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タイガルフ  作者: 波左間たかさ
5月
69/81

42

 俺の成績がまりに残念なことになっていたため……じゃないといいな。とりあえず話の勢いで勉強会をすることになった。

 そこで一番の問題になったのはそれを行う場所だ。

「うち犬いるんで」

 勉強会を行う候補から石田さん宅が消える。

「僕の家はちょっと遠いですし、あとあまり家に人を呼んだことなくて……」

 タイガの家の諸事情をある程度理解しているため、あまり深堀せずにタイガ宅を候補から消す。

「うちの親って家に人が来ることをあまり快く思ってなくて……」

「俺の家も妹いるからな~」

 全員の家が何かしらの事情で無理ということで別の勉強場所を……

「待ってください、シュンくんの家なんでダメなんですか?」

「え、妹いるから」

「……」

 俺の発言を三人が怪しむ。

「妹って駄目なんですか?」

「ダメだろ」

「何でですか?」

「石田さんの家も犬でダメだったろ」

「妹は犬じゃないでしょ?」

「犬みたいなもんだろ妹は!」

「犬は凶暴かもしれないですけど、妹は狂暴じゃないでしょ?え、もしかして狂暴なんですか?」

「いや、狂暴ってより横暴だな」

「う~ん、ちょっとうまい」

 タイガを無理矢理納得させ、俺の家を候補からなんとか外そうとする。

「シュン先輩の妹っていくつなんですか?」

「うん?高一」

 それを聞いて千鶴が驚く。

「え、同い年じゃないですか?高校はどこなんですか?」

 テンションの上がった千鶴が興奮気味に聞いてくる。

「どこってここだけど」

 床を指さしてこの高校を示す。

「えぇ、中西……渚ちゃん?」

「あ、そうそう」

 石田さんの口から妹の名前が出てくる。

「え、なっちゃんだ!」

 なんと二人そろって妹の知り合いだったらしい。アレ?ちょっと困ったことになったかも知れない。

「サチ、なっちゃんも誘おう!」

「そうだね」

 そう言って一年生二人は弁当袋を持って席を立った。

「終わった……」

 妹はよく友達を家に呼んで遊んでいる。今更友達からの勉強会の誘いを断るとは思えない。

 というか妹的に妹の友達と仲のいい兄ってどうなんだろ……あぁ嫌だ。なんか怖い。

「じゃあシュンくんの家で……っえぶ!」

 そう言って肩を叩いてきたタイガの顔をビンタした。

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