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13 貞操の危機

取り敢えず、今日は部活があると言うことなので

休日に料理の特訓をしようと言うことになった。


二人並んで歩いていると

「よう、御両人!朝から仲良いね、高月は相変わらず通い妻か?」

と正哉が肩を叩いてくる

「ば、馬鹿!そんなんじゃないわよ」

と何時もの登校風景に、魔物だの、妖怪だの、夢であるかのように思ってしまう

ただ一点、胸に巻かれたサラシが締め付ける苦しさに、現実を突き付けられている


馬鹿話をしたまま校門を通ると

やはり視線を感じ、カラスが見ているのである

本当に気持ち悪い


ん?

なんか、今日はカラスが大きく…

いや、此方に向かって飛んできている!

襲われる

そう思ったその時

カラスの身体が四散する

それを見て、ペタンと座り込んでしまう

いったい何が…

「あら、貴方…この間の…」

そう言って立っていたのは、先日屋上前の踊場で逢った、小鳥遊先輩

「成る程、ここのところ物の怪が多いと思ったら貴方のせいだったのね」


そう言って、地面にへたり込んでいる僕を跨ぐように立つと

「ふぅん、龍の巫女ねえ」

と僕の顎に指を這わせ、値踏みするように見てくる

あの~パンツ見えますよ


「名前伺って無かったわね、私は小鳥遊緑あなたは?」

「ぼ、僕は瑞樹千尋…です」

なんか圧倒されて跨がれたまま動けずにいる

「そう、千尋…ちゃんかな?」

やっぱり女の子になってるのバレてる

「千尋ちゃん、貴女の初めて、貰うわね」

「は!?」

「大丈夫、優しくするから」

いやいやいや

おかしいでしょ

ここ生徒の往来する校門前ですよ

この先輩マジでオカシイデスヨ


余りの事に思考が停止していた香住が

「ちょっと先輩、ウチの千尋に何をするんですか?」

と止めに入ってくれる

神様、香住様、ありがとうございます。

「貴女誰よ、彼女なの?」

「ち、違うわよ…、えっと…保護者?かな」

弱い、香住様弱気だ

「だいたい、何で千尋を襲ってるんですか!?」

「だって龍の巫女だもの、交合えば霊力が飛躍的に上がるわ、それも初モノなんて凄いことよ」

そんな事で処女を散らすのか?

貞操観念どうなって…って散らすのは僕か!

冗談じゃない


センパイが香住と言い合いしている間に、股の間から這い出る

正哉に手を貸してもらって立ち上がると

正哉の後ろに隠れる

怖!

物の怪のが、まだマシなんじゃないかと思ってしまうほど怖かった


騒ぎを聞きつけ生徒の野次馬が増えてくる

「あら、ギャラリーが多くなっちゃったわ、仕方ない、また後でね千尋ちゃん」

そう言うと校舎に入っていてしまう。

あんな危険な人だったなんて

女性化を解けるか聞いてみようと一時でも思った自分が馬鹿だった


はぁ

僕の平和な学園生活は何処に行ったのやら…

誤字報告ありがとうございます。

修正しました。

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