1
週明けの月曜日 朝五時三十分
「んん……ん~」
開きっぱなしのカーテンから差し込む日の光に目を焼かれ、瞼の内が真っ赤に染まる。
あまりの眩しさに眠ることを諦め、頭の上の目覚まし時計を手に取る。
「五時半……」
いつも六時にアラームをセットしているのだが最近はお天道様が六時まで眠ることを許してくれず、目を覚ますことが多い。
今から三十分睡眠をとろうとしてもどうせ寝過ごすだけなので布団から出て洗面所へ向かう。
眠気の残る顔を冷水で覚まし、寝間着を脱いでワイシャツとスラックスを着る。
寝癖を直してからキッチンに向かい、冷蔵庫からベーコンと卵を二人分取り出してベーコンエッグを作る。
一人分をラップで包み、トースターで食パンを焼いてコタツで朝食を食べながら朝のニュースを何となく眺めた。
もう春だというのに未だ置きっぱなしでコンセントの繋がっていないコタツは単に僕も父も未だ押し入れにしまうには惜しいと思い置いているのではなく、めんどくさくてまだそんなに気温も高くないからそのままにしている。
食べ終わった朝食を流しへ持っていき、軽く洗い物を済ませてから二人分の弁当を作る。
高校生になってからというもの給食ではなくなったので弁当は基本的に自分で作ることにしていた。学校で売られている弁当はどうにも買う気が起きなかったからだ。
朝七時
ニュースで今日の天気と運勢を確認してからネクタイを締め、ブレザーを羽織り、弁当が傾かないようにバッグに詰めて家を出る。
「父さん、行ってきます」
未だに寝ている父は僕の声に手を挙げて反応した。
父さんと二人暮らしのアパートから仙台駅まで歩いて四十分、そこから地下鉄で最寄り駅まで五分、さらに十五分歩いてようやく通っている私立青葉学院高校にたどり着く。
最近、これくらいの時間に来ると必ず駐輪場から眠たそうなシュンくんが歩いてくるのだが、今日は姿が見えない。
「珍しいですね、寝坊でしょうか?もしかしたら先に着いてるのかも知れませんね」
我ながら名推理と思いながらシュンくんのいる三年二組の教室へと向かったがシュンくんの姿はどこにもなく、誰かに聞くのも少し恥ずかしいので大人しく自身のクラスである三年一組へ向かった。




