4話 木属性植物 と 木属性昆虫
キメラとなった者に対して唾をかけたという事は
一瞬でスフィアが元凶だと感じた
また、塔に隠していた者がいなくなったのを見るとスフィアである事が分かる
スフィア
「お前が魔法使いの隊長か
骨無さそうだな」
キングリーは木属性で捕縛していた
そして植物をそのままスフィアに根を晴らす
キングリー
「スフィアに釘を刺した
植物の中に火属性が存在している
身体の中から発火する」
発火してスフィアの身体は焼け焦げていた
しかしスフィアは特に損傷を受けていない
スフィア
「身体の中で攻撃されるって事は
俺に植物を植え付けてる間に何となく分かった
だから軽重力を加えて相殺したよ」
スフィア
「よぉキングリー
木属性で塔を建造して一体何を召喚する気だったんだ?
塔の頂上から見下ろしたが他にもいくつか建造しているじゃねぇか」
キングリー
「精霊神を召喚する為だ
この世の裁きを徹底化する為にね」
スフィア
「魔法戦争を続けておかしくなっちまったのか
その考え 何の間違いもねぇなうん」
植物を跳ね返すように体外へ弾き返した
重力魔法が追加されたそれはキングリーを食い殺す
スフィア
「キメラは自分の行動が出来ないらしいな
脳がぶつかり合ってまともな行動もしなくなった
これじゃ操作魔法で操る以外使い道ないな」
キングリーが植物に食い殺されている様を無視して
キメラを見ていた
覆われた植物が動かなくなる
スフィア
「もうキングリーの生命は散ったのか
案外あっけないな」
植物に手を翳そうとした時
植物が動いた
植物から針がスフィアに刺さる
スフィア
「サボテン針?
生きていたのか そもそも殺されてなかったって事か」
キングリー
「そうだ
俺は木属性との一体化が出来る魔法使いだ
一体化の後に残ったのは更なる高みだ」
一体化してサボテンに変化して
針が飛び交う
スフィアはリフレクターで針ミサイルを弾く
スフィアは走るが
足を捕縛されていた
スフィア
「これは…さっきの弾いた針が地面に植えつく形となって
俺の身体を…」
スフィアが反射撃(重力+反射魔法)をした所で
植物が離れるだけで
植物に存在していた昆虫がスフィアに引っ付いていた
スフィア
「リフレクターでも弾かれない
ムカデだから無数の足が身体の皮膚に巻き付いているのか」
反射撃では無数の針のような足を飛ばす事は不可能だった
火反射撃を有する事で撃破したが
体内へ既に昆虫の寄生虫が潜んでいた
キングリー
「木属性の活性化を促す
これによりスフィアの体内は忽ち寄生虫にコントロールされるだろう」
スフィア
「なるほどな そういう事か
キメラの脳のぶつかり合いで行動不能なのは
あいつら全員寄生虫に乗っ取られてんのか」
キングリーは笑った
それが分かった所で反射撃でどうにか出来ないからだ
スフィア
「なんだ パンドラボックスを開けたのは
こいつら魔法隊員の総本意だったのね
だったら話がはえーよ」
寄生虫からコントロールを受けずにキングリーへ
火魔法を仕掛ける
キングリー
「何故だ?
何故お前は体内に寄生虫が増殖しても耐えられる」
キングリーは魔法で確認した
体内には寄生虫がいなかった
増殖しているはずが何も存在していない
それどころが体温が上昇している事が分かった
スフィア
「火属性と光属性で浄化したんだよ
魔法隊員がコントロールされたのは
木属性と闇属性に蝕まれたからだ
効果抜群の相性をぶつけてしまえばなんてことはないだろう」
スフィアは反射魔法を得意とする
だから、寄生虫からの体内攻撃にはめっぽう強かった
免疫力のような反射撃によって
寄生虫は淘汰されていた
スフィア
「がん細胞一つすら通らせない完治させるような俺に
キングリーの木属性がかなう訳がない!」
キングリーへ火拳を繰り出す
腹にこめられた力は木属性でガードした多重壁を壊していた
キングリーの腹が貫通していた