表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/32

015 風の恵み

 「迷いの森の様子がおかしいよね?エルフの土偶がますます不気味になってるし…。」


 『はい。土偶は植物の種を土に混ぜて練りこみ、魔力を込めながら形を作り、陰干しで乾かして森を囲うように配置します。土偶に混ざった種が土偶の目や鼻、脇や尻などの弱い部分から芽吹き、魔力の影響で土偶と渾然一体となって成長します。』


 不気味だよー。めちゃくちゃ不気味だよー。

 「それを数千年の間、飽きもせず作り続けたのかー。土偶を飲み込みながら森もひろがるから迷いの森じゃなくて呪いの森だよ。まったく、エルフって不気味な種族だねー。」


 『運命様。エルフは土偶のこと以外は、とてもすばらしい種族なんです。たとえば畑を誕生させました。畑は植物を育て食料を安定供給する技術です。それに唯一成功している種族です。』


 「確かに戦いに明け暮れてないし、温厚な種族なんだけどねー。あれ?森の端にある高台から土偶を投げてるよ。不気味な土偶を嫌うエルフも出たのかな?」


 『違います。あれは投げる専用の土偶、投げ土偶です。もちろん種付きです。しかも、1万キロ以上飛ぶこともあります。』


 「なぜに?!平べったいとはいえ、土の塊だよ?!」


 『エルフも祈っています。風の精霊に。種を運び豊穣のめぐみをと。』


 僕に祈ろうよ。すねるよ?

 「そっかー。畑って何作ってるの?」


 『いろいろですが、主に米と麦でしょうか。』


 米?酒?麦?焼酎?

 「ってことは、お酒あるの?」


 「まだ、ありません。」


 『うそーん。』


 「本当です。エルフは真面目な種族なんです。お酒を造って、現実を逃避しようとは思わないんでしょうね。」


 「ふふふ。それは、酒の味を知らないからだよ。アレいきましょー!」


 『わかりました。では、発酵スキルを与えてはどうでしょうか?』


 Yes or No


 「イエース!さぁ!見せるがよい!エルフの本性を!」


 『お酢が誕生しました。』

 『ザワークラフトが誕生しました。』

 『ピクルスが誕生しました。』

 『納豆が誕生しました。』

 『ぬか漬けが誕生しました。』

 『味噌が誕生しました。』

 『醤油が誕生しました。』

 『キムチが誕生しました。』


 うそーん。酒がこない…。


 『みりんが誕生しました。』


 おしい!!!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ