表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/56

リザードマンを捕まえて

 メアリーは乙女ゲームの思い出に浸っていた。サブストーリーとして、洋服作成イベントがあった。


 主人公フランソワの服を強化し、魔法学院でのモンスターたちとの戦いに備えることができる。しかし、それはリズムゲームであり、メアリーはいつも失敗してしまい、完璧な服作りができなかった。懐かしい思い出に浸りながら、メアリーは雲一つない夜空をドラゴンに乗って飛んでいた。


 ドラゴンの服を作るための素材集めをすることになった。



「今度こそ、ちゃんと服を作ってあげるんだからね!」



 ドラゴンに乗りながら、メアリーは大地を見下ろしていた。村の明かりが見えてきた。きっと、あれはザイール村だろう。サラヴァンティスの湖に一人で行くのは怖いから、あの村で誰かを連れて行こうと思った。サブストーリーはザックとの関係にも影響があった気がする。



 ドラゴンはザイール村に降り立った。すると、一人の少年がドラゴンの前に現れた。

 そこには、攻略対象のザックが立っていた。



「メアリー、また来たのか。今日はフランソワはいないぞ。お前が何か変なことでもしたんじゃないのか?」



 とザックは鋭く睨みつけた。

 メアリーが村に来るたびに、無理難題に付き合わされることが多かった。


 メアリーはザックを見つめていた。彼は成長していた。今や青年と呼ぶべきだろう。猟師の父親を手伝っている彼は真っ黒に日焼けした肌と、すらりとした端正な顔立ちをしていた。ザックの周りには村の女子たちが集まってきていた。



「ふーん、フランソワいないんだ…。きっと、彼女は力に目覚めたのね…」


「力に目覚めた? 何を言っているんだ?」


「しばらくしたらわかるわよ。それより、ザック、ちょうどいいところに来たわ。冒険の旅に出ましょうよ!」


「はぁ、何を言っているんだ?……」


「ただ、ザック、あなた、見ないうちに大分大きくなったわね。肌も黒いし、筋肉質で、ホント、猟師の息子って感じよね~」


「はあ、メアリー、先週もこの村に来てただろ?」


「いいのいいの、イベントの前だから説明をしているだけよ~…」


「お前っていつもよくわからないことを言っているよな…」


「まあ、良いじゃない。それより、あなたに頼みたいことがあるの。一緒についてきてくれないかしら…」


「わかったよ、どうせ、断ることはできないんだろ…」


「まあ、そうね~」


 メアリーは強引だった。

 渋々ながらも、ザックは従うことにした。




  ◇  ◇  ◇




 二人はドラゴンに乗り、サラヴァンティスの湖へと向かっていた。

 ザックの声が聞こえてきた。


「うわー!やっぱり空を飛ぶって最高だな!すげー気持ちいい!」


「当たり前でしょ。その代わり、ザック、あなたにはちゃんと働いてもらうからね!!」


「へいへい、わかりましたよ……」



 30分ほどが過ぎると、二人はサラヴァンティス湖に辿り着いた。

 ザックは驚いた顔をしていた。



「なあ、ドラゴンって便利だよな。街に商品を運ぶのも簡単だろうし、そんな仕事をしてみたらどうだ?」


「ダメダメ、そういうのは私には向いてないから……」



 メアリーは嫌そうな顔をした。

 以前、父親に頼まれてドラゴンで荷物を運んだことがあったが、彼女は飽き性で荷物のことなど忘れてしまった。

 友人たちと洞窟で遊んでしまったことがあった。



「私には合わないのよ」



 その日、父親に怒られた。

 だが、メアリーは気にしていなかった。




「まあ、そんなことよりもリザードマンを捕まえましょう。この世界ではリズムゲームがあるわけじゃないし…」


「リズムゲーム?いったい何のことだ?」


「大丈夫、あなたは気にしなくていいの。それより、ほら、あそこにいるのがリザードマンじゃないかしら?」



 メアリーは湖の奥にある湿地帯を指さした。

 ドラゴンは既にサラヴァンティス湖の上空に来ていた。

 湿地帯にはリザードマンが集まっていた。

 二人を乗せたドラゴンが下降していくと、リザードマンたちは恐れおののいて逃げ出した。




 ドラゴンは爪を使い、数匹のリザードマンを捕らえた。

 地面に降りると、ザックは捕まえられたリザードマンを収納袋に入れていた。




「やっぱり、オレは爬虫はちゅう類が苦手だわ~~」




 その時、メアリーがリザードマンを追いかけていた。




「凄いな…」


「まあね、私が強いからね!!」


「思ったより早く終わったな。うーん、オレ、いらなかったんじゃねー? その力があったらさ…」


「そんなことないわよ。男子がいると力仕事は助かるからね~」


「ああ、お前って男じゃなかったっけ…」


「あんたね~、いま、何か変なこと言わなかった~? 私は奇麗な悪役令嬢なの。それは許さないからね~」


「いや、冗談だって。待て、待て、止めてくれ~~~~~~」






  ◇  ◇  ◇






 リザードマンを捕まえると、二人はザイール村に戻ることにした。ドラゴンの背中にはメアリーだけが乗っており、ザックはドラゴンの足にしがみついて、宙ぶらりんの状態で今にも落ちそうだった。


「待って、待ってよ。落ちるって~」


 そのままドラゴンは飛び続けて、何度かザックは落ちそうになった。

 ザイール村に戻ってきた頃、ザックは半泣きになっていた。


「今日はありがとうね!!」



 メアリーはザックの姿を見て声をかけた。

 ザックは体を震わせ、怒りを露わにしていた。



「ふ、ふっざけんな~、本当に死ぬかと思ったじゃないか~!!」



 ザックの声を無視して、メアリーはドラゴンに乗ったまま自分の家に戻ってしまった。



「待て~~~。戻って来い~~~~!」



 ザックの声が聞こえていたが、メアリーは無視をしていた。ただ、彼女はリザードマンを捕まえたことが嬉しかった。

 家に戻ると、メアリーは兄のゼクトの部屋のドアを叩いた。

【応援よろしくお願いします!】



 「面白かった!」



 「続きが気になる、読みたい!」



 と思ったら



 下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。



 面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!



 ブックマークもいただけると本当にうれしいです。



 何卒よろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ