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18 大ジャンプ

「なあ…あれ、どう見ても小鳥遊先輩だよな…」

校門前で佇む美少女を見て呟く

行動は斜め上を行く変な人だが、見てくれだけは良いので遠目でもよく映える


「千尋、お前完全にロックオンされたな」

「まだ僕を待ってると決まったわけじゃ…」

「ふ~ん、じゃあこのまま素通り出来るかやってみろよ」

くっ

絶対僕待ちだろあれ…

「何か良い策はありませんか?香住先生」

って

いつの間にか先に歩いて行ってるし



「あら、高月さん今日は独りで登校?」

「おはようございます先輩、風紀委員でもないのに朝から校門前で立ち番とは、お疲れ様です」

「私は別に他人の服装なんか興味ないわ」

「そうでしょうね、一番風紀乱してるのは、後輩押し倒そうとしている先輩ですものね」

香住が背中に回した手で、何か合図を出している


「今のうちに行けってことなのかな?」

「いやぁ、幾らなんでも脇を抜ければバレるだろ」

他に入り口は…

あるじゃないか!

「狙われて無い正哉は、このまま校門から中に入って、僕は他から行くから」

「他からって…」

「この間の体力測定覚えてる?」

「ああ!成る程、こいつを越えちまうって事か!」

そう言って学園を囲う高いフェンスを叩く

龍神の話だと、角で力を制御するとか言ってたから

小さいながらも角の生えた今なら楽勝で越せる…と思う

ぶっつけ本番なので、確証は無いが…



通学している生徒の切れ目を狙ってタイミングを計る

チャイム5分前と言うのもあり、直ぐに通学路に生徒は居なくなるので気兼ねなく行ける

よし!

念のため、助走をつけて大地を蹴る。

フェンスを余裕で飛び越し空中を翔る、本当に飛んでいるようだ。


だが

目の前に、野球部のボール打ち出し防止用の高いネットが迫る。

ゲームの配管工なら、ジャンプ中に多少修正できるが、現実ではそうはいかず

そのまま防球ネットに激突する。

絶対網目の痕がついたよ…

そう思いながら落下する。


何時もなら、地面に叩き付けられるが

上手く身体を捻って足から着地する

体操選手ほど格好良くは行かないけど、運動音痴な僕からしてみれば凄い進歩だ

だいぶ、運動神経も良くなっているようである


チャイムまで数分を切っているはずなので、急いで昇降口へ向かう

「おう、上手く行ったな…ってその顔の碁盤の目の痕はなんだよ」

「防球ネットに行く手を阻まれたんだ、仕方がないだろ」

「あれだけ身体能力上がってるのに、空中移動とかできないのか?」

「どうやって空中で軌道を変えるのか教えてくれよ」

「漫画だと『気』を放った反動で方向変えるとかあったじゃん」

気なんてどうやって出すんですか正哉さん

ん?

でも人間の範疇を超えてる、今の僕なら出せたりするのか…

後で、人気の無いところで試してみよう



その後、○○波とかやってみたが、『気』なんて出ることはなかった。


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