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25 私服

香住に、料理を教わる当日

結局、調べるよう言われてた龍神の好みは解らなかった

というのも、食べた事無いものが多過ぎるせいで

まだ此れだ!と言うものに出逢えて無いらしい。

洋菓子は、お気に入りだったみたいだが


どうせなら、デザートではなく主食(メイン)で何か無いものかと…

和食は食べ馴れてそうなので、やはり中華か、洋食で攻めてみようかと思う

後は、香住先生の意見を聞いてみてだな。


香住の家に、お昼に迎えに行くと言う約束

だが、その約束のせいで問題が勃発する。


サラシが独りで巻けない。


普通に巻くだけなら行けそうだが、このデカイ胸を押さえ付けるには、独りでは無理だった。

朝の供物を持っていった時に、龍神に頼んでみたものの

「せっかくの胸を潰すなんて不粋な事はできん」

と話にならん。

まあ、この胸にした張本人なのだから、だいたい言うことはわかっていたが…


婆ちゃんに頼もうとしたら、ブラとショーツを出してきたので、もっと駄目だった。

付け方なんか解んないよ!

と言うか、明らかにそれ婆ちゃんのサイズじゃ無いよね

前から用意してあったな…


もう、胸はこのまま出掛けちゃうか

そう思ったのだが、着れる服が無い

いや、下はジーンズで良いんだが、問題は上…

Tシャツが、胸の部分だけ布地が左右に引っ張られて、胸の形が強調され過ぎてエロ過ぎる

これにパーカーを引っ掻けて…

駄目だ…どうしても男の子に見えない


もう、一層の事女装して行くか、と思ったのだが

街で、女体化のバレてないクラスメートに出会った場合、色々説明が面倒なので、思い止まった。


仕方なく、手持ちの服を色々着回してみたが、元々オシャレに気を使わないので、そもそもの服の種類が少な過ぎる。

着合わせに試行錯誤していると

「おい、まだ着替えてるのか?『ぱそこん』とやらを使いたいのだが?」

と龍神が入ってくる

「お前な、ノックぐらいしろよ」

「別にかまわんだろ、夫婦なんだし」

「まだ成ってねーよ!と言うか、成らないから!」

と胸を隠すように服をかき集めた状態で、龍神に蹴りを入れる。

「まったく乱暴な嫁で困ったものだ…」

と蹴られても何処吹く風でPCの電源を入れている

誰のせいで苦労してると思ってるのだか…


そして…


PCが立ち上がると、『猫耳を着けた僕の写真』が壁紙に成っていた。


「おい!何だそれ!」

「お前、猫耳好きだったろ」

「そうじゃない!好きだけどそうじゃないんだ!」

「好きなのか、そうじゃないのか、はっきりしない奴だな」

「違う!問題点がそこじゃない!何だよその悪質コラージュは!」

「ん?和枝がつくってくれたんだ、可愛いだろ」

婆ちゃん…

スキル高過ぎだろ

「兎に角、すぐに消せ!」

マウスを奪い取り、画像を削除しようとするが

「やめろ、俺の嫁に何をする!」

龍神の激しい抵抗を受ける

「誰がお前の嫁だ!だいたい、僕がいつそんな格好をしたよ!」

「知らんが、此処にあるって事は、どっかで撮られたんだろ」

「いや、どー見てもコラだろそれ!」

繋ぎ目が上手すぎる…

婆ちゃん…ヤメテよ


「ま、まさかSNSにあげてないよな?」

「あげる?誰にも呉れてはやらんぞ」

「えっと、ネットに載せて世界に発信してないよなって事」

載せる?発信?

龍神の頭の上に?マークが浮かんでいる

そうだよな…ネット初心者のコイツ(龍神)にそんな事出来るわけ無いか…

やるとしたら、婆ちゃんしか居ない


部屋を飛び出し、婆ちゃんの処へ

「婆ちゃん!何だよあのコラ画像」

「なかなか上手いもんじゃろが」

「確かに上手いが…ってちがーう!何であんなの作るんだよ!」

「お前が居ない間、龍神様が御独りで寂しくないように壁紙にしたのじゃ」

う、それを言われると…何時も学園行ってて放置だから何も言えない

「だけど、猫耳にする事無いだろ…」

「ふん、それより時間は良いのか?昼に出掛けるんじゃろ」

ヤバ

もうお昼になっちゃうじゃん

取り敢えず、適当に着込んで主屋をでる

「あの画像消しといてよ!」

そう言い捨て神社を飛び出す


まだこの時は、あのコラ画像がSNSにアップされてるのも知らずに、香住の家に急ぐのだった。


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