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「の」の場合
私の名前は「の」、訳あって名前も名字も覚えてないわ
身内のことすらも分からない
そんな私はそこそこ腕の立つ女医をやってるの
医師「おいの!あの薬を持ってきてくれ」
めんどくさいけど取りに行かなきゃか…
「これでいいんですよね?」
医師「そうだ、お前は色々と分からないことが多いが仕事は出来るな」
うわ、うざい… あとで殴り飛ばしたいわ
「分からないのはしょうがないじゃないですか。そんなことよりあがりの時間なんで失礼します」
そう言って自宅に帰りすぐさま布団に潜り込む
日頃の疲れが溜まっていたのかすぐに意識が遠のく
「ん、まだ眠い…」
目を覚ますとそこは自室でも見慣れた仕事場でもない、しかし見慣れた風景が広がっていた