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攻略イベント 失敗

 メアリーが慌ただしく出発の準備をしているのを、家族は静かに見守っていた。いつも「事前に準備をしておきなさい」と言われているのに、彼女は毎日をだらだらと過ごしていたため、電車の時間に間に合うように慌てて鞄の中の準備をしていた。



 慌てているメアリーを見るて、弟のビルは呆れた顔をしていた。

 準備をしていると、父親のウィリアムが声をかけた。



「そうだ、お前には言っておいてやろう。伝統と格式あるサンタマリア魔法学院というものをな。あそこには貴族もたくさんいるんだ。そこでは今まで家庭教師から習ったマナーを大事にしなくてはならないぞ」



 しかし、メアリーは聞いていない。父親とドラゴンは、意思疎通ができているかのように、一緒にため息をついた。

 メアリーはそれどころではなかった。




 家を出ると、彼女は汽車を追いかけていた。




「あ~、そう言えば列車でのイベントがあったんじゃなかったかしら!!」



 と、メアリーはつぶやいた。



(攻略対象、アリブ王国の若き王様、ターナーと出会うのよね。魔鉱石の産地で、凄いお金持ちだった気がするわね。ただ、あんまり何を言っていることがわからなくて、攻略したことがなかったのよね…)



 ゲームのことを考えていると、駅まで辿り着いていた。

 電車が遅れているらしく、指定の電車には乗ることができそうであった。




 メアリーとドラゴンは駅の中を歩いていた。




「良かった~。間に合いそうね…」



 メアリーは嬉しそうに言った。



「お前がフェンリルとじゃれあっているからこんなことになったんだぞ…」



 ドラゴンが不満を口にした。



「じゃれあってなんてないでしょ。フェンリルはフランソワと一緒にいて、ライバルだってことを説明してただけじゃない…」


「悪役令嬢とかいうやつか…」


「そうよ、当たり前じゃない。私は悪役令嬢としてこの人生を全うさせたいのよ。そんなことあなただってわかっているでしょ!!」


「わかってるさ、その話は何度も聞かされているからな…」


「そうでしょ、わかってくれるならいいのよ。それに今日だって、これから列車イベントがあるのよ。アリブの王様、ターナーってチャラくて、フランソワをナンパするところから始まるんだけど、話してることが難しすぎて、面倒だから私はあんまり好きじゃないんだけどね~」


「なるほど、おや、メアリー、あそこにいるのはフランソワじゃないか?」


「え、どこどこ!!??」


「あそこにいるじゃないか、ただ、たくさんの男たちに取り囲まれているみたいだな…」


「もうさ、私のフランソワちゃんに何をしているのよ~」


「ちょっと待て、あそこにいるのはお前の言ってたアリブの王様の攻略対象じゃ…」



 ドラゴンが声をかけていた。


 フランソワの近くにいる男性は、メアリーが話していたアリブ王国のターナーなんじゃないかと思ったのだ。

 ドラゴンがメアリーを止めようとした。

 しかし、そのことにメアリーは気が付いていなかった。



 メアリーは猫の仮面をつけ、フランソワと若い男の間に割って入ると、彼女はその男を鋭く睨みつけた。

 メアリーの大きな声が駅に響き渡っていた。



「あのね、私のフランソワちゃんに手を出さないでくれる!!」


 

 駅にいる人々が何事かとメアリーの方を見つめる。

 若い男が声を上げた。



「誰だ、お前は!? ふーーん、まあ、オレは気の強い女が嫌いじゃない。そのマスクを外してみろ。どうだ、オレの女にならないか!?」


「ちょっと、待ってください。ターナー様、そんなことをしている暇などありませんよ…」



 近くにいた男が若い男に声をかけた。

 その声を聞いて、若い男はへらへらと笑っていた。




「良いじゃないか、どうせ、オレなんてお飾りだよ。だからこそ、こうやって魔法学院にだって行くことができるんだからな…」


「そうは言われましても…」


「まあ、いいじゃないか。さあ、そこの女、マスクを外してみろ」




 それを聞いて、メアリーはワナワナと震えた。

 次の瞬間、ドガン!!という音と共に、目の前の若い男が倒れた。




「あなたね。王様だったら、国民のために自分の人生をささげなさい。こんなところで、女に声なんてかけてるんじゃないわよ!!」


「くそ、オレを誰だと…」



 そう言いかけた若い男は、殴られて、ガクッと意識を失った。

 近くにいた従者たちが集まってきた。



「ターナー様!! ダメだ。意識がない…。何かあったら大変だ。一度、国に戻るぞ!!」



 そう言うと、若い男を抱えて従者たちは駅から出て行った。

 その時、ちょうど駅のホームに電車が到着した。




「さあ、フランソワちゃん、一緒に電車に乗りましょう!!」


「はい、ありがとうございます…」





 その時、メアリーはターナーという名前を思い出していた。

 走り去っていく男たちの方に視線を向ける。

 



(もしかして、あの若い男ってフランソワの攻略相手だったんじゃないかしら? まあ、良いか…)




 そう思うと、メアリーの大きな声が再び響いた。





「さあ、フランソワちゃん、魔法学院を楽しみましょう!!!」


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