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ただただテスト勉強をするだけの一日。
迷子になる奴がいなければ、陽キャにナンパされて困っている奴も、ビンタしてくる奴もいない。
まぁ、これらは全て同一人物なのだが……
勉強がひと段落したわけでもないが時間が丁度お昼時なため、タイガと昼飯を食べることにした。
久しぶりに一人ではない自習なのでどこかに食べに行こうと考えていたのだが、タイガは今日も弁当持参のようなので今日は大人しくコンビニに買いに行くことにしよう。
「どこ行くんです?」
不意に立ち上がる俺をタイガは不思議に思ったようで、そう問いかけてきた。
「昼飯買いに行くんだよ」
そう言うとタイガも立ち上がる。
「じゃあ僕も行きますよ」
「なぜ?」
「なぜって、特に理由があるわけじゃないんですけど」
「えぇ」
「何ですか?僕が一緒だと不味い者でも買いに行くんですか?まさか、エロ本……?」
「絶滅したよバーッカ!俺が十八になる前に消滅したんだよ!」
「なんでそんなに悔しそうなんですか」
無意識のうちに唇を噛んでいたことに気付いてハッとした。
だが悔しくないと言えばウソになる。俺の密かな野望の中にコンビニでエロ本購入は確かに存在していた。
エロガキと思われるかもしれないが、男なら一度は考えることだろう。もし一度も、微塵も考えたことのないという人間がいるのなら、ウソ発見器とセットでエロ本を置いて『これいらないんだよね』って聞いてやろう。
これでタイガが俺に対してエロガキだなんだと言った暁には奴のチ〇コに正義のタイガーチョップをお見舞いしてやろう。
「まぁ……」
チョップしてやろうと指をッピンと揃える。さぁ来い!前言を撤回させてやる。意味はないが……
「シュンくんだって男の子ですし、僕にモウッ!」
決意していた通りタイガのチ〇コに正義のタイガーチョップをお見舞いした。
「何でですかぁ……」
「健全な高校生男児をバカにするような発言に思えてな。全男子高校生を代表して正義のタイガーチョップをだな」
膝から崩れ落ちて悶絶するタイガにそう言うと、恨めし気に見上げる。
「僕がソッカーの怪人にでも見えたんですか?」
「懐かしい響きだな」
「僕もわからなくはないって言おうとしたのに……」
「先に言えよ、チョップしちゃったじゃないか」
「懐かしい響きですね」
「まぁまぁ、人間ってのは座ってても前には進めない。お前の座ってるその廊下は全自動の便利廊下じゃないからな。いざ行くぞコンビニに!」
「加害者のセリフとは思えない……行きますけど……」
よろよろ立ち上がるタイガと共に最寄りのコンビニに向かった。




