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「次?次は騎馬戦だよ」
騎馬戦?そんなの去年まであったか……
考えてみても真剣に参加していなかったためか思い出せない。だが、多分なかったと思う。
なぜなら、そんな楽しそうな競技に俺が参加してないだなんてありえない。
「シュンくん、目がギラギラしてますね」
「武田は知らないかもしれないがシュンって割と血の気が多くてな、騎馬戦だとか棒倒しだとか結構好きなんだよ」
「そうなんですか、なんか僕も燃えてきました!ドッジボールでは負けましたが、騎馬戦では‼」
燃えるタイガと俺を見て、弘樹がケラケラ笑う。
「おぉ、リベンジに燃えてるねぇ!いいねぇ!まぁ、でも……」
弘樹が俺の肩に手を置き、優しく微笑む。
「お前、ベンチな」
「は?」
今、弘樹は何て言った?
「シュン、お前はベンチ、控え、補欠、サブ、二軍」
これでもかと類語で畳みかけてくる弘樹の言葉に思わず苦笑する。
「な、な、な、なんでだよ!」
肩に置かれた手を掴み、言い寄る。
「シュンはウチの切り札だからな。怪我されちゃ冗談にならねぇ」
弘樹はケラケラ笑いながら続けた。
「そ・れ・に~」
俺の首に手を回し、耳打ちする。
「こんな競技で怪我してリレーのアンカーとしての仕事が出来なくなる方が困るんじゃないの~」
「っうぐ……」
「リレーのアンカー……かっこいいよなぁ、きっと吉田さんも『キャー!シュンく~ん‼』って黄色の声援を……」
手口が汚いと思いながらも嘆息しながら了承する。
「わーったよ、わかったよ……」
「え‼シュンくん騎馬戦出ないんですか?」
結論しか聞いていないタイガは、それはもう驚いていた。




