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龍神の花嫁修行  作者: 霜月 如(リハビリ中)
龍神ルート
83/83

53-3 君と僕

書きあがって居るので、投稿しちゃいます。

誤字も、目を通して見ましたが、大丈夫だと思うので……

(作者がポンコツだから、絶対とは言えませんが)

7月某日。1学期の終業式の日。




連日、酷暑と呼ばれる日が続き、その暑さを物ともせずに、蝉の鳴き声が五月蝿く響く。


そんな中、学園は数年前に冷房が入れられた為、校舎内は快適だ。


はぁ……涼しい校舎から、出たくないな。



僕は相変わらず、女子の制服で、学園へ来ていた。


なぜ女子の制服かと言えば、未だに在る角と尻尾のせいで、スカートしか穿けないからだ。


身体も女子のまま……


戸籍上は男だけど、誰もスカート姿に、苦言を呈する者が居なくなったので、敢えてそのまま過ごしている。



唯一変わった事と言えば、制服が薄い生地の夏服になった事ぐらい。


薄いと透けるのが嫌なんだよね。男だった時には気にもしなかったけど。


まぁ、透けるからと言っても、年々暑くなる夏に、冬服のまま過ごす程、僕は我慢強くは無い。




1学期の終業式に続き、帰りのホームルームも終わり。


見たくもない通知表を渡されたが、色々ありすぎて勉強処じゃ無かった為に、内容は散々だった。


僕が、大量の教科書と宿題を、鞄に詰めていると


鞄の中から、タダの石に成ってしまった、5百円玉程の龍玉が転がり出てくる。


…………


「もっと、大きければ……結果は違って居ただろうか……」


僕は、机の上の龍玉を指で突ついて、そう呟くとポケットに仕舞った。




帰り支度を再開していると、正哉が現れ


「明日から夏休みとは言え、大量に宿題が出すぎだよな。これじゃあ、俺の立てた『妹応援計画』を、大幅に手直しせねばならん!」


正哉の妹愛(シスコン)も、相変わらずだな……


「はぁ……正哉、お前は少し妹離れしたら?」


「何を言うかと思えば……千尋、俺の人生から妹を取ったら、何が残るよ」

やれやれと頭を振りながら答える正哉。


「スケベ心かな?」


「だろ! だから、俺から妹を取ったら、タダのエロ男になっちまう」


「威張って言うな! いつまで、紗香ちゃんラブ(シスコン)を続けるんだよ!」


「いつまでだって? 勿論! 死ぬまでよ」

親指を立てながら、無駄に良い顔して言い切りやがった


駄目だコイツ、本当に何とかしないと……紗香ちゃんが、可哀想過ぎる



僕は、言葉が通じない正哉に、頭痛でよろめいて居ると


鴻上(こうがみ)さんが現れ、正哉に抱き付く


「さ~いと~く~ん、一緒に帰りましょ」


「げぇ鴻上。お前はバス通学だろ!」


「そんな事、良いじゃない。斎藤君の家まで一緒に帰って、それからバスに乗るから」


「残念でした。俺は帰らずに、中学校へ妹を迎えに行くからな。一人で帰れ!」

正哉は、そう言いながら、鴻上さんの手を振りほどくと、逃げるように教室を出ていく


「あーん。待ってよ~」

その後を追い、教室を出ていく鴻上さん。


弐頭目のオロチかと思ったけど、気のせいなのかも知れないな……


龍神湖で、大岩に潰されかけた時。僕は、セイの事で頭がいっぱいだったから、気が付か無かったが


赤城の龍神さんは、ウチの学園の制服を、湖の対岸で見たと言っていた。


バットで殴りかかって来た時等、龍になった僕より力が強かったし、もしかしたら鴻上さんが? そう思って居たんだけど……


さっきの正哉とのやり取りとか、普通の女子にしか見えないものね。


気のせいだったのかな? そう思い直しながら、立ち去る鴻上さんを見送って居ると




「あの二人、相変わらずよね。付き合っちゃえば良いのに」

いつの間にかやって来た、香住が呟いく


「確かに、その方が平和だけど、正哉にその気は無いみたいだよ」


「あー、斎藤君、妹さん命だものね……千尋は帰らないの?」


「僕は今から帰るよ。夏休みは殆ど巫女姿で、神社の手伝いだろうけどね」


だいたい、龍神に就任して、祀られる方に成った筈なのに、自分で自分を祀るとか、訳の分からない事をしている。


「そうか、来月夏祭りも、あるものね」


「うん。その時は、臨時で巫女のバイト、よろしく」


「えー、バイト代次第かな~」


「その辺は、婆ちゃんに相談してよ、僕には権限がないし」


「ぷっ、何よそれ。千尋、あんた神様でしょ。しっかりしないと、御利益無さそうに見えるわよ」


「う……そうだった。はぁ、10月には出雲へ行かなきゃだし、面倒ごと増えただけだよなぁ」


「神無月……向こうは、神在月ね。でも、1ヶ月も休んで大丈夫なの?」


「駄目だと思う……」

1学期休み過ぎたし、2学期も同じに、休み過ぎるわけに行かない。


「あらら。まあ、私に手伝える事があったら、何でも言ってね」


「ありがとう。香住はこれから部活?」


「うん。演劇部から、ウチの家庭科部に、衣装の大量発注があってね。暫くは夏休みも、部活へ出なきゃ成らないかな」


「衣装……そうか、2学期にある文化祭の出し物で使うのか、大変だなぁ」


「そう言うことだから、私は部活へ行くわね」

またね、と手を振りながら、香住は教室を出ていった。




1人残された僕は、残りの教科書を鞄に詰めると、パンパンに膨れた重い鞄を持って、教室を出るが


そのまま、1階の昇降口へ向かわず、反対の屋上へ続く階段を上っていく。


と言うのも、教室の窓から、屋上の人影に気が付いたからだ。




夏の太陽で、熱々に成った屋上の扉を開けると、懐かしい背中に向かって話し掛けた。


「お久しぶりですね。小鳥遊先輩」


「そうね……千尋ちゃんも、オロチの一件、大変だったと聞いたわよ」

フェンスから手を離し、此方へ振り返る先輩。


「流石、祓い屋。耳が早いですね。先輩こそ、謹慎が解けても現れないんで、どうしたのかと思いましたよ」


「まあ、此方も色々あったのよ。中学校の旧校舎は燃えちゃうし……」


「え!?」


「な、何でも無いわよ!」

今、更っと凄いことを、口走りませんでしたか?


旧校舎が燃えた!?


ニュースに成ってないんで忘れてたが、宝剣探しの途中経過の電話で、香住から聞いた気がする。


あれって、オロチの仕業かと思っていたら、小鳥遊先輩が関係していたのか……


まあ、小鳥遊先輩なら、ある意味、騒動を起こしても納得だわ。



「む、千尋ちゃん。今、失礼な事考えたでしょ」

ギクッ!


「いや、別に……あははは」

僕は、笑って誤魔化すが、余計胡散臭そうに、見られてしまう。



「……まあ良いわ。さてっと、私も帰らなきゃ。今夜はねぇ、小百合とシチューつくるのよ」


「へぇ、ちょっと食べてみたいかな」

先輩のお弁当を見ている限りでは、小百合ちゃんの腕前は良さそうだったもの


「今度、作って持ってってあげるわよ。じゃあね」


先輩はそう言って、手を振りながら、ドアの向こうへ消えていった


小鳥遊先輩、ちょっと明るく成った気がする


気のせいかな?




さて、僕も帰ろう。



重い鞄を持ち直して、昇降口へ向かって階段を降りて行くと



『千尋や、早めに帰らぬと、夕立に降られるぞよ』

僕の中に居る、淤加美(おかみ)様が知らせてくれる


「そうみたいですね。雨の匂いがするし」


窓から空を見ると、少しずつ雲が出来始めていた



昇降口で、靴に履き替え、何時もの帰路に着く


雲が厚みを増して、日射しを遮ってくれるので、気だるい暑さも、だいぶ和らいだが


逆に、それは今にも雨を降らせるぞ! と言うような、秒読み段階に入った事を示していた。




1人で帰るのも、(ようや)く慣れてきたな



『独りでは無かろう、妾が居るからのう』


また考えてる事が、伝わっちゃったよ……


「そうでした。独りじゃありませんでしたね。淤加美(おかみ)様は、神無月どうするんです?」


『妾は御主の中に居るから、御主が出るなら、勝手に出席に成るじゃろうて』


「僕が出なかったら、どうするつもりだったんですか?」


『まさか御主……新神(しんじん)の癖に、顔を出さんとか……良い度胸じゃのう』


「あ、いえ。例えばの話ですって。顔出さない訳には、行かないですよ」



高天ヶ原へ、就任の挨拶に行った時なんか、妙に天照大御神(あまてらすおおみかみ)様に好かれてしまい


中々地上へ帰して貰えず、『神無月には、出雲へ絶対顔を出す』と言う条件で、渋々帰して貰えたのだ


それを反古にしたら……どんな罰が当たる事かと、考えるのも恐ろしいし



『御主、相当気に入られて居ったからの、一緒に高天ヶ原で暮らそうとまで、言われて居ったしのぅ』

そう言って、カッカッカと笑う淤加美(おかみ)


「笑い事じゃありませんよぅ。そんな事になれば、ウチの神社が神無になって、朽ちてしまいます」


『何はともあれ、天照大御神(あまてらすおおみかみ)は男神にも成るからのう、大事なモノは好きな雄に、くれてしまって置いた方が良いぞ』


「好きな雄……か……」

セイの顔が思い浮かぶ


『こりゃあ済まなかった、失言だったの』


「あ、いえ……淤加美(おかみ)様のせいじゃ、ありませんから」


『しかし、媒体にした『八尋鉾(ヤヒロホコ)』を失ってまで、願掛けをしたんじゃがの……』


そう、僕の願い『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()』と言うのは、残念ながら叶わなかった



本当はこの道を、セイと一緒に通いたかったのに……



「でも、淤加美(おかみ)様。神器を失って、大丈夫だったんですか?」


『失ったのは、()()じゃからの』


「分身? レプリカって事ですか?」


『否、劣化複製(れぷりか)ではない。劣化複製(れぷりか)と言うのは見てくれだけ同じで、中身はスカスカな紛い物じゃろ? 分身はのう、まったく性能も同じモノなんじゃよ』


「そうなんですか? 僕はてっきり、劣化の神器なのかと……」


『戯け、分身と言えど、ちゃんとした神器じゃ。あの草薙の剣だって、3振り在ったのじゃぞ』


「へぇ、知りませんでした。」


八尋鉾は長すぎて、龍脈にも引っ掛かるから、正直どうでも良いんですがね。


淤加美様に聞こえると、怒られそうだけど……


じゃあ、草薙の剣も檀ノ浦で探さなくも、熱田神宮にあるヤツを、借りれば良かったのに、何やってるんだか……


でも……


あれも、セイとの良い思いでだよな……


そんな風に、しょぼ暮れていると、夕立が降り始めた。



「げ! 後少しで神社(ウチ)だったのに」


『千尋よ、急ぐのじゃ』


僕は、淤加美(おかみ)様の言葉を受け、数段跳びで石段を駆け上がる


……が


無情にも、普通の雨でなく、どしゃ降りの夕立だ


ものの数分で、ずぶ濡れになってしまった


境内に入る頃には、乾いてる場所など無いかのように、濡れた服が肌に張り付いてくる




「幾ら龍神になったとはいえ、元は人間。風邪を引くぞ」

そう言って、傘とタオルを持って出てくる婆ちゃん


「ありがとう。婆ちゃんこそ、もう良い歳なんだから、風邪引かないようにね」


「孫に心配されるほど、耄碌しておらんわ!」

僕に傘とタオルを渡すと、婆ちゃんは、さっさとウチへ歩いていってしまった


正直微妙な距離だけど、せっかくの好意だし、僕は傘を差してタオルを頭にのせる


こういう時、角が邪魔なんだよね


ま、いっか。どの道、傘と鞄で両手が塞がってるし


さっさとウチへ入って仕舞おう




玄関を開けると、3組の草履と、くたびれた革靴が脱いであった



「また、赤城の龍神さんと、淵名の龍神さんだな。革靴は西園寺さんかな」


あれ? もう一組の草履は誰だろう


廊下を進んでいくと、巫女装束にエプロン姿の神木先輩に出逢う


成る程、神木先輩の草履だったか



「お帰りなさいませ、龍神様」


「あ、え? た、ただいま……です」


「済みません。勝手にエプロンを、御借りしました」


「それは、構いませんけど……龍神様は止めてください」

急に敬語になられて、恐縮してしまう僕


「いいえ、貴女は此方の神社で祀られる龍神様なのです。もっと自信を御持ちください」


駄目だこりゃ


言い出したら聞かない頑固な方だ



「あの、出来れば人前では、普通に人間らしく接してください。でないと、奇異の目で見られてしまいますから」


「分かりました。()()()()、今まで通り先輩後輩で行きましょう」


()()()()の部分を、強調して言うところが、実に神木先輩らしい


つまり、他では龍神様を通す気で要るようだ。



「あの、神木先輩。服を着替えたら、僕も台所へ応援に行きますので、それまで他の龍神さんを、よろしくお願いします」


「任せてください。この神木志穂(かみきしほ)、必殺の中華料理で、おもてなし致しますので」

そう言い残し、高笑いしながら台所へ消えていった


「必殺って……」

鴻上さんもそうだけど、殺人料理って流行ってんの?



嫌な流行りだと思いながらも、自分の部屋へ入り、巫女装束改に着替えてしまう。



さて、日課に成りつつある、アイツの部屋へ行って、『ただいま』を言わなきゃ




僕はセイの部屋の前まで来ると




「入るよ。セイ……」




そう声を掛けてから、襖を開ける。



薄暗い廊下に居たためか、部屋からの逆光で少し目が眩む。



次第に視力が戻る……



……と



そこには……




眠そうに、目を擦るセイの姿がある



そう、僕の願いは、()()()()()()



()()()()叶えられたのだ。




一部と言うのは、甦ったものの『神格(しんかく)』を失った為に、龍神ではなく、タダの龍に成ってしまった。


それと、一緒に学園へ通うと言うのも、面倒臭がって行こうとしない為。


僕の願いは、良く見積もって、40パーセント位しか叶わなかった事になる。



でも……良いんだ。


こうして、また。セイと逢えたのだから。



「まったく、少しは換気したら? 空気が澱んでるよ」


「ふん。今、雨降ってるだろ。開けたら部屋が、びしょ濡れだ」


「じゃあさ、どのぐらいで止みそう?」


「さあな、もう俺は龍神じゃないからな……その内止むんじゃね?」


「もう、いい加減だな……」


「いい加減って言うのは、ちょうど良い加減って事なんだから、良いことなんだよ」


屁理屈ばかり言って……



僕はセイの隣に座ると


「じゃあさ、僕とセイも…………良い加減…………かな?」


そう言って、僕は目を瞑る


「ああ……夫婦だからな」


セイと僕の唇が重なり


彼の吐息、温もりが感じられる事に感謝する


もう叶わないと思ったのに


そうして長い時間が過ぎると


『おほん!』


淤加美(おかみ)様!?」


淤加美(おかみ)様のわざとらしい咳払いに、僕は我に返ると、セイを突き飛ばして頬を赤らめた


そうか、淤加美(おかみ)様の事、すっかり忘れていたよ


『まったく、接吻するならするで、一言申されよ』


「済みません」


「謝るなら、俺にしろ~」


よく見ると、突き飛ばされたセイが、天蔵(あまぞう)さんのダンボールの山に、突っ込んでいた。


「もう、誰が片付けると思ってるんだよ」


「……おーい。手を引っ張ってくれ」


「だから、僕が言ってるだろ、積み上げて置かずに、ちゃんと箱を開けて、片付けろって」


「ダンボール開けてたら、クッションの役割がなくて、今ので中身が粉々だろうが!」

あ、立ち直った。



「それだけ元気があれば、大丈夫だよね。居間で皆待ってるから」


「へん! 俺は行かんぞ!」


「そんな事、言わないでさ。僕も腕を振るうから、ね? 行こう」


「だー、千尋。お前の料理は、飽きたんだ!」

コノヤロウ……



「ふ、ふんっ……そういう事、言っちゃうんだ? 残念だな~中華料理が、出来上がるって言うのに……」


「なぬ?」


「必殺の出来らしいよ、いらないなら、セイの分は皆で……」


「ば、馬鹿者! いる! いります!」

そう言って、寝間着から着替えを始めるセイ


「じゃあ、取っといてあげる。中華は温かい内が美味しいから、早くね」

僕はそう言って立ち上がると、着替えの邪魔をしないように、部屋を出ようとして……


あ! そうだ、大事な事を、忘れてたわ。



僕は、部屋の入り口で、振り返りセイに向かって



もう、2度と言えないと思っていた、言葉を掛ける。




「セイ……





                 た だ い ま



                  そ れ と



              お か え り な さ い




ここまで、お付き合いくださった、読者の皆様方、本当にありがとうございました。


感想をいただいた方、誤字報告された方、ありがとうございます。本当に助かりました。



実は、最終話が3種類用意してあったのです。


1番の候補は、もう二度と、龍神の命を削る悲劇を繰り返さぬように、千尋君が命を使い切り、完全な契約無効と神佑地の繁栄を願い。身体消滅。


亡き龍神セイと共に、千尋君が天に昇るのを、見届ける香住。というラストだったのです。

(香住視点で終わる)



2番目の候補は、看取ったセイの神子を宿した千尋君が、独りで産み育てて行く途中で、子供に転生したセイと再会すると言うラスト。



そして、3番目の候補が、今回のラスト。



現実じゃないんだから、創作位はハッピーエンドが良いと家族に言われ

(内容は秘密で家族に聞いてみました)


3番目の候補に、書き直しましたが、なんか……平凡ですね。



他のルート同様、後日談を番外編で書いて、補完しますので、お許し下さい。




思い返せば、1月半ばから始めて、7月になろうとしています。


香住ルートが終わった後、1ヶ月ほど休載し、龍神伝説を調べに行く筈が、雪で赤城神社へ行けず断念となり大幅に変更。


雪解けを待つために、急遽小鳥遊ルートを書いたのですが、書き終わる頃には元号改正で、神社が御朱印ブーム。


とても神社が混雑していて、ゆっくり調べもの何て出来ないと判断し、龍神ルート執筆へ、進んでしまいました。


その為、本来なら赤城の龍神と、淵名の龍神で、主人公を取り合う予定が、調べモノ不足で大幅カット!


代わりに、ローファンタジーにて、書こうとしていた。ヤマタノオロチを前倒しにして、差し込みました。


そんな具合に、変更を重ね。どうにか書き上げましたが……


読み返すと、かなり読みづらいですね。


本当に申し訳ありません。少しずつ読みやすいように、改行等手直しします。



さて、龍神の花嫁修業自体が、()()ノープロットで、決まっていたのは、『男主人公が龍の雌にされてしまう』『それは、龍の神子を産む為』だけでした。


最初は、斎藤正哉君と主人公が男女の仲になり、龍神と取り合う予定でしたが


その『男女の仲』の基準が分からず。既にR15で書き出してしまっていた為、R18へ変更せずに、続けて行くにはどうしたら?……と、考えた結果。7年前のエピソードを、アドリブで捻じ込むことに成りました。


R15のまま進めるには、男女の仲にしないこと。


そう考え、正哉君にはシスコンに成ってもらって、恋愛候補から退場していただき


代わりに、最近負けフラグとされている『幼馴染み枠』の香住さんに、壇上へ上がってもらいました。

(最初香住は、女子に成った千尋の、生活サポート役ってだけの予定)



話を進めて行く上で、悩んだのが、主人公を男に戻すかどうか?


私は、主人公を女の子のまま通す事を選びましたが、TSFモノは、そう言うのを考えるのも楽しみの一つだと考えております。


そう、一つの性別に、拘る必要がないと言うのも、TSFモノの強みだと思います。


なので、今回

高月香住ルート。主人公、男→女。と 香住、女→男の一時的、性別逆転カップル(夜以外は女同士)

小鳥遊緑ルート。主人公、男→女。と 緑、女→両性具有のカップル(見た目は女同士)

龍神セイルート。主人公、男→女。と 青龍(セイ)、男の精神的同性カップル(見た目は男女)


と、言う具合に。やりたい放題させていただきました。


書いてる途中で、変更やエピソード差し込みを繰り返した為


もう、最初の脳内プロットは、原型を成していません。


実は、小鳥遊小百合のお話もあったのですが……


殆どのエピソードを、小鳥遊緑さんに食われたため。


主人公と一緒に過ごす時間が少ないのに、ラストだけ盛り上げて、主人公とくっつくのは、薄い感じがして止めてしまいましたが、もしかしたら……小鳥遊小百合ルートを付け加えるかもしれません。



と成ると、斎藤正哉君だけ、蚊帳の外では、可哀想に思えます。


そこで、正哉君を主人公にした物語を執筆。


『妹に、花嫁修業はまだ早い!(仮)』を


恋愛枠以外で、やろうかと思案中です。


あぁ……末席の破壊神も手直ししたい……


それと、今回差し込んだ、『八俣遠呂智(ヤマタノオロチ)』の話も……



ただ、私が夏の暑さに弱いため、スピードがかなりダウンしますので、期待はせずにお願い致します。


最後に、此処まで、お付き合い下さり、本当にありがとうございました。


本編は完結しているので、一旦完結で締めますが、番外編の後日談は入れますので、お待ち下さい。



ご愛読、ありがとうございました。



そうそう、忘れる処でした。



この作品はフィクションであり、実在する人物や団体は関係ありません。


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