫んだ。

 どうやら、アレックスが魔族を倒したということになっているらしい。



「アレックス様、どうか世界をお救いください!!」



 魔法都市の町の人たちはアレックスを讃えていた。

 その中に長老たちがいた。



 老人の一人が、アレックスに語りかけていた。



「どうやら、第一波の敵を倒すことができたということじゃな…」


「えっ、第一波ですか?」



 アレックスはきょとんとしていた。

 老人が返事をした。




「おやおや、知らなかったのか。魔族の行進というのは5回にわかれて行われるということが古い書物には書かれている。最初の行進では力の弱い魔族たちが参加する。段々と強い魔族が行進に参加していき、最後には魔王が行進を指揮するらしい」


「待ってください! そんな話、初めて聞きました!」


「まあ、古からの伝説のようなものじゃからな…。アレックス君、第二波に備えなさい!!」


「ひ、ひぇええ~~~~~~。メアリー、やっぱり、君は勇者にならないとだめだ~~~~~~~!!!」


 アレックスの心の叫びがこだました。

 ただ、その時、メアリーはその場所からいなくなっていた。




  ◇  ◇  ◇




 その夜、メアリーは魔法学院の入学式の準備をしていた。

 アンナさんに怒られたせいである。


 ただ、メアリーには嬉しそうな表情が浮かんでいた。やっと、悪役令嬢としてフランソワと対峙することになる。そのことが嬉しかった。「これ以上、面倒なことはごめんだわ」と、メアリーは呟いた。

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