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俺の成績がまりに残念なことになっていたため……じゃないといいな。とりあえず話の勢いで勉強会をすることになった。
そこで一番の問題になったのはそれを行う場所だ。
「うち犬いるんで」
勉強会を行う候補から石田さん宅が消える。
「僕の家はちょっと遠いですし、あとあまり家に人を呼んだことなくて……」
タイガの家の諸事情をある程度理解しているため、あまり深堀せずにタイガ宅を候補から消す。
「うちの親って家に人が来ることをあまり快く思ってなくて……」
「俺の家も妹いるからな~」
全員の家が何かしらの事情で無理ということで別の勉強場所を……
「待ってください、シュンくんの家なんでダメなんですか?」
「え、妹いるから」
「……」
俺の発言を三人が怪しむ。
「妹って駄目なんですか?」
「ダメだろ」
「何でですか?」
「石田さんの家も犬でダメだったろ」
「妹は犬じゃないでしょ?」
「犬みたいなもんだろ妹は!」
「犬は凶暴かもしれないですけど、妹は狂暴じゃないでしょ?え、もしかして狂暴なんですか?」
「いや、狂暴ってより横暴だな」
「う~ん、ちょっとうまい」
タイガを無理矢理納得させ、俺の家を候補からなんとか外そうとする。
「シュン先輩の妹っていくつなんですか?」
「うん?高一」
それを聞いて千鶴が驚く。
「え、同い年じゃないですか?高校はどこなんですか?」
テンションの上がった千鶴が興奮気味に聞いてくる。
「どこってここだけど」
床を指さしてこの高校を示す。
「えぇ、中西……渚ちゃん?」
「あ、そうそう」
石田さんの口から妹の名前が出てくる。
「え、なっちゃんだ!」
なんと二人そろって妹の知り合いだったらしい。アレ?ちょっと困ったことになったかも知れない。
「サチ、なっちゃんも誘おう!」
「そうだね」
そう言って一年生二人は弁当袋を持って席を立った。
「終わった……」
妹はよく友達を家に呼んで遊んでいる。今更友達からの勉強会の誘いを断るとは思えない。
というか妹的に妹の友達と仲のいい兄ってどうなんだろ……あぁ嫌だ。なんか怖い。
「じゃあシュンくんの家で……っえぶ!」
そう言って肩を叩いてきたタイガの顔をビンタした。




