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JACKET Twitter300字SS

水のおと

 彼は無音の世界に棲んでいる。

 預言者の到来を只管ひたすら待ち。

 ただ虚空を見詰め。

 街は眠る事なく、騒々しくて。

 頭に血を昇らせ叫び声をアゲル者、力の限り暴れる者…


 雑踏の隅で、彼は宙を見るだけで。

 

 増々暴力は度を過ぎ殺人沙汰に変わりゆく。

 狂乱し轟き陵辱し破壊し果てには金切り声…

 長々とした夜の馬鹿騒ぎ。


 夜が明けるたった一瞬、ようやく静まり帰って世界がふっと軽くなり。

 辺りは包まれる、穏やかな甘美な幻想に…


 暁。

 世界に喧騒の周回サイクルが舞い戻る。

 否。

 フレア…

 滅亡をぶ太陽の氾濫だ。

 降り立って炎、酒池肉林の残滓導火線にして世界、余す所なく燃え尽くされてカウントダウン。


 彼ひとり預言者の光我物として…

 力一杯にシンバルを叩き付けた!

古池や、蛙飛び込む水の音…松尾芭蕉の名句をイメージした作品です。

企画は毎回勉強になります。

意外と書くの早かった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 本当に300文字なのか?と思って思わずカウンタで調べてしまったくらい、300字の中にいろんなものが詰まっていてすごかったですね。 元の名句は知りませんが、モチーフありきでやるという手法も面白…
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